だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

【ゲーム紹介】 Horizon Zero Dawn

今回紹介するゲームは、Horizon Zero Dawnです。

      

この物語は、地球の文明が崩壊した後の世界。ポストアポカリプスとでもいうのでしょうか。
文明崩壊から1000年以上の時が経っている為、人類の生活はは原始時代まで後退。
弓矢や槍といった原始的な武器を手に、その日を生きる為に狩猟を行う、狩人が主人公です。

大自然が美しいオープンワールド系で、動物たちを狩猟して素材を手に入れ、それを元に装備品をアップグレードしていく。
エストクリアや敵を倒すことで経験値をえて、その経験値を得ることでスキルポイントを得て、それを割り振ることで自身を強くしていく。
MAPは、最初は全体が見えないように隠れているが、特定のポイントで高所を制圧することで、マップデータが更新される。
傷などを負った際には、その辺りに生えている薬草を使用して体力回復し、薬草がないときに備え、素材を集めてクラフトで薬を作る…
ここまで読むと、ゲーマーの方なら薄々感じているかもしれませんね。
まんま、『ファークライ プライマル』だと。

そう、このゲーム、雰囲気からシステムまで、正に、『ファークライ プライマル』と同じなんです。
ただ、唯一違う点が有ります。それは、この地上を制圧しているのが動物ではなく、機械だということ。

この世界に存在する動物は、大型のものでもイノシシ程度のもので、その他は、うさぎ・ネズミ・キツネといった小動物ばかり。
ファークライプライマルに出てくる、人を襲うような大型の肉食獣は出てこないんです。
そのかわり、それを模した機械が存在し、地球は彼らによって制圧されています。

人々は機械から逃れるように隠れながら住んでいる状態で、機械と戦って居住地を増やす戦力はなく、なんとか今住んでいる居住区を守るのが精一杯の状態。
そんな世界で、物語は繰り広げられます。

その他の違いはというと、ファークライプライマルがストーリーが薄く、単純な拠点制圧ゲームになっているのに対し、こちらの方はしっかりとストーリーが作り込まれています。
機械が何故、我が物顔で地上を闊歩しているのか。
倒しても倒しても数が減らない機械は、どこからやってくるのか。
これらの疑問をストーリーを進めることで解き明かしていく為、単純な人類の勢力争いであるファークライプライマルとは、ストーリーの重厚さが違います。
また、FPSかTPSかというのも、結構大きな違いですね。

それに加え、画質の違いも大きい。
こちらの作品は、PS4proが発売されてから出された作品で、これに対応したハイクオリティーなモードが用意されています。
私はpro所有で4Kモニターを持っているので、この環境でプレイしてみた所、ここ最近では体験したことがない程の美しい世界を体験することが出来ました。
同じ環境でプレイできる方は、その画質を体験するためだけに購入しても良いかもしれませんね。

ストーリーや世界観についての感想を書くと、原始的な世界とハイテクな古代文明とのギャップがかなり面白い。

この世界での古代文明は、私達が現在体験している技術よりももう少し進んだ世界。
一方で、主人公が属する部族、ノラ族は、古代文明との接触を固く禁じ、独自の原始的な生活をしています。

こんな環境で暮らしている主人公は、ちょっとした事故から、フォーカスという現実を拡張して情報を得ることが出来る耳飾りのように小さいAR機器を手に入れることになります。
主人公はフォーカスによって様々な情報を得る事で、ノラ族の中では一風変わった女性に育つのですが、その主人公とノラ族の長老とのやり取りなどが面白い。

部族の掟により、ハイテク機器のことを全くわからない部族の長老は、様々な異変は神の仕業と考え、何処かから聴こえる不思議な声は天啓のようなものだと考えているのですが、情報機器を身に着けている主人公にとっては、不思議な現象も神の御業では無く、単に機械やそれが何らかの原因によって誤作動を起こしていると分かる。
突如として聴こえる声も、天啓ではなく機械による音声ガイダンスと知っている為、対応も変わってくる。

同じ現象でも、知識のない人間から見るとオカルト現象なのに、知識のある人間から見ると科学的に起こり得る出来事。
古代文明をタブー視して接触を絶ってきた部族の人達には、主人公がとる先を見据えたような行動は、時にはシャーマンのように見え、時には『選ばれし者』のように見えるが、実際には情報機器からの情報を得ているだけ。
プレイヤーは、このギャップを客観的に見比べることが出来るのですが、これが結構楽しく、プレイヤーに新たな視点を与えてくれる感じがします。
例えば、現在、解明されていない事なども、科学が進んで実態がわかってしまえば、なんてことはない現象なんじゃないかなんて感じで。

