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ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

【ゲーム紹介】 Horizon Zero Dawn

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今回紹介するゲームは、Horizon Zero Dawnです。

      

この物語は、地球の文明が崩壊した後の世界。ポストアポカリプスとでもいうのでしょうか。
文明崩壊から1000年以上の時が経っている為、人類の生活はは原始時代まで後退。
弓矢や槍といった原始的な武器を手に、その日を生きる為に狩猟を行う、狩人が主人公です。

大自然が美しいオープンワールド系で、動物たちを狩猟して素材を手に入れ、それを元に装備品をアップグレードしていく。
エストクリアや敵を倒すことで経験値をえて、その経験値を得ることでスキルポイントを得て、それを割り振ることで自身を強くしていく。
MAPは、最初は全体が見えないように隠れているが、特定のポイントで高所を制圧することで、マップデータが更新される。
傷などを負った際には、その辺りに生えている薬草を使用して体力回復し、薬草がないときに備え、素材を集めてクラフトで薬を作る…
ここまで読むと、ゲーマーの方なら薄々感じているかもしれませんね。
まんま、『ファークライ プライマル』だと。

そう、このゲーム、雰囲気からシステムまで、正に、『ファークライ プライマル』と同じなんです。
ただ、唯一違う点が有ります。それは、この地上を制圧しているのが動物ではなく、機械だということ。

この世界に存在する動物は、大型のものでもイノシシ程度のもので、その他は、うさぎ・ネズミ・キツネといった小動物ばかり。
ファークライプライマルに出てくる、人を襲うような大型の肉食獣は出てこないんです。
そのかわり、それを模した機械が存在し、地球は彼らによって制圧されています。

人々は機械から逃れるように隠れながら住んでいる状態で、機械と戦って居住地を増やす戦力はなく、なんとか今住んでいる居住区を守るのが精一杯の状態。
そんな世界で、物語は繰り広げられます。

その他の違いはというと、ファークライプライマルがストーリーが薄く、単純な拠点制圧ゲームになっているのに対し、こちらの方はしっかりとストーリーが作り込まれています。
機械が何故、我が物顔で地上を闊歩しているのか。
倒しても倒しても数が減らない機械は、どこからやってくるのか。
これらの疑問をストーリーを進めることで解き明かしていく為、単純な人類の勢力争いであるファークライプライマルとは、ストーリーの重厚さが違います。
また、FPSかTPSかというのも、結構大きな違いですね。

それに加え、画質の違いも大きい。
こちらの作品は、PS4proが発売されてから出された作品で、これに対応したハイクオリティーなモードが用意されています。
私はpro所有で4Kモニターを持っているので、この環境でプレイしてみた所、ここ最近では体験したことがない程の美しい世界を体験することが出来ました。
同じ環境でプレイできる方は、その画質を体験するためだけに購入しても良いかもしれませんね。

ストーリーや世界観についての感想を書くと、原始的な世界とハイテクな古代文明とのギャップがかなり面白い。

この世界での古代文明は、私達が現在体験している技術よりももう少し進んだ世界。
一方で、主人公が属する部族、ノラ族は、古代文明との接触を固く禁じ、独自の原始的な生活をしています。

こんな環境で暮らしている主人公は、ちょっとした事故から、フォーカスという現実を拡張して情報を得ることが出来る耳飾りのように小さいAR機器を手に入れることになります。
主人公はフォーカスによって様々な情報を得る事で、ノラ族の中では一風変わった女性に育つのですが、その主人公とノラ族の長老とのやり取りなどが面白い。

部族の掟により、ハイテク機器のことを全くわからない部族の長老は、様々な異変は神の仕業と考え、何処かから聴こえる不思議な声は天啓のようなものだと考えているのですが、情報機器を身に着けている主人公にとっては、不思議な現象も神の御業では無く、単に機械やそれが何らかの原因によって誤作動を起こしていると分かる。
突如として聴こえる声も、天啓ではなく機械による音声ガイダンスと知っている為、対応も変わってくる。

同じ現象でも、知識のない人間から見るとオカルト現象なのに、知識のある人間から見ると科学的に起こり得る出来事。
古代文明をタブー視して接触を絶ってきた部族の人達には、主人公がとる先を見据えたような行動は、時にはシャーマンのように見え、時には『選ばれし者』のように見えるが、実際には情報機器からの情報を得ているだけ。
プレイヤーは、このギャップを客観的に見比べることが出来るのですが、これが結構楽しく、プレイヤーに新たな視点を与えてくれる感じがします。
例えば、現在、解明されていない事なども、科学が進んで実態がわかってしまえば、なんてことはない現象なんじゃないかなんて感じで。

前半部分でファークライプライマルと比べましたが、私個人の感想としては、ファークライプライマルは拠点制圧の繰り返しで中盤以降は飽きてしまった一方で、こちらの方はストーリーや世界の謎が気になる為、最後までクリアーしたくなる感じ。
システムが同じとは書きましたが、ストーリーとシューティングのどちらを重視するかという違いによって、全くの別ゲーになっている印象でした。
オープンワールド系では有りますが、しっかりとしたストーリーによって迷うこともないので、オープンワールドFPSが苦手な人でも、楽しめる作りになっていると思います。

これを読んで興味を持たれた方は、是非、プレイしてみてはいかがでしょうか。