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ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

日本の半分は貧困層? 月給20万円の生活を考えてみた

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先日、人手不足といわれている状態の中で、実際の労働者の状況は改善しているのかという感じのエントリーを書かせてもらいました。
kimniy8.hatenablog.com
この記事の家計の支出に対しての指摘を頂いたので、今回は、その部分を訂正しつつ、改めて、給与水準を中心にした経済を考えていこうと思います。
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月給20万円の生活

まず、前回の記事で書いた、20万円の給料をもらった人の支出の内訳を、もう一度、まとめて書いてみましょう。
何故20万円かというと、求人情報を取り扱う媒体で提示されてる金額が、だいたい20万円周辺だからです。
逆にいえば、業界未経験者なのにも関わらず、手取りで30万以上を提示できるような会社は、そんな媒体に求人情報を出して人を募集しなくても、勝手に集まるということでしょう。
特に、ハローワークやIndeedの様に、無料掲載を謳っている媒体のみで求人をかけているところは、『人手不足だけれども、求人にお金をかけたくない!』という会社なので、求人内容もフルタイムで16~20万ぐらいになるのでしょう。

余談が入りましたが気を取り直しまして、給料20万円の人は、手元にどれぐらい残すことが出来るのかを改めて考えていきます。

まず、働いたら絶対に納めなくてはならない…というか、天引きで勝手に引かれていくものとして、税金があります。
給料20万の場合で、年間に支払う所得税と住民税が約13万なので、月にして約1万程度引かれます。

次に、これまた社会人の場合は入ることが強制される社会保険料ですが、この金額が月に約2万程度。
ですが、多くの会社が社員と会社で折半で支払うことにしている為、自己負担分は約1万円。

次に、生活費ですが、一人暮らしをする前提で1DKの部屋を借りると、家賃で約6万円で、水道光熱費が1.3万円。
食費を1食あたり約500円として、1ヶ月で約4.5円。

これら全てを足し合わせるとどうなるかというと…

所得税・住民税   1万
社会保険料     1万
家賃・水道光熱 7.3万
食費      4.5万 

合計     13.8円 となりました。

しかし、この計算を公表した所、『厚生年金』と『雇用保険』が抜けていることを指摘されましたので、この金額に更に足し合わせなければなりません。
厚生年金は、標準報酬月額×8.914%ということなので、17,828円となります。 面倒くさいので、1.8万円としておきましょう。
雇用保険は、計算サイトが合ったのでそちらで計算をした所、個人負担は600円という事が分かりました。
keisan.casio.jp

あと、その他には、まだまだ大半の人が強制加入させられて支払わなければならない状態になっている、NHK受信料も入れてみましょうか。
NHK受信料は、衛生契約抜きで地上波契約のみで行うのであれば、月々1260円となります。 先程の雇用保険の自己負担分と合わせて、0.2万円としておきましょう
すると、厚生年金と合わせた金額が2万円になりますので、これを、先程の合計に当てはめると…

合計金額 15.8万円!

これを、月の給与20万円から差し引くと
残金 4.2万円!!!
・・・

自由になるのは月に4万円

別に豪遊しているわけでもない。 後先考えずに金を使っているわけでもない。
労働者である限り、絶対に支払わなければならないお金と、人間として最低限の生活をおくるために必要なお金を差し引くと、月に4万しか残らないのが、月に20万円の生活です。
月に4万円ということは、あらゆる欲望を断ち、一切、余計なものにお金を使わずに全額貯金をしたとしても、年間で50万円の貯金が出来ないという額です。

日本では、民間の医療保険と個人年金を、それぞれ年間10万円まで所得から控除することが出来ますが、仮に、それぞれ月に1万円づつ入ったとした場合、月に使える金額は2万円となります。
この他に、現代の生活では必須と思われる、wifiが使える固定回線と携帯電話料金を差し引くと、手元に残るのは、わずか1万円・・・
勉強の片手間にバイトしている、そこら辺の高校生の方が金持ちなんじゃないか?って感じの生活水準です。

若者の○○離れ

この現状を見てみれば分かりますよね。
最近の若者は、付き合いが悪くて会社の飲み会に参加しない? 呑みニケーションでコミュニケーション?
自由になる金が月に1万しか無いのに、何故、特に面白くない、先に生まれてバブルの残り香が漂う中を迫る氷河期から逃げ切って滑り込んで会社に入っただけが取り柄のオッサンと酒を呑む為に、5000円も払って呑み会に参加しなきゃいけないの?
5000円ていったら、月に自由に使えるお金の半分ですよ? 1日8時間、月に20日の160時間も働いてやっと手にしたお金。その中の自由に使える金の50%も使って、何故、オッサンの説教や自慢話を、金を払って聞かなきゃ駄目なの?
普通、断りますよね。

