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【Netflix動画 ネタバレ感想】 ミッシング・スリー:アルカディア物語 3BELOW

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今回は、正月休みに観たNetflixオリジナル動画、『ミッシングスリー』の感想を書いていきます。
ネタバレ情報を含みますので、まだ観ていない方で情報を入れたくない方は、観てから読まれることをオススメします。
後、この作品はアルカディア物語の第二弾で、第一弾は『トロールハンターズ』ですので、そちらを観てない方は、そちらから観た方が理解しやすいと思います。

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www.netflix.com

トロールハンターズのネタバレ感想はこちら
https://kimniy8.hatenablog.com/entry/2019/01/14/215233

簡単なあらすじ

この物語は、トロールハンターズの舞台となった、アメリカのアルカディアという街をを中心にした物語ですが…
物語の始まりは、アキリディオン5という別の惑星から始まります。

メインとなるのは、このアキリディオン5の王族の子供達。
弟の方が王の座を継ぐ為の戴冠式の儀式の最中に、何故か防御用のバリアーがシャットダウンしてしまい、何らかの罪で国外追放されていたモランド将軍によってクーデターが起こされる。
その儀式には丁度、王様の親友で世話係 兼 司令長官のバルバトスと護衛役のバトラが参加していた為、バルバトス達は王族専用のマザーシップまで世継ぎの2人を誘導。

マザーシップで、主人公2人の両親達と合流するが、同時にモランド将軍も追いついてしまい、両親は目の前で殺されてしまう。
とはいっても、アキリディオン5の住民は、コアと呼ばれる部分さえ守れていれば、それを中心にして回復できるらしく、主人公たちは両親のコアを回収して、マザーシップに乗り込む。
この際、護衛役のバトラが時間稼ぎの為にマザーシップを降りた事で、バルバトスと主人公のクレールとアジャとペット1匹で、アキリディオン5を脱出することになる。

とりあえず体制を立て直す為に、移住できる惑星を探したところ、候補として地球が上がり、一行は地球に向かう事になる。
しかし着陸に失敗してしまい、マザーシップはエネルギーの大半を失ってしまう事になる。
エネルギーを失ったことにより、両親の治療も進まず、それどころか3ヶ月以内になんとかしないと両親が死んでしまう。

両親を助ける為に、なんとかして、代わりになる部品を探して船を修理し、故郷に戻るために奮闘するというのが、この物語の大筋。

エイリアンの大冒険

主人公たち3人は、自身の身の安全を確保する為に、移住先の候補地を自分たちの文明よりも低い星を選び、地球に来ます。
地球の情報は、マザーシップが保有している為(60年前の情報ではあるが)、マザーシップの情報を読み解くだけで、地球で暮らす為の基本的な情報は手に入るのだが…
主人公たち3人は、自分たちが高い文明の国から来たという事で、全く情報収集をすること無く、街に飛び出していきます。

電気製品に詳しい人が、ついてくる取扱説明書を読まないように、地球での暮らしを完全に舐めプで行う為、日々生活を行うだけでトラブルを起こしまくりますが…
それが観ていて面白い。 3人は、基本的には地球人を見下しているわけですが、それが嫌味になっていない。また、見下しながらも街に溶け込もうと奮闘する様子が、微笑ましい。

特に、3人の中でもバルバトスのキャラクターが面白い。
バルバトスは軍部の最高峰の司令長官なので、感覚が一般人のそれとは大きくズレている。
しかし、プライドが非情に高いので、自分の間違いを認める事が出来ない。 結果として、常識から大きく乖離した事ばかりを偉そうに言うキャラになってしまっています。

これが、軍人のような大柄の図体をしていたら(アキリディオン人の時は、その様な姿)ちょっと嫌なヤツになっていたのでしょうが、地球人に化けている姿が、ヨボヨボの老人姿なんです。
その為、ヨボヨボの老人がデカイことを言っている感じになっている為、嫌な感じになっておらず、コミカルな感じになっている。

この他にも、地球人を装う為に両親を用意しなければならなかった際、マザーシップに積み込んであるロボットに皮膚をつけて人間に偽装するのですが、そのロボットに地球の情報を入れる際に、60年前のテレビの情報しかなかったのか、両親が変なテンションになっている。
こんな変な人達ばっかりなのに、物語が進むに連れて感情移入できてきたりするから凄い。

魅力的なアルカディアの住民

私は、トロールハンターズよりも前に、この作品を鑑賞したのですが、トロールハンターズを先に見ておくことで、この物語を本当の意味で楽しむことが出来ます。
トロールハンターズでは、3シーズンに渡ってアルカディアの住民たちの事を描いてきたわけですが、その人間関係をそのまま受け継いでいるので、その知識がある人間にとっては、かなり楽しめる作りになっています。

例えばトロールハンターズでは、クレアというヒロインと一緒につるんでいる親友が2人いるのですが、クレアがトロールハンターズに加入後、地球の危機を防ぐ任務に忙しくなり、シーズン3になると、その2人とは疎遠になっていきます。
しかし、時期を同じくして、ミッシングスリーの3人が地球に来て、変な感じで学校内で目立ちまくった事で、クレアの親友の2人はアジャと仲良くなり、クレアの立ち位置に収まります。

この他には、スティーブというキャラクターの扱いがずいぶん変わったりしています。
このキャラクターはトロールハンターズの前半では、体育会系のいじめっ子として登場し、超常現象オタクのイーライなどを虐めたり、トロールハンターズの主人公であるジムに絡んできたりと、嫌なキャラクターとして描かれています。
アメリカ製作の作品には、よくあるタイプのイジメっ子キャラクターですよね。

しかし、トロールハンターズの第3シーズンに突入したぐらいから、悪のトロール軍団の行動が目立つようになり、一般人にも目撃されるようになります。
その一人が、イジメっ子のスティーブ。

自分一人では受け入れることが出来なかったスティーブは、超常現象オタクのイーライに相談し、イーライからアルカディアで目撃されている超常現象の話や都市伝説の話を聞き、その分野で、イーライを尊敬するようになり、スティーライズを結成します。
ジムがトロールと戦っていることも知り、その部分ではジムを尊敬するようになり、ちょっと良いヤツに変化するのですが、このミッシングスリーでは、その状態で登場します。

そして、ちょっとした行き違いから、アキリディオン5のプリンセスのアジャに前蹴りをされてノックダウンし、心までノックダウンされてアジャに惚れてしまいます…
トロールハンターズの最初の方は、あれだけ、いけ好かないキャラクターだったのにも関わらず、憎めないどころかコミカルなキャラクターになっていて、かなり笑えます。

この他にも、前作のトロールハンターズに登場したマスコット的なキャラクターである、太っちょのトビーのお婆ちゃんに、バルバトスが惚れてしまったりと、アルカディアの住民の事を知っていれば居るほど、楽しめる作りになっています。
トロールハンターズのネタバレ感想の投稿でも書きましたが、この物語の本当の主人公は『アルカディア』という土地なんだなと思わせる作りになっているのが良いですね。

2019年始めの時点では、第1シーズンしか公開されていない状態ですが、最終回で、トロールハンターズの最終回と重なる作りになっているので、アルカディア物語としては、第2シーズンからが本番という感じでしょうか。
トロールハンターズの最期では、トビーだけはアルカディアに残っているので、あの騒動後、どの様になったのかが早く観たい気持ちでいっぱいです。