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【Podcast #カミバコラジオ 原稿】第84回 金利

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注意

この投稿は、私が配信している Podcast番組『カミバコラジオ』で使用した原稿です。
放送内容は、私が理解した事を元に行っています。ご了承ください。

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金利の決まり方


今回は、金利について話していきたいと思います。
金利というと、皆さんはどのようなものを思い浮かべるでしょうか。 銀行の預け入れ金利や、住宅ローン金利などを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
この金利ですが、国や金融機関によっても違ったりしますが、どの様に決まっているのでしょうか?

これは、ものすごく簡単に言えば需要と供給によって決まっています。 つまり、物価と同じということです。
物価というのは、例えばある商品の値段が決定する場合、基本的には需要と供給によって決まります。
需要とは、人がその商品を欲しいと思う気持ちであり、供給とは、その商品を売りたい気持ちと捉えると分かりやすいかもしれません。

商品の取引は、売りたい人と買いたい人の気持が合致した時に成立します。
売りたいと思う人の気持ちが買いたいと思う人の気持よりも強ければ商品は安くなってしまいますし、買いたい人の方が気持ちが強ければ値段は上がります。
この事は、最近では転売ヤーなどの存在によって理解しやすいと思います。

転売ヤーが購入するのは、大抵が人気商品で普通の状態では品薄で買えない様な商品です。
そういった商品は買いたい人が多いわけですから、競争を勝ち抜いて手に入れれば、購入価格以上で売却できる可能性があります。
逆に何処でも販売されている商品で、何なら販売するために店同士で競争が起こっている様な商品であれば、セールが行われたりして安く販売されることもあります。

金利もこれと同じで、貸したい人と借りたい人の気持の差によって変わります。
貸したい人の気持ちが強ければ金利は安くなりますし、逆に借りたい人の気持ちが強ければ金利は高くなります。
金利は様々な要因で決まるとは言われていますが、基本的にはこの需要と供給によって決まっています。

お金の需要と供給


これは、少し具体的な例で考えてみると分かりやすいかもしれません。
例えば、サラ金闇金と呼ばれる金融屋は、物凄い高い利率でお金を貸しますが、なぜ利率が高いのかといえば、お金を借りたいと強く思っている人に対してお金を貸すからです。
では、そこからお金を借りたいと思っている人は、なぜ、そんな高い金利でもいいから金を借りたいと思っているのかといえば、他の金融機関がお金を貸してくれないような信用力の低い人達だからです。

金融業というのは、金利と貸した元金を回収して初めて利益が出る仕事です。
いくら高い利率で金を貸し付けたとしても、その人が返済をせずに逃げてしまうような人間であれば、お金を貸したとしても赤字になってしまいます。
つまり金融機関というのは、金利と元金を返してくれる人にお金を貸したいと思っているのであって、返さないかもしれないような信用力の低い人には貸したいとは思わないわけです。

そんな信用力の低い人達は、『お金を借りたい』という気持ちがあったとしても、お金を貸しても良いと思う金融機関が有りません。
そうすると、需要と供給の関係で需要のほうが強くなって金利は上昇してしまいます。
これはその人の信用度合いに関連し、信用力が低ければ低いほど『こんな人間い金は貸したくない』と考えるため、貸し手である金融機関の数が減っていきます。

貸したいと思う人間が減れば減るほど、貸し手側からすればライバルがいなくなるわけですから、暴利をふっかけることができるということです。
借り手側とすれば、金利が高ければ高いほど返済が困難になるわけですから、本来は高い金利では借りたくないと思っているはずです。
しかし、『金を借りたい!』という気持ちが強く、他に貸してくれるような金融機関がない場合は、そこで借りるしか有りません。

住宅ローン


では逆に、大手企業に努めていて所得も多く、貯金もそれなりに持っている人が住宅ローンを組みたいと思う場合はどうでしょうか。
住宅ローンは、契約すると購入した住宅が担保として設定されます。 住宅が担保になるということは、仮に借金が返せなくなった場合は、その住宅が金融機関に取られてしまうということです。
信用力が高い人がこの様な契約を結ぶ場合は、金融機関に借金が返済されないという貸し倒れリスクがほぼ有りませんので、『貸したい』という金融機関が多数現れることになります。

なぜ貸し倒れリスクが無いのかというと、これほどの安定的な収入を持つ人が借りた住宅ローンが初月から返済されないとは考えられないので、最初の数年は借金が返済されることになります。
借金の返済によって借金の元本が減少し、担保にした住宅を中古市場で売却した際の価格がローンの残高を上回れば、銀行には損失が発生しないことになります。
何故なら、借り主のローン返済が不能になった時点で、担保としていた住宅を売却して貸した金を回収すれば良いからです。

