だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

宝くじ理論で集まる奴隷

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今回は、一部の間で宝くじ理論と呼ばれる商売方法を紹介します。
といっても最近出てきた商売ではなく、大昔からある商売方法なんですけどね。

簡単に表現すると、少数の大成功をした人を前に出して大々的に宣伝し、大量の奴隷を獲得する手法です。



成功者を宣伝するだけで、大量の奴隷が手に入るのかと疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、世の中のほとんどの仕事はこの手法で人材を集めていたりします。
例えば、芸能界・出版界、ネットが出来てからは、ブロガーや今話題のyoutuberなんかもそうです。

具体的な方法としては、まず数人のスターを作り出し、儲けさせる。
これを観た一般人は、二匹目のドジョウを狙い、勝手に大量に市場に参入してきます。
後はこの大量に雪崩れ込んで来た大量の人間に、タダ同然で作業をさせ、システムを作った人達が搾取して終了。

市場に参入してきた大量の人達は、自分達が奴隷だとは気が付かずに、スターになることを夢見て無心に働き続ける。
この構図が、一等の宝くじに当選することを夢見て宝くじを買い続ける人の心理に似ている事から、一部で宝くじ理論と呼ばれています。

宝くじの構造は、売上の半分近くを運営側が持っていきます。
つまり、購入した時点で掛け金は半額になり、その半額になったお金を皆でシェアする。
胴元が丸儲けのシステムが宝くじ。

冷静になって考えると分が悪過ぎるギャンブルですが、一等賞金の額が大き過ぎて目が眩み、冷静な判断を失ってしまう。


この構造を、先ほど例を挙げた業種に当てはめてみましょう。
芸能界や出版界等は、成功して富と名声を得た人間を数人作り出すことで、その人物に憧れる人間を大量に呼び寄せます。
そして呼び寄せた人間を、システムを作り上げた側が都合の良いように利用する。

例えば、芸人に憧れる若者がいたとします。
その若者は、自分自身である程度売れるまで、自分自身で技術やセンスを磨き続けなければなりません。
自ら努力し続け、ある程度の実力がついてからオーディションに行き、そこで選ばれて初めて人前に出る権利を得ることが出来ます。
これは俳優でも同じです。

この構造は極普通に社会に溶け込んでいる為、普通に思えます。
しかし、この様な虚業ではなく、実業の世界だったらどうでしょうか。

農業の世界で、一人前に仕事ができるまで無料で働く青年が存在するでしょうか。
うなぎ屋では、「串打ち三年、割き五年、焼き一生」といわれ、一生修行の身だそうです。
では、うなぎ屋は、一生タダ働きなのでしょうか。
そんな事はありませんよね。

しかし、宝くじ理論を駆使する虚業の世界では普通のコトなんです。
一度システムを作ってしまえば、後は自ら進んで奴隷がやってきてくれる。

これの応用が、金持ちキャラや情報商材詐欺です。
本来は富と名声を持っている人物を用意することで、その人物に憧れる奴隷を集めるわけです。
しかし、富と名声を持っている人間を装う事で人を集め、『この本を読めば、私の様な金持ちになれます!』と言ってカネを集めるのがこの両者。

このビジネス(詐欺?)がもう少しまともな方に歩み寄ると、ビジネス書・自己啓発本に。
更に程度が低くなると、雑誌の裏表紙などで両手に女を抱え札束の風呂に入りながら、『貯金ゼロの私が、このアクセサリーを買っただけで、この様な状態に!』という宣伝を打ったり。

まぁ、このレベルに引っかかる人には何も言いう事は有りませんけども。

世間では、youtuberに憧れて、売れる前から、まず仕事を辞めるという謎の行動を取る人が存在するようですが…
この構造を理解した上で、生活基盤を安定させてから、趣味レベルで始めるほうが良いと思います。