前半部分でファークライプライマルと比べましたが、私個人の感想としては、ファークライプライマルは拠点制圧の繰り返しで中盤以降は飽きてしまった一方で、こちらの方はストーリーや世界の謎が気になる為、最後までクリアーしたくなる感じ。
システムが同じとは書きましたが、ストーリーとシューティングのどちらを重視するかという違いによって、全くの別ゲーになっている印象でした。
オープンワールド系では有りますが、しっかりとしたストーリーによって迷うこともないので、オープンワールドFPSが苦手な人でも、楽しめる作りになっていると思います。

これを読んで興味を持たれた方は、是非、プレイしてみてはいかがでしょうか。

      

【イベント潜入】 『どこでも毎日ハレご飯』『落としたパンと茜雲』公開収録

少し前のことになりますが、私が聴いているPodcast『落としたパンと茜雲』の公開収録に行ってきました。
このイベントは、これまた愛聴している『青春あるでひど』という番組の告知で知りました。

単独イベントというわけでは無く、『青春あるでひど』の、ぶっちょカシワギ氏の新番組『どこでも毎日ハレご飯』の公開収録との抱き合わせイベント。
開催場所は、いつもの大阪難波味園ビル。開始時間も、仕事が終わってから向かえば間に合いそうな時間だった為、さっさと仕事を終わらせて、大阪まで行ってきました。

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イベントは、『どこでも毎日ハレご飯』から開始。
このイベントは、主催の ぶっちょカシワギ氏が日本全国を訪ねて食べ歩き、その経験を元に、『旅に行ったら、とりあえずこれを食え!』というものをランキング形式で発表する番組。
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日本や関東といった広い地域ではなく、都道府県別という比較的狭い地域に焦点を当てていることが特徴です。
ただ発表するだけでなく、実際に現地に赴き、その際に面白そうなものを買い込んで会場の客に振る舞い、皆で食べながら進行するという参加型イベント。
その収録模様を後日、ラジオという形で販売するという、イベントとラジオが融合した番組です。

このイベントの面白いところは、単純に『美味しい』とされるものを紹介しているわけではないという事。
どちらかと言うと、『旅の思い出』『土産話』に最適な食べ物が紹介されています。
思い出や土産話に焦点が当てられているので、その料理の周辺情報なども語られます。

正直、単純に『美味しいもの』であれば、日本のどこにいても食べに行けます。
現在はネット時代なので、旅先でスマホ食べログを開いて、☆が多いところを探していけば、簡単に美味しいとされる料理を出す店に行くことが出来ます。
しかし、普段行かない様な遠いところまで行って、美味しいからという理由で入る店がイタリアンや中華料理だったら、何の為に遠出をしているのか分かりません。
また、その土地がイタリアや中国と歴史的に深いつながりがあった上で料理を提供しているのであれば、まだしも、そんな背景が一切無い状態での出店であれば、旅先で入店する必要はなく、自分が住む街で美味しいとされるイタリアンや中華料理を食べれば良い。

わざわざ出かけるのだから、味はこの際二の次。歴史や周辺情報を踏まえた上で、本当の意味での地域密着型の食を追求しようというスタイルで行われているのが、このイベントなのでしょう。

これだけでは少し伝わりにくいと思うので、具体的な例を挙げると『蘇』という食べ物の紹介をされていまいた。
『蘇』は、牛乳をひたすらに煮詰め、煮詰め…煮詰めることで水分を飛ばし続け、これを固形になるまで続けたものが『蘇』です。
味的には、特に何かを加えたわけでもない牛乳を、ただただ煮詰めただけなので、ご想像通り、特に美味しいという訳ではない。
美味しいものを食べるという体験からいえば、もしかしたらハズレなのかもしれません。しかし、他人に話すネタとしては、最高の食材だったりします。

こういった食べ物の情報を、全都道府県1周する事が当面の目標のようで、現地食材や旅費を入れると、イベント的には完全に赤字であることが容易に想像できる内容で、その分、観客から見るとコスパが非常に高いイベントとなっています。

このイベントが終了した後に行われたのが、Podcast『落としたパンと茜雲』の公開収録です。
内容は、先取紹介した『どこでも毎日ハレご飯』と、若干、被るような内容で、Podcasterの おとし太さんが、自身が住んでいる長野県のお土産物の1位を決定しようという、名付けて『第一回長野ご当地おやつ王決定戦inなんば紅鶴』というイベント。

司会の おとし太さんが、既に独断と偏見でお土産物を10個程度に絞っておき、それをイベント会場に持参して皆で試食した上で、1位を決めてしまおうという企画です。
タイトルに『第一回』と書いてあるところに、第二回以降があるかもしれない可能性を感じさせますね。
音声部分だけですが、Podcastでも配信されていますので、興味の有る方はお聞きください。
ただ、イベントではパワーポイントを使って図で説明している部分が非常に多かったので、音声だけを聴いて十分に楽しめるかどうかは分かりませんが。
http://otopan.seesaa.net/article/449034226.htmlotopan.seesaa.net

