だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

可処分時間と若者の◯◯離れ

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最近生活していて、ふと思うことが有ります。それは、時間つぶしににお金がかからない事です。
テレビに出ている学者さん達は、様々な小難しい理由を挙げて『若者の○◯離れ』やデフレについて解説してますが…
実は理由はもっと単純で、暇つぶしや情報収集にお金がかからなくなった事と、可処分時間が減少したことではないかと思います。

ここ最近、私はネット系のサービス積極的に使っているのですが、生活水準を落とさずに…というかむしろ、昔よりも多くのサービスを利用しているにも関わらず、お金が殆どかかっていません。
これは、私が不正行為に手を染めているとかそんなことではなく、正規のサービスを利用しているにも関わらず、お金が殆どかかってないんです。
具体例を挙げると、雑誌・マンガ・ゲーム・本・音楽・映画などについては、お金が全くかからないか少ない料金で楽しめているんです。

例えば雑誌。
少し前に雑誌読み放題サービスについてブログに投稿しましたが、私が利用しているdマガジンというサービスを利用すると、月額432円で雑誌が読み放題となっています。
このサービスを利用する以前は、雑誌は1冊500円前後のファミ通を偶に買うぐらいだったのですが、これに加入してからは160誌程の雑誌が読み放題となった為、普段は目を通さない様な雑誌も、暇つぶしで読むようになりました。

次にマンガですが、私は所有しているタブレットに2つのアプリをインストールしました。『ジャンプ+』と『マンガワン』です。
『ジャンプ+』はウェブ雑誌で、毎週のようにマンガが自動更新されて、原稿が貯まればコミックが生み出されるというスタイルです。
基本的には最初の1話と最新回とその前話ぐらいが無料で読める状態で、タイトルによってはそれ以前の話も無料で読める仕様になっています。
つまり家にWifiさえ有れば、インストールするだけで雑誌を本屋に買いに行くこと無く自動更新で楽しめるということです。
この様なウェブ雑誌は『ジャンプ+』だけでなく、各社から結構出ていますし、AmazonKindleアプリを入れるだけで自動でついてきたりもします。
今までの常識では、雑誌は毎週本屋に買いに行くものでしたが、現在はタブレットwifi環境さえ有れば家から出ること無く、複数の雑誌を読むことが可能になっています。

先ほど挙げたもう一つのアプリ『マンガワン』は、基本無料で読めるマンガアプリです。
こちらは雑誌ではなく、コミックのようにタイトル毎にまとめられていて、最初から最新話まで全話を通して読むことが可能です。
このアプリの場合は、9時と21時に無料時間が10分ずつ補充され、一日20分に限って無料で漫画を読むことが出来ます。これは累積しない為、12時間以内に使い切る必要が有りますけどね。
また、企画として『おみくじ』なども有り、累積出来る時間が抽選であたります。
私の場合は3分しか当たったことが有りませんが、毎日の様に引くことで無料時間を貯めることが可能になっています。
こういうサービスだと、『昔のタイトルばかりなんでしょ?』と思われる方も少なくないかもしれませんが、実際には現在連載中の新しいタイトルも読むことが出来ます。
私はこのサービスを利用して『モブサイコ100』を全話読みましたし、現在は『闇金ウシジマくん』を読んでいる最中です。
これらのマンガサービスについては、月額料金すら掛からずに無料で楽しむことが出来ます。

