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ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

仮想通貨の仕組みを簡単に説明してみた

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今回の話は、今話題の仮想通貨の話です。
具体的には、その仕組の話。

ですが、最初に書いておきますが、私自身がまだ完全に理解できているわけではありません。
理解不足の点や間違っている部分があるとは思いますが、私自身が現在理解しているところをメモっている備忘録的なものを、他の人にも読める形にしている程度の物と捉えて読んでいただけると幸いです。

さて、本題ですが、仮想通貨は去年の年末ぐらいに1BTC(ビットコイン)が2万ドル付近まで上昇したという事で、ワイドショーなどでも取り上げられて、金融業界に興味がない人にまで広がった印象です。
私はというと、一応、金融系のニュースはチェックしている為、何年か前には知っていました。
具体的に何年前かは忘れましたが、ビットコインがまだまだゴミみたいな値段だった時に購入していた人が、その存在を完全に忘れ、そのデータが入ったHDDをゴミとして捨てた後で相場をチェックすると、日本円で7億円になっていて…
みたいなニュースが流れ出した少し前に知っていた記憶があります。

この記事を書いている最中に、先程のニュースの検索をかけた所、5年前のニュースということがわかりましたので、それぐらい前から存在走っていたということでしょうか。
www.afpbb.com

で、この頃からキーワードとして登場しだしたのが、フィンテックブロックチェーン
フィンテックは、financial(金融)とTechnology(技術)を二身合体させたもので、金融技術という造語です。
技術というのはIT技術の事で、従来の現金の受け渡しで成立する取引を、技術的に他のものに置き換えて行おうという理解で良いと思います
交通系決済サービスのパスモで、普通の買い物ができるとかそういった感じでしょう。

問題なのが、ブロックチェーン
wikiなどで説明が書いてあったりするが、どれを読んでも分かりにくい。
ビットコインのシステムがナゾナゾを出して、それを解いた最初の人がビットコインを貰えるからシステムが維持できるって、意味不明。
本当に説明しようという気があるのか、疑問を持つレベルの文章…
まぁ、理解するだけの頭が私に無いだけなんですが、ともかく、私には理解が難しいものだったのですが、その説明に出てくるワードから推測するに、一昔前に一部で流行ったwinnyの考え方と基本的には同じなんじゃないかと思うようになりました。

という事で、winnyの考え方をベースに、ブロックチェーンの理解をしていこうと思います。

winnyというサービスは、簡単に言うと、ファイル共有ソフトです。
winnyの前に、これまた一部で大流行していたソフトで、win mxというソフトがあったわけですが、mxよりも一つ進んだという意味を込めて、アフファベットを一つづつ先にズラして、nyにし、win nyとして登場したのがwinnyです。

このwinnyの仕組みですが、従来のものとは発想そのものが違うということで、世界レベルで評価されていたシステムだったりします。
従来の…というか、今でもそうなんですが、ファイルを大人数に公開する場合は、何処かのサーバーにファイルをアップロードし、そのファイルを欲しい人が、サーバーからダウンロードするというのが常識です。
例えば動画の場合、googleのサーバーに動画を上げて、youtubeとして公開する。
Netflixが動画をアップロードして、サービス加入者がダウンロードをして動画を楽しむ。

音楽でもブログでも何でもそうなんですが、全てのファイル、コンテンツは、どこかのサーバーにアップロードされ、それをダウンロードする事で楽しむことが出来ます。
この仕組は、何処かに中央が存在し、そこにユーザーがアクセスするという方式で、パソコン通信の頃から変わっていない昔ながらの方法です。
今流行のクラウドも、サービス提供側がサーバーを用意して、そこにアップロードして必要な時にダウンロードするだけなので、考え方としては同じ。

しかし、winnyのシステムの場合は、そのサーバーが必要無いんです。

何故必要ないのでしょうか。使用方法を振り返りながら、考えていきましょう。
このソフトの使い方としては、winnyのソフトをダウンロードした人は、winnyのソフト用に、ストレージ(記憶容量、HDDなど)をいくらか提供します。提供する方法は、フォルダーを指定するだけです。
それとは別に、自分が欲しいコンテンツをダウンロードする用にフォルダーを作って、ダウンロードフォルダーとして指定。

後は、検索窓に欲しいファイル名などを入れれば検索ワードに引っかかったファイルが出てくるので、欲しいソフトをダウンロードするだけです。
この時に、ソフト側はダウンロード指定したファイルを、ダウンロード用フォルダーにダウンロードするわけですが、ダウンロードするのはそれだけではありません。
先程、winny側にいくらかストレージを提供すると書きましたが、そのフォルダーにも何だか良く分からないファイルがダウンロードされます。

