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【ゲーム紹介】 真・女神転生IV  FINAL (3DS) 

今回紹介するゲームは、【真・女神転生IV FINAL 】です。




このゲームは、真・女神転生IV と同じ世界観のゲームです。
女神転生シリーズを全くやったことがない方の為に簡単に説明をすると、基本的にはドラクエやFFの様なRPGなのですが、舞台となっているのが中世ヨーロッパの様なファンタジー世界ではなく、現在の東京です。
とある人物(シリーズによって人物が変化)によって悪魔召喚プログラムが作られ、それを駆使し、時には悪魔と契約して仲魔にして使役し、時には討ち果たす事で目的を達成していきます。
実際の神話などに登場する悪魔(ゲーム内では神や天使も含めて、全てを悪魔と表現)を使用している点が、他のゲームとは一線を画していますね。
女神転生シリーズは、Persona(ペルソナ)などの外伝を含めると結構な数が出ていますが、その最新作がこの作品です。

ゲームのタイトルは【真・女神転生IV FINAL 】で『Ⅳ』の続編のような印象を受けますが、続編というよりは【4】のNルート確定直後から始まる、アナザー・ストーリーとなっています。
本来、悪魔に殺されて死ぬはずだった少年が、別の悪魔の手を借りて生き延びる選択をした事で、前作のエンディングとは違った結末になる『もう一つの物語』
前作の世界観を補完するような情報が多数出てくるので、これ単体で楽しむよりも前作をプレイした上で遊ぶほうが、キャラクターや世界観に感情移入も出来て楽しめる作りとなっています。

世界観は同じで、結末が変更されている今作品ですが、ゲームのシステムも若干変更されて遊びやすくなっています。
一番の改善点は、難易度でしょう。
前作はバトルの難易度が非常に高く、最初にバトルを学ぶ為のチュートリアルのダンジョンで死にまくる有様。
敵との遭遇はランダムエンカウントでは無くシンボルエンカウントで、『X』ボタンを押してシンボルに刀を当てることで先制が可能なのですが、敵はこちらを見つけ次第、ダッシュで突進してくる為、先制には慣れが必要でした。
死亡した際には三途の川に連れて行かれ、そこで賄賂を渡さないと生き返れないしようとなっていて、持ち金が少ない序盤では直ぐに手詰まりになる事もありました。

しかし今回のFINALでは、この部分がかなり改善されています。
バランス調整がされており、最初のダンジョンで死にまくるといった事はほぼ無くなりました。
不意打ちを受けて敵に先制を取られて死んだとしても、今回は金銭の要求などはなく無料で何度でもコンテニューが可能となっています。
また、仲間との交渉も前回に比べて難易度が下がっており、比較的仲魔にしやすいようになっていたように感じました。
(ゲーム序盤で、悪魔との交渉を有利にすすめる事が出来る機能を入手できる。)
1度仲魔にした悪魔をもう一度仲魔に引き入れる場合は、更に難易度が下がる感じで、交渉のストレスも然程感じること無くプレイできる点は良かったです。

その他にも、細かなシステム等が改善されています。
このゲームでは、メインストリーの他にチャレンジクエストというものが存在します。
チャレンジクエストは無印の『4』でも有ったのですが、前作では各地にあるハンター協会の連携が取れていなかったせいなのか、主人公がスマホを持ってないからなのか、以来の受注をするのに現地の商会まで行って、掲示板をサーチして新規の依頼を受注する必要がありました。
しかし今回は、チャレンジクエストが遂行可能レベルになると同時に、クエストがスマホにメールで送られてくる為、イベントをこなす毎に各地の商会を巡るという面倒くさい行為をしなくて良くなりました。

他には、マップナビ等も改善。
前回は、下画面に映しだされるマップをいつでも動かすことが出来ましたが、見終わった後にイチイチマップをスクロールさせて現在地までマップを戻さなければなりませんでした。
しかし今回は、右上にマップナビのアイコンが追加され、それを押さないとマップのスクロールが出来なくなりました。
今までより1つ手間が増えたわけですが、マップナビを展開している間は時間が止まっている状態になるので、敵に突進される心配もなく、安心してマップを観ることが可能になりました。
また、終了の際にもう一度アイコンを押すわけですが、その際に自動で現在地までマップが引き戻されるため、使い勝手が飛躍的に上昇しました。

悪魔合体も僅かに変更され、2体合体のアイコンが追加されました。
前作まではオススメ合体の中から選ぶか、検索合体で条件を指定し、出てきた合体結果の中から好きなモノを選ぶという方式でした。
今までのシリーズの様に、総当りで試すよりは遥かに便利だったのですが、この方式だと、要らない悪魔同士を合体させてストック数を減らしたい場合、面倒くさかったんですよね。
しかし今回追加された2身合体の登場により、この作業が飛躍的に楽になりました。

この様に、細かい改善によって、無駄にかかっていた時間が削除され、ストレスを感じること無くプレイできる点が良いですね。

肝心のストーリーですが、前回のものよりは長くて倍近いボリュームがありました。
前回の『4』の場合は1周クリアーは35時間程度で、3周しても100時間だったのですが、今回の場合は最初の一周で60時間超え。
システム改善によってサクサク進んでいるはずなのに、このプレイ時間ということで、結構な長さとなっていますね。

ただ、前回と違ってルート分岐が分かりやすくなっており、『4』の時のように選択肢によるポイント制で『ロウ』『カオス』『ニュートラル』が決定するわけではありません。
分岐する質問の答えによって決まるので、選択肢が出るイベントの前にセーブデーターを分けておけば、途中からやり直しをする事で最初の1回で全てのエンディングを観ることも可能になっています。
ストーリーの内容を書いてしまうとネタバレになってしまうので割愛させていただきますが、個人的にはかなり面白いシナリオでした。流石メガテン
といっても今回の『FINAL』は前回に比べるとポップな感じでより楽しみやすいシナリオにはなっていますが、明るく脳天気な話ってわけでもないですし、残酷描写も結構出てくるので、人は選ぶとは思いますけどね。
オカルトが結構好きな人には、かなり楽しめる作品だと思いますし、この作品をプレイすることでオカルトに興味を持つ人も出てくるような作りになっています。

個人的に、かなりお薦めです。