だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

【イベント潜入】 青春あるでひど 「魔術者から見た科学の今ココ!!」

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2015年5月6日。
GW最終日のこの日、ネットラジオ青春あるでひどの公開収録イベントに参加してきました。
テーマは、「魔術者から見た科学の今ココ!!」
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魔術と科学という相反する様に見える立場の人達が討論するってだけで、ワクワクしますよね。

青春あるでひど

青春あるでひど

出演者は、青春あるでひどの【カシワギ兄弟】と東京リチュアルの【バンギ・アブドゥル(現代魔術研究家) 】さん。
バンギ・アブドゥルさんが出演されているPodcast、東京ポッドキャストはこちら。
https://itunes.apple.com/jp/podcast/dong-jingpoddokyasuto/id596242598?mt=2&at=10l8JW&ct=hatenablog

魔術師と聴いて、高い知識を持ち合わせていない僕は、とんがり帽子を被った黒装束の人を創造したのですが…
登場したバンギ・アブドゥルさんは、ヒップホップな感じの今どきのお兄さんで、普通の格好なのが結構衝撃を受けました。


話される内容ですが、思っている以上に科学的。
そして横文字が多い!!
正直理解できない部分もありました。

私が理解できた範囲で書いていきましょう。
現代魔術は、私を含めた一般の人が思っている様な、杖と呪文で超常現象を起こす様なものでは有りませんでした。
バンギ・アブドゥルさんは、サイエンス+1といった感じで表現されていましたが、この世の理を考える上で、科学的なアプローチでは限界が出てくる。
その部分を補う思想が魔術という感じ。

魔術が科学を内包していると表現すればよいのでしょうか。
この世の真理をつかみとるプロセスの一つの道が科学で、それ以外の道を魔術と定義されている感じでした。

この様な視点でみると、世の中には科学教信者よりも結構魔術信仰者が多い事に気が付きます。
例えばジンクス等の縁起担ぎ。
科学的根拠はゼロですが、結構やってる人っていますよね。

最近のダイエットなんかも同じ。
科学的には、適切な食事・運動・休息を取っていれば、健康的な身体を維持できます。
しかし、食事をりんごやバナナだけにしたり、炭水化物を取らなかったり。
飲むとお通じが良くなるダイエット食品という名の、下剤を飲んだり。
科学的な見地では、とても健康的とはいえない様なものが多くの人に受け入れられています。
でも、よくよく考えると、魔女が釜に材料を入れてこねた、よく分からない物を飲んで『痩せた!』って言っているのと同じ様なもの。

この様な行動をとっている人が、『魔術なんて非科学的』と主張してお利口さんぶっているのをみると、なんか滑稽に見えてしまったり。
そして逆に、科学以外のアプローチで世界の構造を解き明かそうとしている魔術師の方々が、格好良く見えてしまったりね。


その後、話は科学や魔術の根本的な話に突入していきます。
このテーマで頻繁に出てくるワードがユニバース
宇宙という意味なのですが、ユニバースのユニは、一つのという意味。
科学は一つの宇宙を貫く法則を解き明かす事が使命なのですが、この前提条件が崩れ始めている。

もしこの前提条件が崩れるとどうなるのかというと、今まで作り上げてきた科学的な前提が無くなる事になるので、その上に乗っかっている全ての理論が破綻してしまう。
こんなことがありえるのかというと、あり得るんです。
量子力学の世界では、純粋な意味での確率というものが存在していて、観測した時点で物事が確定するという理論です。

分かりにくいと思うので、もう少し説明しましょう。
科学の世界には、本当の意味での確率というのは存在しなかったのです。
例えば、木で出来たコップにサイコロを入れて振り、地面にコップの口をつける形で伏せたとします。
この時にサイコロは6分の1の確率で何かしらの目が上を向いているのですが、コップの中を確認する以前にサイコロの目は固定されているので、実際には100%の確率で何かの目が既に確定してます。

ですが、確認できない状態にあるので、6分の1という言葉を計算上使うだけです。
しかし量子力学では、本当の意味での確率が存在するという理論。
有名な思考実験に、シュレディンガーの猫というのが有ります。
猫と毒入りの餌を、外から投資できないような箱に入れて放置します。
猫が餌を食べれば死にますが、餌を食べない限りは生きている。
誰にも観測できない状態にある間は、猫は生と死が両方重なり合っている状態にあって、箱を開けて誰かが観測した時点で生死が確定するというものです。

この量子力学ですが、何故こんな変な理論が登場したのかというと、その様な実験結果が出てしまったからなんですね。
アニワギ博士は、科学者は事実の奴隷と仰ってましたけど、どんな変な理論であっても、結果がそう出てしまえば従わざるを得ないのが科学です。
そして、見た時点で事実が確定するという事は、自分はみたけど他人は観ていないものはどうなるのかという問題が出てきます。
これを発展させると、観測者毎に世界が存在するという、多世界理論なんてものになってしまいます。

もうお分かりかもしれませんが、世界を見る人毎にそれぞれの世界が存在してしまうと、ひとつの宇宙を貫く法則。ユニバースが、根底から覆えるんですね。

そんな話を、質疑応答を交えながら2時間程聴かせて頂きました。
個人的にはもっと聞きたいと思える程、刺激的な時間を過ごせました。

かなり刺激を受けたので、今後投稿するブログにも、影響が出ることでしょう。
また同じ様なイベントが開催される時には、足を運びたいとおもいました。