ではこの、何だか良く分からないファイルが入っている、winny側に提供しているストレージは何なのかというと、これが、サーバーが必要ない秘密だったりするんです。
簡単に言うと、winny側に提供しているストレージが、サーバーの役割を果たしているんです。
つまり、何処かに中央サーバーがあって、皆がそこにアクセスしてダウンロードするのではなく、winnyを利用している人が提供しているストレージが、そのままサーバーの代わりになっているという事。

ここで、『誰か知らない人が、自分のパソコンから勝手にダウンロードしてるの? 怖い。』と思われる方も多いとは思います。
また、『ダウンロードはしたいけど、アップロードはしたくないから、winnyにストレージを提供したくない。』と思われる人も多いでしょう。
しかし、ここがwinnyの凄いところで、システムに貢献しない人、つまりは、ストレージを提供しない人には、ダウンロード枠が絞られます。つまり、欲しいファイルがなかなかダウンロードできないという事。
その一方で、ストレージを提供して他の人にアップロードしている人には、ダウンロード枠が開放され、一度で複数のファイルをダウンロードすることが出来てしまうという仕様。
つまり、マイコンの領域を提供している人には、それなりのリターンを支払うという方式という事です。

これにより、winny側はサーバーを用意するなんて金がかかる事を一切せずに、個人が持つパソコンの容量を繋げることで、巨大なクラウドシステムを作り上げたというわけです。

仮想通貨の考え方も、基本的にはこれと同じです。
金融システムや決済手段において重要なのが、取引履歴の照合と保管です。
その為に、金融機関は巨額のお金をかけてシステムを構築していますし、照合の為に、銀行マンは窓口を15時に閉めて、そこから作業をしなければなりません。

このシステムを、金融機関が一から構築するのでは無く、他人が持っているパソコンを繋げる事で、手軽に構築してしまおうというのが、仮想通貨のシステムなんでしょう。
しかし、ここで疑問が発生します。 誰が、パソコンの能力を提供するのかという事です。

ファイル交換ソフトの場合は、ダウンロードしたいコンテンツがあるというのが、winnyシステムにストレージを提供する動機になります。
しかし仮想通貨の場合は、単なる決済の為、そもそも頻繁に行うものではありませんし、その為に、電気代を払ってパソコンをつけっぱなしにして、パソコンの処理能力を提供するなんて人は、稀でしょう。

そこで有効になってくるのが、冒頭でも書いたナゾナゾシステムです。
仮想通貨では、仮想通貨のシステムが出す暗号を最初に解いた人間に、報酬として仮想通貨が支払われます。
仮想通貨に一定の価値がって、電気代を差し引いても黒字になるのであれば、その仮想通貨欲しさに、自前のパソコンをシステムにつなげて、暗号を解こうとする人達が現れます。この行為が、マイニングと呼ばれる行動でしょう。
他人のパソコンの処理能力やストレージを利用して、取引履歴や照合をやってしまおうというのが、仮想通貨の根本的なシステムなんでしょう。

ただ、この理屈が分かってしまうと、不安が残ります。
というのも、現在発行されている仮想通貨というのは、通貨発行量というのが既に決定されています。
つまり、マイニングによって支払われる仮想通貨の絶対量が決まっているという事。

これを枯渇させないようにする為には、暗号を解いた際の報酬を徐々に切り下げていく必要がありますし、切り下げないのであれば、どこかのタイミングでマイニングが意味を成さないことになります。
通貨発行量に限界が来た場合は、決済の際に取引手数料が徴収し、その手数料を報酬として与えるという話もありますが、取引手数料が発生するのであれば、仮想通貨で決済する意味が無くなリます。
だって、仮想通貨が評価されてるのって、何処に送金したとしても手数料がかからないってことですからね。

また、システムにパソコンの処理能力を貸している側が、支払っている電気代よりもマイニングで手に入れる事ができる報酬よりも低い状態になった時点で、パソコンを提供する人は居なくなります。
システムに対して自前のパソコンを提供する人がいなくなってしまえば、通貨としてもっとも重要な決済が行えないことになる為、仮想通貨システムは崩壊してしまうことになります。

こういうシステムであるため、マイニング業者に電気料金以上の報酬を渡す為、決済手数料の絶対額は決定してしまう。
あとは、取引を行う人の総数で絶対額を割る事で取引手数料が決定するんでしょうが、この形態だと、決済する人数が減れば経る程、一回あたりの手数料は値上がりすることになります。
こうなってくると、坂道を転げ落ちるように決済回数は減少していく事になり、結局、最終的には崩壊しそう。。

ただ、今回のビットコインって、社会実験のようなものだと思うので、仮に崩壊したとしても、これ