この様な条件では、この人に対して金融機関がお金を貸したいという気持ちが高まるため、金融機関同士の競争が起こり、この人はその金融機関の中から自分に合う条件のローンを選べることになります。
金融機関からすれば、低い金利であったとしても確実に回収が可能なのであれば貸したいわけですから、競争によって金利は低くなっていきます。
この時、何処まで金利が下がるのかというのは調達金利によっても変わります。

金融機関の調達金利


金融機関というのは、自分の金を貸しているのではなく、他人から借りてきた金を又貸しする商売です。 そして、金融機関がお金を借りる際にも、金利は発生します。
これは銀行預金の金利を思い浮かべてみれば分かりやすいと思います。 銀行に預けるというと貯金箱にお金を貯めているような感覚を持つ人もいると思いますが、実際にはそうではなく、銀行にお金を貸しています。
そのため、金融機関が信用不安等によって破綻してしまえば、貸した金が戻ってこない可能性もあります。 これは、金を貸した相手が自己破産した場合を考えてみれば分かりやすいと思います。

話を戻すと、銀行は金を又貸しするために金を集めなければならず、その金には金利がつくため、銀行が預金者に支払う借入金利よりも多い額の貸付金利を徴収しなければ、銀行は利益を出せないことになります。
例えば、銀行の預け入れ金利が3%だとすると、最低でも5%程度の金利を付けて貸さなければ、儲けが出ないことになります。
では、この銀行預け入れ金利はどのようにして決まるのかといえば、これも需要と供給で決まります。

人々が消費をせずに貯金ばかりをしていて、一方で銀行借入をする人があまりいなければ、銀行は高い金利を設定して銀行預金を集める意味がありません。
何故なら、放って置いても銀行預金は集まる一方で、それを又貸しする貸出先がないわけですから、銀行預金を集めても意味が無いからです。 この様な状況下では、銀行は資金を集める必要ないため金利を下げます。
低い金利を設定していれば『こんな利率で預けていても意味はない!』として預けない人が増えますが、銀行からすれば預けられても貸出先がないためにその状況でも困らないわけです。

逆に、景気が良くなって物価も上がり続けているという状況で、みんなが『物価は上がり続けているのだから、少しでも早くものを購入したほうが良い』と思えば、みんな消費活動を優先するために銀行預金は集まりません。
その一方で、『住宅価格が更に上る前に、家を買っておこう』と言った具合に一刻も早く物を手に入れるために借金をする人が多くなりますから、銀行に対する借り入れ需要は増えます。
こうなると、銀行預金が集まらない一方でそれ以上に借り入れ需要が高まるわけですから、銀行は預り金を増やすために預金者に対する金利を引き上げます。

銀行金利というのは元本保証の商品ですから、この金利が上がれば、他の投資と比べて旨味があると思う人達が銀行預金を始めます。
銀行金利が上がれば上がるほど、投資商品としての銀行預金の価値は高まりますから、資金は銀行預金に集中するようになります。
その一方で、銀行が貸し付ける金利の方も上昇します。 先程も言いましたが、銀行は預金者から集めた預金に対する支払い金利以上の金利を付けて貸し出さなければ儲けが出ません。

そのため、銀行預金の金利が5%に上がってしまうと、銀行が貸し出す金利は8%になるなんてことになります。

金利の需要と供給​


この様に借入金利が上昇すると、今度は『銀行からお金を借りたい!』という需要の方が減少します。
何故かというと、銀行から金を借りようとする人間は、基本的には借りた金を何処かに投資をすることでリターンを得ようとする人たちだからです。

仮に、投資をすることで10%の儲けが出る事業があったとして、銀行からの借入金利が3%の場合は、銀行から借りて事業に投資をすれば7%のリターンが得られるわけですが、借入金利が8%にまで上昇してしまうと2%しか儲かりません。
この投資している事業が確実に10%の収益を出すことができる事業であれば問題はないですが、事業というのはそれほど簡単なものでもないため、経済状態によっては業績が下がってしまう可能性もあります。
仮に事業での収益が銀行の借入金利を下回ってしまえば、投資家や事業主としては借金して事業をしても赤字にしかならないため、新規の投資はしないでしょうし、現在借り入れている金は返そうとします。

この様な新規の借り入れを抑えたり、借金をしている人が現在借りている金を返すという動きは、借り入れ需要の低下を表します。
銀行金利の引き上げによって預金残高が増える一方で、それを借りたいという人が減少するわけですから、この資金の需給は何処かで釣り合うことになります。
その釣り合った地点が『現在の金利』となります。

金利というのはこのようにして決定するわけなので、金利というのは経済状態を反映したり、経済そのものに影響を与えたりする存在といえます。
今回は金利の大まかなイメージをお伝えしてきましたが、次回はもう少し具体的に金利の決まり方を見ていきたいと思います。