次にゲーム。
無料のゲームといえば、スマホアプリの基本無料のゲームを思い浮かべる方も多いと思います。確かに、これらのゲームもやり方次第で無料で長時間楽しめるゲームなのですが、私が凄いと思うのは、据え置き型ゲームのサービスです。
私は据え置き型ゲーム機PlayStationを所有していて、この運営が展開しているPS plusにも加入しています。
このサービスは、期間を選んでお金を支払うことで加入出来るサービスで、私は12 ヶ月利用権 / 4,762 円 +税を購入して利用しています。
加入すると、セーブデータをクラウドで管理出来るなどの細かいサービスもあるのですが、一番凄いと思われるサービスが『フリープレイ』です。
『フリープレイ』は毎月のようにタイトルが更新され、対象となったゲームを無料でDownloadして楽しむことが出来るサービスです。
一応、念のために書いておきますが、試遊版とかそんなものではなく、フルで遊べる現在販売中のタイトルをそのままダウンロード出来ます。
ちなみに私は今月だけで『よるのないくに』『Gravity Daze』『BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA EXTEND』『風ノ旅ビト』の4タイトルをダウンロードしましたが、これを実際に購入すると18,000円相当の金額になりますが、それが無料。
そして翌月になれば、また別のタイトルがフリープレイに並びます。
しかも、一度ダウンロードさえしてしまえば、期間に関係なく遊ぶことが可能です。
このサービスを利用すれば、極端な話ソフトは購入せずにPS4のみを購入し、PS+に加入すればゲームし放題ということも可能です。

映画やドラマなどの映像コンテンツについては、テレビで宣伝されているのでご存知の方も多いとは思いますが、動画見放題サービスに加入すれば定額で見放題となります。
私は趣味でネットラジオを頻繁に聴きますが、その中で昔の映像作品が話題に上がることがあるのですが、それらの作品を気軽に見ることが出来る為、結構、重宝していますね。
その他にも、映画館で昔の作品のリメイクや続編が公開されるときなどは、気軽に旧作品を見直すなんてことも出来ますし、オリジナル作品も充実しているため、費用対効果はかなり高いサービスの一つです。

その他の音楽や本については、Amazonプライムに加入していればAmazonミュージックで100万曲聴き放題だったり、Kindleを所有していると、特定の本が毎月1冊無料で読めたりします。
また、Kindle本はセールなどで投げ売りされることが有り、100円台やそれ以下での購入ができたりします。

今回、様々なサービスを紹介してきましたが、これらのサービス(dマガジン・PS plus・NetflixAmazonプライム)に全て加入したとしても、月に2,000円程度しか掛からないんですよ。
しかしその一方で、足りなくなってくるのが時間です。
人間は、普通に生活しているだけで時間を消費していきます。睡眠や食事は勿論ですが、社会人であれば働かなければなりませんし、学生なら勉強をしなくてはいけない。
どんなに金持ちであっても1日は24時間しか無いわけですから、それらの絶対に必要な時間を24時間から差し引くと、残る時間は限られてくるわけです。
これを、可処分時間と呼んだりもしますが、基本的にサービス業というのは、この可処分時間の奪い合いが仕事だったりします。
しかし、先程紹介した様々なサービスによって、その可処分時間は更に圧迫されています。

サービス業はこの残された時間を奪い合うわけですが、奪われる側の大衆は比較対象が多い為、当然コストの相対評価を行います。
今回、紹介したサービスは全て契約しても月に2,000円程度ですが、同程度のお金を他で使うとなると、映画館は1回しかいけませんし、呑みに行くのも1回ぐらいが限度。
車なんて、一回のローン支払いや1ヶ月の駐車料金だけで、今回挙げたサービスが半年~1年も利用できる大金。
月に2000円で出来ることの質が大幅に上昇したわけですが、既存の商品は特に魅力的が増したわけではない。
こうなると、多くの人たちは『この商品やサービスって、こんな金を払ってまで買う価値あるの?』と思うのは当然のことで、特に異常な事が起こっているわけでは無いんですよね。

こう考えると、今の状態を解消するためには、労働環境の改善を行い、可処分時間をいかに伸ばすかということが重要になってくると思われます。
ですが実際の社会では、企業はより製品を売るために過酷なノルマやサービス残業を課すことで、更に可処分時間を減らす方向に進んでいるんですよね。
結果として消耗戦に突入してしまっているわけですが、こんな状態では、近いうちにシステムに不具合が生じるような気がします。