だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

【Podcast紹介】 ベアアタック 怪奇ラジオ

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私の独断と偏見のPodcast紹介コーナー。
第65回。

過去に書いた投稿
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今回は、【ベアアタック 怪奇ラジオ】
https://itunes.apple.com/jp/podcast/beaatakku-guai-qirajio/id770186722?mt=2&at=10l8JW&ct=hatenablog

です。


この怪奇ラジオはタイトル通り、世の中にある怪奇に焦点を当てた番組です。
皆さんの想像している様な、妖怪やミイラ、怪談といったものは勿論、筋肉といった一見怪奇に関係がないようなテーマも、怪奇として解説してくれるコンテンツ。

ただ、普通の怪奇番組とは一味違います。
ここでいう普通というのは、妖怪や怪奇現象等のオカルトが好きで、どんなものでもオカルトのフィルターを通して観てしまう様なものです。
よくテレビの討論番組などで、科学vs超常現象と言った感じで、なんでも宇宙人のせいにしてしまう人が出てきて、討論なのかトークショーなのか分からない様な事をしています。
それはそれで面白い部分もあるのですが、今回紹介する番組は、全く方向性が違います。

ではどのような方向性なのか。
例えば妖怪等は、生まれた理由を、その当時の環境や文化などから読み取っていくような感じ。
実際にその妖怪が存在するというよりも、生み出さざるを得なかった当時の人々の暮らしを中心に考察されたりしています。

他にも、四谷怪談といったメジャーな怪談を取り上げた回などもありますが、これも単純に恐怖を煽るような展開にはなっていません。
この怪談がなぜこの様な演出になったのかなどを、当時の文化などを踏まえた上で話されています。
単純に怪談がホラーだと思って観ている人は、この話を聴いた後に観ることで、全く違った印象を受けると思います。


私のブログを定期的に読まれている方ならわかると思うのですが、私は一つの物事に対して独自のアプローチで掘り下げる様なものが大好物なんです。
何故なら、自分と違った視点を与えてくれますし、その視点を取り入れる事で、固定概念が取り払われる感じがします。
その状態で改めて世の中をみると、今までと全く違った風景が見える感じが、大変面白いです。

また、普通に勉強しただけでは身につかないような知識を話されている点も良いです。


勉強というワードが出たのですが、私自身は、【勉強】というものが嫌いです。
これは、義務教育時代に詰め込み教育が単純に嫌だった事が関係しているのだと思いますが、とにかく教科書の内容をただ覚えるような勉強が退屈でつまらないんです。
特に歴史の授業などは、ただ年号や起こった事を丸暗記するだけで、楽しさが全く解らなかった。

にも関わらず、このラジオは楽しめる。
自己分析してみると、普段生きている上で考えることや接している事の延長線上に物事が有る事を実感させてくれるからなんだと思います。

例えば、ある妖怪が現れたとします。
何故この様な妖怪が生み出されたかというと、この当時の庶民の生活環境はこの様な感じだった…と、生活環境を解説されると、その当時の人と今の自分とでは、暮らしている時代こそ違うが、同じ人間としてどのように考えるのかということは理解できる。
こうして距離感が縮まっている所に、その当時の風習であるとか政治の話をされると、今まで興味がなかった歴史にも興味が出てくる。

そしてその考え方などが美術にも影響を与えていて、様々な浮世絵が描かれているなんて話をされると、その当時の美術にまで興味がわく。
その美術の影響を受けて、文学や芝居の世界にも波及しているなんて話をされると、その当時のサブカルチャーにも興味が出てきて、ドンドン引き込まれていく。

簡単に云うと学校の勉強と番組との違いは、垣根がないことなんだと思います。
私の嫌いな勉強は、数学・理科・歴史・美術・文学等が全て科目ごとに縦割りされてしまっている状態。
しかしこの番組は、ひとつの現象を通じて全ての物をリンクさせている為、聞いている間にドンドン興味が沸き起こる。

…と、勉強部分に焦点を当ててしまった紹介文のせいで、何となく堅苦しい感じになってしまいましたが、実はそんな堅苦しいだけの番組では有りません。
北原さんと竹姫さんという、関係がいまいち謎な2人の少し変わった掛け合い等は、不思議な雰囲気でかなり面白いです。
また、お二人とも芸術関係のお仕事をされている為、芸術家視点での話も興味深いです。

独特の雰囲気で楽しみながら聞いていると、何となく勉強まで出来てしまう。
そんなラジオです。

これを読んで少しでも興味を持たれた方は、是非聞いてみてください。