だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

加速するテレビ離れ

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ここ最近いわれている、【テレビ離れ
この現象は止まることがなく、今も現在進行形で、加速しているようです。

という事で今回は、加速するテレビ離れについて考えていきます。

以前に見聞きした話では、テレビ離れの主な理由として、【コンテンツの劣化】が挙げられていました。
テレビ局は、大手企業がスポンサーになって番組を制作し、その番組の合間合間に広告を入れることで、収入を得ていました。
しかしネットの影響で、広告を打つ手段が増加してしまいました。
所謂ネット広告ですね。

広告の手段が増えて、スポンサーの宣伝広告費がそちらに逃げるということは、スポンサーの予算が増えないかぎり、テレビ局に入るはずだった広告収入が減ることになります。
結果として番組制作費が削減され、作り自体がチープになってしまった。
コンテンツの質が劣化すると、相対的にyoutube等の動画の質が上がる事になるので、結果としてシェアが奪われる。
ネット動画のシェアが増えると、宣伝広告費の振り分け比率が変わり、ネットに多く配分されるようになるので、テレビ業界は更に苦境に立たされる…
この循環によってネット動画とTVコンテンツとの質に差が無くなっていき、デジタル世代の若者中心に、テレビ離れが広がっていったというもの。

これも、原因の一つだと思うのですが、ここ最近は、他の要因でもTVが苦境に立たされているように思えます。
何が要因になっているかといえば、動画の定額見放題サービスです。

TVというのは、よく、『無料で垂れ流されている情報』と言われます。
しかし、よくよく考えると、TVは無料で情報を取得出来るサービスでは有りませんよね。
というのも、TVを購入した時点で、NHKと受信契約を結ばなければならないからです。

この受信料ですが、結構馬鹿になりません。


NHKのサイトから拝借させて頂きました。)
この表を見て頂ければ分かるのですが、月額料金が1,260円で、1年前払いでも13,990円かかります。
衛星放送の場合は更に課金されるようで、月額2,230円という金額。
払えない料金では有りませんが、それなりの料金がかかることになりますよね。

その一方で、動画定額見放題サービスはどうなのでしょうか。

dtv 月額500円

hulu 月額933円

Netflix
・ベーシック (SD画質):月額650円
・スタンダード(HD画質):月額950円
・プレミアム (4k画質):月額1,450円

Amazon 年間3990円(月額332円)

ここで挙げたサービスの大半が、NHKの受信料よりも安い状態です。
これなら家にあるTVを捨てたうえで、NHKとの契約を解消。
その後、テレビ放送を映せないモニターを買って、動画定額見放題サービスを契約する方が、家計に優しい事になります。

また、ネットによる動画配信は、今までのテレビ放送よりも有利な点が有ります。
それは、時間を選ばずにコンテンツを視聴できる事です。

テレビ放送の場合は、自分の好きな時間に視聴しようと思うと、レコーダーを買わなければなりませんでした。
そのレコーダーも、見る番組が多ければ、多チャンネル同時録画機能を持っていて、容量の大きなレコーダーが必要でした。
しかし動画見放題サービスでは、開いている時間に観たい作品を選んでダウンロードする為、そもそも録画の必要が有りません。

また、見逃し問題というのも有ります。
例えば、ドラマやアニメなど、3ヶ月や半年に渡って放送されるものが、途中で話題になる場合が多々あります。
しかし、全13話の番組で6話まで放送された時点で話題になって、『じゃぁ、7話から見よう』と言う気には、なかなかなれません。
その点、動画配信サービスでは、話題になった後でも1話から観れるので、非常に便利。

この上、動画見放題サービスで観れるコンテンツは、映画や海外ドラマというクオリティーの高いコンテンツ。
製作に数十億~数百億円を掛けている映画や、最初から世界展開を考えて作られている海外ドラマと戦わなければならないわけですから、これで勝てという方が難しい。
TVの唯一の利点とすれば、賑やかし程度でテレビを付ける程度の番組を、何の操作もしなくても垂れ流ししてくれているぐらいですが、賑やかしならラジオの方がクオリティーが高い場合も有るので、これが強みとは言いづらい。

現段階で、コストパフォマンスから考えても、TVは既に過去のメディアとなりつつある様に思えます。
この先衰退していくであろうテレビ局ですが、今から振り返ると、昔に買収を仕掛けたホリエモンと手を組んでおけば、生き残れていた可能性もあるのかなと思ったり。