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【ネタバレ感想】NieR Replicant (ニーアレプリカント)

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先日、テレビ番組『勇者ああああ』を観ていたところ、おすすめゲームとして【ニーア・レプリカント】が紹介されていたため、試しに購入してプレイしてみました。
今回は、その感想を書いていきます。


注意として最初に言っておきますが、この感想ブログはネタバレを含みます。
私はネタバレ記事を読むことでプレイしてみたいと思う作品があるため、今回の記事はそういった価値観を持つ人に向けて書いています。
まだ未プレイで、ネタバレを嫌う方は、プレイしてから読まれることをおすすめします。
ネタバレは【ニーア レプリカント】だけでなく、続編の【ニーア オートマタ】にも及ぶため、ご注意ください。

ニーア オートマタとの関連

この作品は、【ニーア オートマタ】の世界が出来上がるきっかけとなる物語です。
ニーアオートマタの世界では、創造主を失った機械生命体とレプリカントが争う世界が描かれています。

地球を侵略するために攻め込んでいる機械生命体側の創造主がエイリアンで、そのエイリアンに対抗するために人間に作り出されたのが、ニーアオートマタの主人公が属しているヨルハ部隊。
機械生命体とオートマタ達はそれぞれの創造主のために戦争をしているわけですが、その戦争があまりに長く続きすぎ、決着が付く前に両者の創造主は絶滅してしまいます。
しかし、相手を殲滅する目的のために作られた両者は、創造主たちが絶滅したからといって争いをやめられない。

ヨルハ部隊側は、自分たちの存在を無意味にしないためにも、人間は存在していると嘘の情報を流し、目標を存続させることでレプリカントたちの士気を保っているという物語でしたが、ニーア レプリカントでは、その人間が絶滅した出来事が描かれています。

あらすじ

物語は最初、廃墟となっている新宿から始まります。
主人公と思われる人物と、病気のヨナという妹がスーパーらしきところに避難しているのですが、そこにマモノと呼ばれるものが大量に湧き出し、生きている2人に襲いかかります。
これを退治すると、何故か時代が1000年以上流れ、若返った主人公と妹のヨナが中世の世界で暮らしています。

そこで主人公は万屋的な事をして生計を立てているのですが、この世界でもマモノが存在し、マモノの勢力は徐々に強くなってしまいます。
そして、今まで安全だった主人公の住む街を襲うまでになり、その際に、マモノの王らしき魔王が現れ、妹のヨナを攫ってしまいます。
妹思いの主人公は、妹を連れ戻すために自身を鍛え、魔王を見つけ出す旅に出るという、妹が姫に変われば王道的なRPG何じゃないかと思えるほどストレートなストーリーです。

この王道ストーリーが、何故、人類の滅亡につながるのか。。
それは、物語を1周しただけではわかりません。
ニーアオートマタの時もそうでしたが、ニーアレプリカントも1周では物語が理解でず、2周することで物語が保管され、全体の話がわかるようになります。

ネタバレ設定

最初の時点で、何故、新宿が廃墟となっているのかというと、ドラッグオンドラグーンという作品のエンディングが関係しているようです。
私は未プレイでyoutubeでエンディングを見たのですが、それによると、ドラッグオンドラグーンの世界での主人公のドラゴンとラスボスが、何らかのゲートを通って現代の東京に現れ、そこでラストバトルを行ったことにより、東京が被害を受けたようです。

www.youtube.com

このエンディングにより、人間の間で体が塩になるという伝染病が流行り、人類は絶滅の危機に陥ります。
この病気は治せず伝染病は広がるばかりなので、人類は生き延びるために事態を先延ばしにする方法を考えて実施します。
それが、ゲシュタルト計画と呼ばれるもので、人間の魂と肉体を分離することで生き延びる計画です。 魂を分離する理由は、伝染病は肉体にしか感染せず、魂までは影響を受けないからです。

しかし魂は、太陽光に当たると死んでしまう程に不安定なもので、長期間魂だけでいると暴走してしまう。
そこで、魂の入れ物としてレプリカントを作り、それを管理するためにオートマタを作ったわけです。
このレプリカント管理用のオートマタがポポルとデポルで、ニーアオートマタにも過去に大罪を犯したモデルとして登場します。

人間の計画としては、レプリカントに世界を正常化させるための仕事をプログラムし、それをオートマタで管理し、世界が正常化した後に魂をレプリカントに入れることで復活するというものだったのですが・・・
人間にも予想外だったのが、レプリカントを人間に寄せて作りすぎたために、レプリカント自体に自我が生まれてしまう。
レプリカントは本来であれば人間の魂を受け入れるはずの器でしか無かったのに、レプリカントが自我を持ってしまったことで、レプリカントは自分の中に入ってくる人間を拒絶するようになり、人間の魂に乗っ取られたレプリカントはマモノ付きとして殺されるようになってしまった。

当然、人間の魂もマモノと認識され、レプリカント達はマモノ狩りと称して人間狩りを行うようになる。

ここで何故、こんな悲劇が起こったのかというと、1つはレプリカントと人間の魂は言葉を通して意思の疎通が出来ない事。もう1つは、レプリカント側が自分たちのことを人間だと思いこんでいること。
レプリカントは自分を人間だと思っているので、自分の体を乗っ取るマモノを悪魔のようなものだと思い、防衛的に攻撃し、好戦的な人間はマモノ狩りを行う。

しかし人間が分からしてみれば、レプリカントは意思を持たない器として作った人造の人形としか思っていないので、道具扱いしかしない。
互いに意思疎通が出来ないため、闘う以外の選択肢がない状態となる。

結果として主人公は、人間の王を殺してしまう。
これにより、人間のゲシュタルト計画は崩壊し、分離した魂をレプリカントに戻すことが出来ずに絶滅の道を辿ってしまうという話。

感想

既にニーアオートマタをプレイしていたせいか、物語で最初に与えられる設定を信じきれず、疑いながらプレイしていた割には楽しめた作品。
1周目で15時間ほどでクリアーでき、2周めは途中から始まるため、フリークエストを無視すれば数時間でクリアーできるため、手軽に遊べて楽しめた印象。
ただ、3周目以降は作業で面倒くさい感じ。その点、ニーアオートマタは3周しても楽しめる工夫がされていて、正当進化していたんだなと

ただ、ニーアオートマタがもっと深いテーマを取り扱っていたように思えるため、少しの足りない印象を受けてしまった。
最初にこちらを楽しんでいたら、もっと違った印象になっていただろうし、ニーアオートマタも別の意味で楽しめたかもしれないと思え、もったいない感じはした。
まだ両作品をプレイしていない方は、こちらからプレイしてみた方が楽しめると思います。

来年ぐらいにリメイク版も出るようですしね。
www.jp.square-enix.com

あと、ニーアオートマタの時もそうでしたが、音楽が素晴らしかった。
操作性という点では他のアクションゲームに比べて良いとは言えないのに、音楽で差別化されていて独特の世界観に浸れる感じは、他のゲームではなかなか味わえない感じ。
最近音楽を購入していないが、サントラが欲しくなってしまった。。