だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

男が草食系になった理由を考えてみた

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最近、草食系男子という呼び名を聴きます。
ガツガツと女の子に声をかける肉食獣の様な男ではなく、物静かで女性と関わろうとしない男性の事を指すそうです。
世間では、何故、男性が草食化したのかという疑問に対して、様々な考察がされています。
そんな中には、人の心理や社会情勢等を考慮し、かなり複雑な分析をしているものもあって感心させられたりします。

1つの物事を、様々な要素を取り入れつつ、多方面から複雑に考えるというのも、結構重要な事だと思います。
しかし複雑な要素を取り払って、単純に考えてみるというのも、同じように重要だと思います。
という事で今回は、男性が草食系になった理由を単純化して考えてみました。

その結果は、【男性の所得が減ったから。】という悲しい事実に到達しました。

何故こんな結果になってしまったのかを、順に書いていきます。

心理学的に男と女では、恋愛に対して取る行動が違うようです。
女性に気になる人ができた場合、自分が相手にどの様に思われているかが関心の的。
その為、意中の男性がとった行動や仕草で、自分がどのように思われているのかを想像する。

その一方で男性は、女性とどのように近づくかを考えるようです。
食事や呑みに誘う際、どのように声をかければ良いのか。
どのような場所に行けば、良い雰囲気を作れるのか。
相手が興味を持ってくれるのか。

生物的には男性が能動的なのに対して、女性は受動的な行動を取る傾向が強いようです。
構図としては、待っている女性に対して男性が働きかけるという感じ。

そう言われてみれば、その傾向は人間の外見にも現れています。
女性が着飾る一方で、男性は女性程には容姿に気をつけない。
着飾る女性に、男性が群がる構図というのが、見て取れます。

その他の心理的な話としては、女性は流されやすい。
具体的には、主体的に自分で決めるというよりは、周りの空気を呼んで選択肢を選ぶ。
自分自身で選択肢を選ばなければならない時は、言い訳が出来る状態の方が踏ん切りが付きやすいという事。
つまりは、自分自身の評価というよりも、周りの人間の評価を優先してしまう。
もし他人から指摘された際には、用意していた言い訳を即座に出す傾向が強い。


これらを総合すると、男女が知り合う場合には、第一声は男性側から声をかけなければならない。
何故なら、女性から声をかけた場合、『あんなのが良いの?』なんて言われた場合に言い訳が出来ない。
そして男性から声をかけるにも、理由が必要となります。
普通に道端で、『公園のベンチで座って話さない?』なんて誘いに乗るわけがない。
もしそんな誘いに乗った場合は、『その男性に興味あったんだ?』と言われてしまう。

しかし男性が、『映画の前売券を貰ったから一緒に行かない?』と誘った場合はどうでしょう。
ベタベタな誘い方ですが、この誘い方の場合は『その映画がどうしても観たい作品だったので、チケット目当てで行っちゃった。』という言い訳が出来る。
映画ではなく、3万円のコース料理に誘われた場合は、『3万円のコース料理に興味があった!』と、更に言い訳がしやすい。
提示される条件が高額になればなる程、周囲を納得させる為の言い訳がしやすい為、誘いにも乗りやすい事になる。

つまり、不特定多数の女性を頻繁に誘いたければ、湯水の如く使えるお金があれば良いことになります。
自由になるお金が月に100万円も有れば、一日3万円以上使えるわけですから、毎日の様に女性に声をかけることが出来る。
そんな男性が周りに一定割合いれば、女性は頻繁に声をかけられる事になり、待ってるだけで良い状態となる。
ただ待つだけで、色んな男性が誘ってくれる為、女性はその中から良い条件の男を選べば良い状態になる。

若い世代に方たちは、『こんな状態が、あるわけ無いでしょ!』と思われるかもしれませんが、日本には実際にあったんです。
バブル時代と呼ばれる黄金期が。
この時代は虚業で湯水の如くお金が稼げていた時代で、実際の職業が何なのかは不明だけども金は持っていたという人達が結構いたようです。
そんな時代の人達は、すぐ近くに行くのでもタクシーを使う為、タクシーが足りずに供給不足の状態。
その為、タクシーを止める為に、万札を出して注目を引いて止めたようです。
金回りが非常に良い状態だったわけです。
その一方で、バブル時代末の1990年でも、女性はそんなに社会進出はしていなかった。
バブル期は、職業が【家事手伝い】なんて子も結構いた為、相対的な所得も男性側が非常に高かった。

先程書いた【言い訳理論】がここでも生きてくるのですが、男性側の所得が圧倒的に高くて、それに対して女性側の所得が低かった為、高額の条件を提示されればOKを出しやすい環境下だったわけです。
この時代では、男性は女性を誘って遊ぶことがステイタスでしたし、女性も男性を利用して当たり前の時代。
両者の利害が一致していた時代ともいえますね。

そんな時代をいきた女性も、今や四十半ば。
加齢によって声をかけられること自体が少ないのに比べ、バブル期の様に金回りが良くない為、尚更、声をかける男性は減る一方。
また、自分達よりも下の世代を見渡しても、年頃の男性は女性に声をかけることもせずに、自分の殻に篭っている様に見える。

しかし実際には、男性側には女性を頻繁に誘うだけの金が無い。

そして今や、女性は働くのが当たり前の時代。
映画も食事も、大抵のところは行こうと思えば自分で働いたお金で行くことが出来る。
こうなると、『遊びに誘われたから』という理由が言い訳にならない。
理由が成立する程の高価な餌を用意するには、所得が少なすぎる。
結果として、取り敢えず誘うなんて軽々しい事は出来ない。

要約すると、【男性の所得が減ったから。】という事になってしまう。

では、改善する為には男性の収入を相対的に増やすべきなのかというと、私はそうは思わない。
というのも、金に物を言わせて軽々しく声をかける事が良い事だとは思わないからです。