読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

需要と供給へのアプローチ

2年ほど前
日銀の黒田総裁が、インフレ目標2%を掲げ、黒田バズーカと呼ばれる量的金融緩和を行いました。
内容としては、日銀が大量の国債を買い上げた上に、株や不動産投信などを買いまくるというもの。
その結果として何が起こったのかというと、円安ですね。

日本で上場している企業の多くは、グローバル企業。
海外投資家は、基軸通貨のドル建てで評価する事も有り、円安分がそのまま株価上昇へと繋がりました。
簡単に数字で説明をすると、日経平均が150ドルだとすると、1ドル80円の時には12,000円ですが、1ドル120円になると18000円となります。

そしてその結果として、私達の生活がどうなったのかというと、輸入物価が上昇したことで生活用品が高くなり、光熱費も上昇。
一方で給料は上昇していないので、生活が苦しくなっただけという状況に。

このブログでは何度も書いているので、『またか』と思われてしまうかもしれませんが、私たちはそろそろ、経済についての考え方を変えなくてはならないように思います。

経済については、様々な考え方があります。
物凄く大雑把に分けると2つに別れます。
【神の見えざる手】が発動して、人が普通に市場を通して経済活動を行うだけで、見事なバランスが取れて経済発展するという説。
アダム・スミス等が、このんな感じの意見を主張していますね。
しかし、長期間デフレ状態に陥っている私達日本人は、この説を信用することが難しいと思います。


もう一つは『技術発展によって効率化が起こり、市場はいずれ供給過多になり、崩壊してしまう。
それを防ぐためには、政府が何らかの形で介入しなければならない』という説。
こちらの方が信用できるひとが多いので、殆どの世界では、こちらの方が支持されています。

因みに、経済は放置では駄目で何らかの介入が必要だと唱えている人は、マルクスケインズ
マルクスは、資本主義が絶対と思っている人にとっては天敵のような人で、議論のばでこの人の名前を出そうものなら、『共産主義ソ連等の失敗を見てみれば一目瞭然だ!』とまくし立てられてしまいます。
私は以前、居酒屋で隣りにいた人間に話しかけられて、経済系の話になった際に、『今の経済は再分配が上手く行われていないので、是正する為には、もう少し社会主義よりになった方が良い』といった事があります。
そうしたら、すぐさま『共産主義者は日本から出て行け』と言われてしまいましたよ。

で、そういう人達が信仰しているのが、ケインズの経済理論だったりします。
しかし先程も書きましたが、ケインズマルクスは、対処方法が違うだけ。
共に、市場経済を放置しておいても、自動的に発展するわけではないと考えているんですね。
その理由は、先程も書いた供給過剰。
市場経済の下では、より利益を求める為に効率化が起こります。
それだけでなく、有望そうな市場には新規参入する業者が押し寄せてくるので、絶妙なバランスで受給が安定するということはなく、供給過剰に成るんです。

専門的なことを書くと、解釈の違いや私自身の無知からくるボロが出てしまうので、物凄く大雑把に説明すると、マルクスケインズは、この供給過剰に対するアプローチが違うだけです。

マルクスは、市場に任せておくと自然と供給過剰になってしまい、市場経済が冷え込んでしまう。
その為、供給体制を管理してしまえば良いと提案するわけです。
需要に合う形で供給を増減すれば、市場のバランスは保たれるというわけです。
この考えに乗ったのが、ソ連や中国ですね。
供給を国が制限するということは、生産設備を民間に任せておくのでは難しい。
その為、全員を公務員にして対応したわけです。
結果は、歴史を振り返れば分かる通り、上手くは行かなかったわけです。

その一方のケインズは、供給ではなく需要側に対するアプローチを提案します。
有名な話でいえば、景気が冷え込んで失業者が増えた場合、政府が業者に発注する形で穴を掘り、掘り終わった後に穴を埋める発注をすれば、仕事が生まれることになります。
つまり、需要がないのであれば、政府が介入して需要を作り出せば良いという感が得。
これを日本政府の行動に当てはめると、公共事業の発注ということになります。
年度末になると、そこら中の道路のアスファルトが引き剥がされ、またアスファルトを敷き詰めるという作業を行いますよね。
予算の使い切りも目的の一つなのでしょうが、あの行動によって需要が生まれているのも事実です。

この需要の創造によって労働需給が引き締まり、労働者の給料が上昇し、上昇分を消費活動を行うことによって社会に還元すれば、良い循環が生まれて、経済は持続できることになります。

しかし実際の社会を観察してみると、それとは程遠い現実となってします。
景気を下支えするために、国は公共事業福祉サービスを充実させ、足りないお金は赤字国債を発行して賄ったいたわけですが…
いつまでたっても、経済活動の循環に拍車がかかることはなく、日本の借金は1000兆円を超えるまでに膨らみました。
それでも【緩やかなインフレ】すら達成することが出来ない現状を観ると、旧ソ連の様なシステムにも問題はあったのでしょうが、今の先進国が採用している、需要側に対するアプローチも問題があると言わざるをえないでしょう。

先進国の多くは借金が膨大に膨れ上がっている状態で、仮にインフレにななった場合は、金利上昇によって膨大な金利を支払わなくてはなりません。
好景気による税収増だけで対応できれば良いですが、日本の場合はバブル期ですら借金は減らずに増えていたので、その期待も出来そうにないんですよね。

そろそろ、このシステムにも、限界が訪れているように感じます。
では私達のような庶民は、どうすれば良いのか。
個人的には、お金以外の価値観を見直す必要があるんだと思います。
具体的には、信頼関係でしょうね。

金が介在しなくても成立するような信頼関係を如何に構築するかが、この先を生き残る鍵になるように思えます。

広告を非表示にする