イベントは、単純にお菓子の食べ比べで終始するわけではなく、先ずは、長野県が日本の何処にあるのかという基本的な説明から始まります。
私は恥ずかしながら日本の地理に詳しくなく、有名な県や自分の住む周りの県を知っている程度だったので、このイベントで初めて、長野県周辺に隣接している件のことをしりました。

話は位置的なものに留まらず、県民性がどのような感じで、周りの地域に対してどの様な印象を持っているかなどに発展。
前のイベント『どこでも毎日ハレご飯』に出演していた、花鳥風月 緒形さんが隣接している新潟出身ということで、この部分だけでもかなりの盛り上がりを見せていました。

個人的に興味深かったのは、長野は山が多いので、山を超えた先にある地域のことは、同じ県でも知らない場合が多いという話。
食文化なども違い、あるところではローメン。違う場所ではジンギスカンと、一部地域でしか食べられていない食べ物なども多いそうです。

地域の紹介が終わった後は、メインのお菓子食べ比べコーナー。
10個+補欠の試食タイム後に、自分のお気に入りTOP3を決めて手を挙げ、多数決で上位3位を決めた後で、決選投票を行うという方式。
選ぶ基準は自由なので、単純な好みや、手に入れにくさ。話のネタにしやすい等、個人で自由に考えながら手を上げていきます。
私の場合は、代替品が無い事、食べ続けても飽きない味、その地域が感じられて話題にしやすいものという基準で選んでみました。

そんな感じでアンケートを取った所、司会の おとし太さんが『有名だけど、地元の人は食べ飽きていて、出てくると残念なお菓子、雷鳥の里』と言いながらも、有名だからと補欠に加えていた『雷鳥の里』が健闘していたのが面白かったですね。
ちなみに私のTOPは、雷鳥の里だったりします。

こんな感じでイベントは終了。結果として、最初のイベントから合わせると3時間を超えるような長丁場となり、それでお土産物屋特産品まで食べられて、1000円+ドリンク代という値段は、本当にコスパが高いイベントですね。
『どこでも毎日ハレご飯』の方は、定期的に開催されているようなので、時間が合う方は、参加されてみてはいかがでしょうか。

マルクス青年期の草稿を読んでの考察 (後編

今回の投稿は、『経済学・哲学草稿 マルクス』を読んでの考察の続きです。
簡単な本の説明はこちらでしています。
kimniy8.hatenablog.com
今回は前回投稿の続きとなりますので、そちらを読まれていない方は、まず、そちらから読んでいただければ幸いです。
kimniy8.hatenablog.com

前回までの投稿では、崩壊した共産主義国の行動とマルクスの主張は関係がない。いってみれば、マルクス擁護で書いてきたわけです。
では、マルクスが主張する通りの社会になれば上手くいくのかについて、もう少し考えていきます。

結論からいえば、前回の冒頭に書いた結論通りになるのですが、実践したくても実践できないのが現状でしょう。
その理由は、人間はマルクスが考えるよりも遥かに愚かだからです。

マルクスの主張を実行するためには、全ての人々が客観的な目線を元に、社会に何が足りていないかを感じ取って、需要を埋める必要が有ります。
しかし人間は愚かなので、例え求められていたとしても、辛いことはしたくない。
多くの人が、大した努力をしなくても、周りからチヤホヤされて自己承認欲求を満たせる仕事をしたいと考えるでしょう。
結果、人気の有る労働と無いものに分かれてしまう。
労働の成果をを評価する側が労働内容を熟知していて、人気が無く、面倒くさい仕事ほど高評価を示すような社会であれば、人気の偏りも徐々に修正されていくのでしょう。
ですが、そこまで考える人も現状では少ない。

これは、人々が客観的目線を持たないことによって、やりたい仕事と求められている仕事の間にミスマッチが起こっているということ。
マルクスが主張するような社会になる為には、人が自分の欲望に正直になって職業を選ぶのではな、客観的な目線で自分の価値を見直し、社会に必要とされていて、且つ、自分が出来る事を選択する必要が有ります。
また評価する側も、その労働の価値を知る必要があり、大変な仕事ほど評価をして尊敬できる社会にならなければならない。

しかし現状をみると、有名になりたいという一心で芸能界を志す人は多いし、もっと手軽に人気ものになる為にyoutuberになる、多くの人がそう考えて底辺youtuberが大量に生産されている状態で、まだyoutuberになりたい人も多い。
その一方で、コンビニ店員などの、覚える・実行する業務が多い割に薄給という職業の人は見下されがちです。
どちらが社会の重要度が高いかを客観的に考えれば分かることなのに、人はテレビに出ているというだけで芸能人をチヤホヤし、低賃金労働者を見下す行動を取る。

