だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

終わりの始まりといわれるテレビ業界 そろそろ終焉? ①

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最近の事ですが、両親の誕生日祝いにということで、『Fire TV Stick』なるものをプレゼントしました。

この商品を簡単に説明すると、インターネット環境がある家のHDMI端子が付いているテレビにつなげると、簡単操作でネット動画が見られるようになる商品です。
設定は、USBメモリー程の大きさの本体をテレビにつなげてwifi設定をするのみ。
これだけで、後は、十字キーと決定ボタン等の合計7つ程のボタンしかついていないシンプルなリモコンを使って操作ができるという代物です。
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これをプレゼントした結果、親がどのようになったのかというと…
テレビを殆ど、観なくなりました。

最近では、若者のテレビ離れなんていわれますが…
インターネットで動画を見る習慣が無い私の親でも、環境を整えるだけで、テレビから離れる。
こんな状況を見ると、若者の行動がどうこうというよりも、テレビがオワコン化しただけなんじゃないかと思わざるをえません。

では、何故テレビはオワコンになってしまったのか。
これは単純に、消費者目線ではなく、自分たちの業界や今までの体制を守る事だけを考え続けた結果なのでしょう。
こういうのを、村社会とでもいうのでしょうかね。
自業自得ともいえます。

ということで今回は、オワコン化していくテレビについて考えていきます。


テレビで番組を視聴するという状態を改めて考え直してみると、非常に面倒くさい事がわかります。
番組を見る為には、まず、決まった時間にテレビの前に居る必要があります。
そして、再放送などがある場合を除き、基本的には1度しか観る機会がありません。

『録画機を使えば良いじゃないか。』という意見もあるでしょう。
しかし、自分の好きな時間にテレビ番組を見る為だけに、3万円近い録画機を購入しなければならない。
また、テレビ業界のほうも、録画機で番組をとる事を推奨はしていない。
今現在でも、録画したものをコピーする事が出来ない仕様になっていて、バックアップ用の複製が出来ない番組なんかもあったりします。
この規制は今後さらに強化され、一部のニュースでは、地上波で4K放送が始まる際には、録画そのものが出来ない仕様になるとか。

もし本当にこんな事になれば、録画機も使えず、テレビを観る為にはテレビの前に番組開始時刻に居なければならない。
一度っきりの番組ならよいが、連続ドラマなどは、毎週同じ時間に拘束されることになる。
いつでもどこでも動画が楽しめる現在においては、不便極まりないコンテンツになるでしょう。
こんな消費者度外視の提案がされるのも、テレビ業界が古い体制にしがみつき、自分たちが作り上げたシステムの上で胡坐をかき続けてきたからではないでしょうか。

自分たちが中心のシステムで、自分たちが上で権力を振るえるのであれば、出来るだけ波風を立てず、その体制を続けたいと思う。
ちょっと考えるだけで、そのシステムが外圧によって壊れてしまうかもしれないのに、システムに乗っかっているだけの人には、そんなことも想像できない。
多少強引にでも自分たちの力を見せつけて威圧する事で、逆らうものを黙らす事が出来、システムを守れると思い込んでしまう。
こうしてみると、思想が北朝鮮将軍様の様ですね。

今から考えると、ホリエモンがテレビ局に買収を仕掛けた時が、変われるチャンスだったのでしょう。
彼は、テレビ業界とネットとの連携を考えていたようですし、もし実現すれば、日本発のネット動画サービスが実現したでしょう。
しかしテレビ業界は、ホリエモンを刑務所に送り込んでまで、体制を守ろうとした。
結果として体制は守る事が出来ましたが、その代償として、現状があるわけです。

先ほども書きましたが、まさに自業自得。

今では様々な動画見放題サービスが展開されていますが、【hulu】【Netflix】【Amazon】の3大サービスは、どれもアメリカ企業です。
日本が必死に体制を守ることに全神経を使っている間に、太刀打ち出来ない程のプラットフォームを構築されてしまったわけです。
今頃になって日本のテレビ局は慌てたのでしょうか…
TVer】なんてものを作ってみたは良いですが、知名度もいまいち上がらず。
先ほど紹介したAmazonのFire TV Stickにアプリも無いですし、PS4等でも見られない。

既にシェアは奪われている為、テレビ業界の終わりが遂に始まったというところでしょうか。

…と、もう少し書きたい事があったのですが、導入部分が長過ぎて長文になった為、続きはまた次回に書いていきます。