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だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

『意識高い系』 と 『自意識ライジング』

少し前ぐらいからでしょうか、意識高い系という言葉を聞くようになりました。
元々はネットスラングで、意識が高い自分を演出することで自分を大きく見せている人を、馬鹿にする言葉のようです。

ただ、私はネットスラングから一般的に使われるようになってから耳にした言葉で、世間一般で使われている『意識高い系』は、必ずしも悪い意味合いだけでもないように思えます。
実は私も、『意識高い系』がネットスラングで馬鹿にしている意味合いを含んでいるという事を知らずに使っていたりしましたしね。

まぁ、そもそも『意識が高い』というのは悪口ではなく、どちらかと言うと褒め言葉
その言葉に『系』というカテゴリーを表す言葉をつけているだけなので、言葉の成り立ちを知らない人が初めて耳にした場合、良い意味と勘違いしてしまうのも無理は有りません。

言葉の成り立ちから知っている方にとっては、嫌味・悪口。
知らない人にとっては、なんとなく良いイメージも持ってしまう。
そんな言葉が、『意識高い系』なんだと思います。

この、1つの言葉に相反する2つのイメージが混在している状態ですが、個人的には非常に紛らわしい。
良いイメージの言葉と、悪いイメージの言葉の2つに分け、それぞれの意味を持つ別々の言葉にしたほうが分かりやすいのではないでしょうか。

というわけで、良いイメージを『意識高い系』にするとして、悪いイメージを押し付ける、何か、他の言い方はないのかと思っていたわけですが…
そんなことを思っていた矢先、先日放送していた『おそ松さん』の19話で、悪いイメージを持つ意識高い系、『自意識ライジング』なる言葉が出てきました。

この言葉は正負のイメージを差別化するという意味で、非常に良い言葉なのではないかと思い、今回紹介させて頂く事にします。

先ずは、『自意識ライジング』という言葉がどういう状況で出てきたのかから。
おそ松とトド松が、昼間から部屋で寝転がりながら『このままずっと、誰かに養われて生きていきて~』と、ダラダラしているところに、チョロ松がやってきます。
ちなみに、六つ子はニートという設定です。

そんな二人の元に、アイドルファンの、ちょろ松がやってきます。
ちょろ松は、誰に聞かれたわけでもないのにも関わらず、『アイドルファン辞めるわ。』と宣言。
そして、ちゃんと就職しようと思うが、その前にコミュ力を上げる為に、フリーハグとかやってみようかな。
その後はお金貯めて、海外に自分探しの旅に出る。
その後に語学留学に行って、彼女的な人を作って~

…と、何一つ行動していない状態で、これから先に行うかもしれない高い理想っぽいことを宣い続けるわけです。
それを聴いた2人は、全身に虫酸が走る様な感覚を覚えつつも、冷ややかな目線を送って無視するわけですが、自分の言葉が聞き取れなかったと勘違いしたチョロ松は、もう一度同じ事を言い始めます。

そこで危険を察知した2人は言葉を遮ります。
遮られたチョロ松は、『確かに意識高い系のことばっかり行ってるかもしれないけど』と言い始めるチョロ松に、『それ、意識高い系じゃないから!自意識ライジングだから!』だと告げます。

自意識ライジングとは、自意識が自分では操れない程に手の届かない高い場所まで上昇してしまい、他人に迷惑を掛けている状態。
自分の手の届かない場所に存在している為、自分自身でコントロールすることさえままならない状況まで陥っている事です。

余りに抽象的すぎるので、伝わりづらいでしょうね。
アニメスタッフもそう思ったのか、その後は具体例を羅列してくれます。

・私いまダイエットしてるから、夜6時以降には食べないようにしてるんだ
・俺、タバコ辞めようかと思って
・私、今までの人間関係リセットする為に、形態のアドレスを全部消そうかと思って

こういう事を、聴いてもいないのにベラベラ宣言し始める人っていますよね。
でもそれを聴いた人の感想って、『…いや、知らないから。勝手にやって!』

そもそも本当に意識が高い人は、宣言する前に既に行動を始めているものです。
その行動によって変化が現れ、それを他人から指摘され、質問されて初めて説明する。
しかし自意識ライジングは、行動していないのに宣言だけして、その後、なかなか行動に移さない。
宣言された方は、自分と全く関係がない事だから放っておけばよいのだけれど、宣言と余りにかけ離れた行動に、つい、イライラしてしまう。

しなくても良い宣言によって、他人の精神を不安定にする存在。
それが、『自意識ライジング』

そんな自意識ライジングを収束させる為に、2人はチョロ松をナンパに誘います。
一人で自分を探す為に海外に行くよりも、遥かにハードルが低いと思われるナンパ。
しかしチョロ松は、なんだかんだ理由をつけて、全く動こうとしません。
行動的な自分を演出する為に宣言はするが、言い訳を探して行動は全く起こさない。それが、『自意識ライジング』

その後、チョロ松の自意識は暴走。『自意識ビックバン』が起こります。
ビッグバンに包まれたチョロ松は、スタバでノートパソコンを広げ、携帯電話をクビに挟んで『仕事をしているフリ』をする様な人間に変身します。
あぁ、恐ろしい『自意識ライジング』

しかし実際の世の中を見てみると、こんなケースは結構多いですよね。
こんな投稿を書いている私でも、過去に取ってきた行動で思い当たるフシがあったりします。
今まで気にせず取っていた行動が、実は自意識ライジングだったなんて事もあるのかも。
気をつけないと。。

と、散々、書いてきましたが、中二病の次に誰もが一度は患う病気なんだと思います。
いわば、通過儀礼
いい年してやり続けているというのは痛々しいですが、20代がそんな行動をとっていたとしても、『自分もそんな時代があったなぁ』と温かい目で観て上げると、精神的ストレスが軽減できて良いのかもしれません。
また、人から好意を持ってもらう為に現在進行形でそんな行動をとっている人は、一度自分を客観的に見つめ直して改善するほうが、結果的に好かれる人間になるような気がします。

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