京都の地理や上がる下がるについて調べてみた
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先日のもてらじで、方向の表現の仕方の話になり、その後、『京都では北を【上る】南を【下る】』という話になった。
http://moteradi.com/20150321amoteradi.com
私は京都に住んでいながら、このことに関しての知識は少し曖昧だったので、この話を聴いた事を期に、少し調べて見ようと思う。
私が少し前に、京都の地理は【船岡山】から御所を観るという視点を基準にして、全てが決まっているという話を聴いた。
北にある【船岡山】から南にある御所を見る視点を基準に据える。
左にある方をに左京区。右にある方を右京区。
しかし現在の地図は北を上に据えている為、左右が逆になり、右に左京区。左に右京区という状態になっている。
【上る】【下る】は御所が基準で、御所に近づくほうが【上る】で、御所から離れる方が【下る】
その為、上京区は北にあるのではなく、御所がある場所が【上京区】となる。
では御所が何故、【上る】【下る】の基準になるのか。
これは、天皇陛下がおられた場所だからでしょう。
今でも、地方から東京に行く際には【上京】というし、田舎から東京に出てきた人を【お上りさん】という。
今でこそ、天皇陛下は東京に拠点を構えておられますが、元々は京都だった為、長い年月の末、【上る】【下る】が自然と使われていたのでしょう。
ここで疑問が一つ出てきます。
御所が基準となっているのはわかった。
では、【船岡山】は何なのか。
これについては私は知らかなったので、調べてみました。
すると、面白いことが分かりました。
それは、四神獣の見立て
四神獣や風水については、その昔クーロンズ・ゲートをやり込んだ私にとってはかなり興味深い。
四神獣とは、玄武・青龍・白虎・朱雀の4体の聖獣。
これを東西南北にある山・川・湖(池)・道路に見立てる。
- 北にある山を 玄武
- 東にある川を 青龍
- 西にある大通りを 白虎
- 南にある池や海を 朱雀
と見立てる
そして四神獣とは別に、中央に【黄龍】【黄麟】【麒麟】等を据える
この見立てが完成すると、それぞれの神獣から龍脈と呼ばれるエネルギーが生じ、その都は末永く栄えるというものです。
これを京都の地理に見立てると
【船岡山】が玄武
【鴨川】が 青龍
【山陰道】が白虎
【巨椋池】が朱雀 となる
これらの四神獣と、中央に据える神獣を祀る神社があり五社と呼ばれているようだ。
更に調べると、この四神獣と中央の神獣は、風水の基本となる木火土金水の属性を持つようだ。
これらをまとめると、こうなる。
方角 | 北 | 東 | 西 | 南 | 中央 |
神獣 | 玄武 | 青龍 | 白虎 | 朱雀 | 黄龍 |
地形 | 船岡山 | 賀茂川 | 山陰道 | 巨椋池 | |
神社 | 上賀茂神社 | 八坂神社 | 松尾大社 | 城南宮 | 平安神宮 |
属性 | 水 | 木 | 金 | 火 | 土 |
因みにですが、ここで紹介した各神社は、神獣のみを祀っている訳ではありません。
八坂神社はスサノオやクシナダヒメも祀っている。
もし何かのゲームで擬人化されることがあったら、木属性の最強キャラとなるだろう。
木火土金水の属性について解らない人も多いと思うが、陰陽五行思想で調べると結構出てくる。
簡単に云うと昔の元素記号のようなもので、昔は五つのモノから全てのものが作られていたという思想のようなもの。
*画像はwikiから拝借
簡単に説明すると、木を火にくべると火力が増し、土を固めて火にかけると金属が抽出でき、その金属を水に浸けると鍛えられ、水は木の養分となる。
木火土金水は右隣の属性を強化する力を持つ。
また、水は火で消せるが、火は金属を溶かす。
火に負ける金属だが、金属の斧で木を切り倒せる。
その気は、土から養分を吸い取るが、土は水分を吸収する。
この様な感じで、一方の属性には弱いがもう一方の属性には強い法則がある。
これらを全て線で結ぶと、円の中に五芒星が出来、陰陽師で有名な安倍晴明を祀る清明神社のシンボルとなる。
五行のもっと身近な例は、曜日が挙げられます。
五行に陰と陽を追加し、陰陽五行とすると、影の象徴が月で、陽の象徴が日。
五行にも対応する星が有り(火星・水星・木星・金星・土星)
五行を月日で囲むと、今の曜日となります。
木火土金水の順番になっていないのは、西洋文化の影響を受けているという話もあるようです。
…と、いつの間にか、京都の方角から天体の話になってしまいました。
脱線にもほどが有りますね。
ということで、この辺りで終わろうと思います。