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だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

デフレ容認は経済右翼なのか

政治・経済 社会

私が聴いているラジオ(Podcast)の一つに、『ザ・ボイス そこまで言うか!』という番組があり、ちょっとモヤッと思ったことがあったので、今日はそのことについて書いていきます。
この番組の全体的な考えは、私の考えと合わないところが多いのですが、特に経済関連のことについては合わなかったりします。
何故、そんな番組を今でも聞いているのかというと、一つは自分と違った意見も聞いておかないと、視点が固定化されてしまうという恐れからでしょうかね。
自分とは違った目線でしか考えられないこともありますし、その意見によって自分の考えが刺激されるなんてこともありますから。
もう一つの理由としては、このブログを継続して読まれている方は薄々気づかれているかもしれませんが、ブログの基本的なスタンスとして、個人的に『これ、おかしいだろ?』って事を書いています。
特に『政治・経済』カテゴリーの分野はその傾向が強く、ブログを書く原動力が『怒り』『モヤモヤ感』といった負の感情を原動力に記事を書いていたりします。
私とは全く違った意見を堂々と、反対意見の人を馬鹿にする感じで放送しているこの番組は、そのエネルギーを貯めるのに丁度良かったりするんです。

そんな番組ですが、今回引っかかったのは、宮崎哲弥氏の主張。
ラジオを一回聞いただけなので、一言一句間違わずに書くわけでは有りませんが、ニュアンスとしてはこんな感じ。
『最近の経済人の中には、デフレ容認・招来するような主張をするような人がいる。
インフレというのは良い面も悪い面も有るが、デフレというのは害悪しかもたらさない。
こんなデフレを容認する経済右翼共が・・・』
といった感じのデフレ容認派バッシングの主張。

私自身はデフレ容認派なわけで、宮崎氏からするとバッシング対象になるわけですが…

私もね、緩やかなインフレが持続可能であれば、文句はないんですよ。
日本で言えば高度成長期の様な感じが永遠につづくのであれば、それはそれは良い事でしょう。
しかしそんな理想的な現象は、経済的には起こり得ないんですよ。

分かり易くするために、経済を人間の成長に例えてみましょう。
戦後、焼け野原から復興するところから、近代の日本経済は始まりました。この時を誕生としましょう。

人間の子供もそうですが、普通にご飯を食べて世話をして、病気になったら看病して…なんてことを続けていれば、子供はドンドン成長していきます。
経済も同じで、起こり始めはやることが沢山あります。
瓦礫の撤去や住居の建築はもちろん、道路・気・水道などのインフラ整備。仕事は掃いて捨てるほどあり、会社としては人材確保が最重要課題だったりします。
企業は手に入れた人材を手放さない為に労働環境を良くしていきますし、衣食住が安定してくれば、生活を豊かにするために様々なものが欲しくなる。
経済は順調に育っていきます。

しかしその成長も、未来永劫、続くことはありません。人の成長も25歳をピークに峠を超えますよね。
経済も、バブル景気でピークを迎えて失速し、その後、失われた20年だか30年を経て、今現在に至るわけです。
そして現状はどうなっているかというと、国民の時間と収入は大企業によって搾取され、多くの一部上場企業が最高益や多くの可処分所得を保有する傍らで、ワープア層が年々増加しているわけです。
『これでは生活が出来ない』と、生活保護を受給する人数も右肩上がりで増えている状態。
これは人間の体でいうと、現役を過ぎて歳を取り、体調に不調をきたしている状態とも考えられます。

若い頃は多少の無茶も出来るし、食事も沢山食べれば超回復してより強くなれます。
しかし年齢を重ねると、無茶をすると怪我や病気の心配が出てきますし、食事も油っぽいスタミナが付くようなものは食べられなくなってきます。
こんな状態の人に対して、『25歳ぐらいの時は、体力もあって未来も輝いていて良かったでしょ! あの頃に戻りましょうよ!25才時と同じ生活を送って!』なんていっても無茶です。
本人としても、もし可能であるのなら若返りたいでしょう。しかし現実は、一刻一刻と老いていくわけです。
年齢を重ねた人がすべきことは、無茶ではなく、現状を正しく知ることです。

しかし、経済学というのは『現状を正しく理解する』という事から目を逸らすんです。
これが科学であれば、ありえないことですよね。
科学において最も重要視されるのは、観測された事実だけです。
その事実を元に仮説を立てたとしても、実験によって別の事実が観測されれば、その仮説は間違っていたと認めます。
しかし、メディアや政治などで利用されている経済学は、現実で起こっていることを直視しようとせず、現実を観る部分は社会学として切り離し、仮説に現実を合わそうとするんです。

『経済の教科書にデフレなんて載ってない。デフレの今は異常だから修正しないと!』
『緩やかなインフレが続いている間は経済が順調なので、インフレは緩やかに続くべきだ!GDP上げればなんとかなる!』
『人口増と経済成長に関係がありそうだから、人口を増やすために少子化対策をしよう。無理なら移民で水増ししよう!』
金利は理論的には期間が伸びるほど上昇してるから、市場介入してグラフの形を正しく矯正しよう!』

これって、おかしいですよね。
数々の経済指標が示しているのは、現状の経済活動の結果です。
その結果が、資本主義が長く続いた事により、格差は拡大して定着し、多くの庶民が搾取されるだけの存在になり、見かけ上の成長率が上昇したとしても恩恵を受ける層は搾取している層で、多くの庶民の生活環境は悪化した。
生産機械の発達によって生産性は劇的に上昇し、需要が供給を上回ってデフレになった。
これは、紛れもない事実であって、科学で言うところの実験結果なんですよね。
この事実を無視し、『本来ではこんなはずはないから、元ある筋道に直さないと! 実験結果でデフレになったんだから、認めるべき? 何言ってんだ、この経済右翼が!』って、暴論以外の何物でもないと思うんですけどね。

現状のまま、老体に鞭打つような金融政策を続けた所で、それが未来永劫続けられるわけではありません。
それならばいっそ、体力がある内に別の道を模索し、別の方向にシフトして生まれ変わる道を見出す方が建設的だと思うんですけどね。

…と、ここまで長文を書いた所で基本的な質問ですが、今までのシステムから脱却して新しい方向を探すことって…右翼なんでしたっけ?
だれか、経済右翼の定義を教えてくれないかな。

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