単純な飲酒にしてもそうですよね。 1缶200円前後するビールなんて、高くて買えたもんじゃない。
1日1缶。 休みの日は奮発して2缶呑もうと思うと、それだけで8000円近くかかってしまいます。
これでは、仕事のストレスを発散する為にビールを呑むのか、ビールを呑む為に働いているのか分かったもんじゃありません。 アルコール度数9%のストロング系が流行る理由が分かりますよね。
www.meti.go.jp

最近の若者は、車を買わない?
月に1万しか自由に使えないのに、どうやって車買うんですかね?
仮に車を買ったとしても、ガソリンを1回入れただけで自由に使える金の大半が飛んでいきますし、駐車場代や保険料を入れたら借金しないと生きていけないですが?
車を買って欲しいのであれば、車会社は、下請け相手のダンピングの強要を止めれば良いんじゃないですかね? 下請け会社の社員の給料が手取りで35万になれば、黙ってても車買いますよ。

若者の『服』離れ?
blog.esuteru.com
Tシャツ1枚で自由になる金が全部吹き飛ぶようなブランドの商品なんか、この給料で買えるわけがありません。
洋服なんて、同じ服を5年着たとしても死ぬわけじゃないんだから、一番最初にケチるでしょう。 買う場合でも、絶対値としての値段が安いGUなどの人気が高いのは、理解できますよね。

当然、読んだだけではオシャレにもならないしモテるわけでもない、ファッション誌なんて買うはずありません。
ファッション誌を買う金を、服を買う金に当てる方がまだマシです。 インスタで、GUなんかをオシャレに着こなす人を探してフォローする方が賢いといえるでしょう。

年収300万未満は貧困層

年収300万未満は貧困層といわれているようですが、年収300万貰おうと思ったら、月の給料は25万円貰わないといけない訳ですが、求人募集を観てみると、それ以下の募集がゴロゴロしているのが現状だったりします。
togetter.com

何故、貧困層と呼ばれるかは、この記事を読んでもらえれば分かりますよね。 無駄なことに一切カネを使わない状態で、自由になる金が月に1万しか無いのが、月給20万の生活です。
おそらく多くの人が、これほどの禁欲生活は出来ないでしょう。 給料の額面の金額が5万増えたとしても、豪遊できるのかといえば出来ない。 ギリギリの生活には変わりがないわけです。

仮に、結婚なんてことを考えた場合は、生活に関わる金が更に増えるわけですから、共働き世代が増加している現状も、納得ができます。
配偶者の扶養から外れてしまえば、各種税金の支払いなどで結果として出費が増えてしまう為、労働時間が増える割に生活は楽にはならない。 だから、扶養から外れない為のギリギリの金額に収入をセーブする。
子供ができた場合などは、子供の方に手が取られるわけですから、尚更です。

散財しているわけでもない。 むしろ、禁欲的な生活をしていてもギリギリの生活。 それが年収300万以下で、ほぼ貧困層と呼ばれても何ら不思議ではありません。
こんな人達が増えているわけですから、日本人の3割が貯蓄ゼロといわれても、何の不思議もありません。むしろ、貯蓄できてるほうが凄いと思いますよ。

今の状態を生き抜くには

前のエントリーでも書かせてもらいましたが、日本はピラミッドの上層部がお金を貯め込む性質である為、それが一般まで回ってくることはないでしょう。
kimniy8.hatenablog.com

その為、日本以外の中国や韓国やアジア諸国の給料が日本を追い抜いて、日本から人材流出でも起こってしまわない限りは、末端の給料が上がることはないと思います。
では、この日本で生き抜く為には、どうすれば良いのかというと、日々の選択において、一番の優先事項を、『金のかからない事』にするしか無いと思います。
自分が地方に住んでいて、地元企業と東京の企業で迷っているのであれば、迷わず、実家から通える地元企業を選ぶべきです。

実家であれば、優しい親であれば『家賃や食費入れなくて良い』と言ってくれるかもしれません。 もし、言ってくれたとしたら、『一人生活をしてたつもり貯金』として、差額分で貯蓄を貯めるというのも一つの手でしょう。
一定金額を入れなければならない場合も、本当に一人暮らしをするよりかは少ない出費で済むかもしれません。
この様な状態を作るためにも、家族の中が険悪にならない日々の努力も必要になってくるかもしれません。 頼れる身近な人達を大切にする日々の努力が、案外、一番の保険になるかもしれません。

テレビなどを観ると、『日本凄い系』番組が受けていたりしますが、実際に家電量販店に足を運んでみると、日本製品が見当たらなかったりするのが現状です。
こんな斜陽な状態で、企業が国民のことを考えて待遇を改善してくれるわけ無いですし、そこと癒着してる政治家が何とかしてくれるわけもないでしょう。
なんせ、給料の中央値が下がりまくって3人に1人が貯金ゼロの現状が、戦後最長の好景気ですからね。