だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

小さな政府と大きな政府

大きな政府小さな政府
政治経済では基本的な事なのですが、この言葉を知らない方も結構見かけるので、今回はこの事について、書いていきます。

大きな政府と小さな政府は、基本的にはトレードオフ
つまり、一本引いた線の端と端に位置する様な関係で、どちらかを選ぶともう一方は選べない関係です。

大きい・小さいというのは、市民生活にどれだけ国が関わるかという問題です。
関わる範囲が大きくなれば大きくなるほど、大きい政府
逆に関わる部分が少なければ、小さな政府といえます。

では、生活に国が関わるとはどういう事なのか。
例えば日本では、ごみ収集や火事の消火、犯罪の取り締まり等。
もっと大きな範囲で捉えると、国防や外交なども国が行っています。
この様に、国が市民からお金を集めて、一部のサービスを代行する事が関わるという事です。

当然の事ですが、国が代行して行う際には人を雇います。
この雇われた人が公務員で、政府の関わる度合いによって、その人数は増減します。
最近の例でいうと、『ギリシャは国民の4分の1が公務員で異常』という報道をよく耳にしますが、EUは日本よりも大きな政府路線を取っている為、関わる人数が多いだけです。
ギリシャは日本に比べると公務員の数は多いですが、他のEU諸国と比べると、標準的な人数です。

【大きな政府】は国が関わる部分が大きい政策で、大きくなれば大きくなる程、国が行うサービスの量が増える。
国民は多額の税金を支払い、その財源を元に、国が公務員を雇って雇って給料を支払い、サービスを行う。
これは再分配が強化される事を意味します。
大きな政府が行う範囲をより拡大していくと、最終的に行き着くのが【共産主義】です。


逆に小さな政府は、政府が行う仕事を極限まで減らす政策です。
では、誰がサービスを行うのかといえば、民間会社。
極端な例でいえば、ごみ収集も公務員が行うわけではなく、地域毎に清掃会社と契約して行う。
料金は会社と地域が交渉して決定すれば良い。
地域がごみ収集に多額のお金を払いたくないと思えば、収集日を週2日から二週間で1回と変更して節約することも可能となる。
これを極限まで進めていくと、国が行うことは国防と外交のみという事になり、支払う税金は非常に安くなります。
ただ、税金を支払う代わりに、民間会社にサービス料を支払う必要が出てきます。
この小さな政府がより極端な方向に進むと、【新自由主義】なんて呼ばれたりします。

この大小の政府ですが、どちらが良いかは一概にはいえません。
両方に良い所があり、両方に問題点を抱えているからです。

大きな政府に進んだ場合は、再分配が強化される為、貧富の差が縮小します。
結果としては、弱者が救済されます。
しかし、大部分の所得が税金として中央に集められた後に再分配される為、権限が中央に集中することになります。
その為、利権などが集中する中央が腐敗しやすく、システムも壊れやすい。

その一方で小さい政府はどうなのか。
地域に住む人々が民間業者と契約してサービスを受ける為、無駄を極限まで減らすことが可能となります。
当然の様に支払う税金額も少ない為、自由になるお金が増えます。
しかし良いことばかりでは有りません。
地域住民全体が受けるサービスを、民間企業に発注するという事は、お金が出せる地域は非常に住みやすくて治安が良くなりますが、貧困層は地獄に突き落とされます。
つまり、貧富の差がより分かりやすい形で表れる。


物凄く乱暴な表現をすれば、金持ちで多額の所得税を取られている富裕層は、小さい政府の方が負担が少なくなる上、受けるサービスが向上するので、政府は小さい方が良い。
逆に貧民層は、そもそも多額の所得税を支払える程の給与を貰っていない為、色んなサービスを国にやって貰いたい。
つまりは、大きい政府のほうが良いという事になります。

一つ注意点としては、大きな政府と小さな政府はデジタルなものではなく、連続したものです。
どちらか一方を選ぶというよりも、政府をどのレベルまで大きくするのか、または小さくするのかという割合の話であって、共産主義新自由主義か二者択一というわけでは有りません。

この事を踏まえておけば、政治経済の事が少しわかるようになります。

また、自分が大小のどちらの政府寄りの方が良いのかというスタンスをハッキリさせることで、自分の意見も持てるようにもなると思います。

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