つまり、労働の選択と評価を人の自由にさせてしまうと、結局のところは人気の偏りが出て、労働のミスマッチが起こってしまう。

その一方で資本主義の場合は、生きる為に労働が強制される為、儲からない人は市場からドンドン淘汰されていきます。(もちろん、それでもしがみつく人はいますが。)
仕事にあぶれた人は、人が嫌がるような仕事を引き受けなければ生きていく為のお金が手に入れる事が出来ない為、結果としてミスマッチが解消されて上手くいってしまいます。

では、資本主義は優れているのかといえば、そうでも無い。
前回も書きましたが、仕事が強制される世の中で供給過多の状態が生まれれば、労働者の立場に比べて圧倒的に資本家の立場が強くなります。
資本家は圧倒的な立場の差を利用して労働者からの搾取を強める事で、その差は更に広がって決定的なものとなります。

先日発表されたニュースでは、世界でTOP8人の資産総額が、下位36億人の資産総額と同じになったようです。
www.mag2.com
つい1年前は上位62人と下位36億人が釣り合っていたことを考えると、格差はより広がったことが分かるでしょう。

資本主義による競争社会では、資本家と資本家が争うことで優劣を決め、負けた方は資産を失い、そこで働いていた従業員も職を失います。
その人達が新たに労働市場に供給されることにより、労働者は供給過多の状態になり、資本家にとっては有利な状態が生まれます。
これが繰り返される事で、勝者の資産はより高く積み上げられ、労働者の生活は、より、厳しくなります。

ノブレス・オブリージュって言葉を資本家が知った上で実践してくれていれば問題はないのですが、資本家は自分達の資産を増やすことにしか興味が無いので、格差は広がる一方になる。
今は上位8人と下位36億人で資産額が釣り合っていますが、数年先には1人の資産家と下位36億人が釣り合うことになるのでしょう。

こうして考えると、マルクスが考える理想的な社会を実現するのは現状では無理で、人間はもっと精神的にも成長する必要がある。
ただ、人間の精神的な成長などは紀元前から議論されていることですが、いまだに実現していないことを考えると、この先も難しいと考えるのが妥当。
資本主義の場合は、社会の一部となって労働することが強制される為に、社会自体は成立しやすい状態にあるが、労働者を使う資本家は自分の利益を伸ばす為に行動をする為、結局のところ格差が広がってしまう。
格差は少しなら競争心を呼び起こして原動力にすることが可能だが、差が決定的に広がると労働意欲が削がれてしまう為、最悪、システムは止まってしまう。

解決策としては、本来であれば社会貢献しなければならない資本家が役割を果たさないのだから、その資産家の財産が再分配されるシステムをつくっていくことなのでしょう。
具体的には、資産家により重税を課すような累進課税の実行なのでしょうが、競争社会ではこれも簡単なことではなかったりします。
何故なら、課税も競走対象になるからです。

仮に日本で所得税や事業税の大幅な増税を行った場合、自分のことしか考えない資産家達が行う行動は、日本を捨てて税金の安い国に逃れることです。
逆に、他国よりも安い税金を提示することで金持ちを誘致することが出来れば、労せず税金を得ることができる。
競争社会では全てが勝者である資本家に有利に働くため、根本解決は資本家が精神的に成長し、自らの意思で再分配を行うしか無く、再分配された人々が心からその行動を評価して尊敬することしか無いのでしょう。
ただ、先程の繰り返しになりますが、精神的成長は紀元前から指摘されていることなのに、数千年経った現在でも出来ていない。

人間は、行き着くとことまで行って、また、戦争や革命が起こって全てが御破算になるのを繰り返す事しか出来ないのかもしれませんね。

マルクス青年期の草稿を読んでの考察 (前編

前回は、マルクスの経済についての主張について紹介しました。
今回は、マルクスの思想を下敷きにした共産主義国家が、何故、失敗したのかについて考えていきます。


      

マルクスを読んだことがない多くの方は、共産主義の失敗はマルクスの考え方が間違っていたからと考え、間違った思想など勉強する必要はないと決めつけているかもしれません。
しかし前回見てきた通り、マルクスの資本主義批判は的を射ていて、実際に主張通りに労働者の賃金と商品価格は下がり、デフレへと突き進んでいます。
kimniy8.hatenablog.com
こういうことを書くと、批判的意見を主張する方の中には、『だったら何故、共産主義は破綻したんだ!主張が間違ってないなら成功しているはずだろう!』と癇癪を起こす人も出てくるでしょう。

結論から書くと、現実社会での共産主義は、マルクスが目指していたものとは違ったものだったから破綻したんです。
では、主張通りに実践すれば成功していたのかというと、実践できれば成功するのでしょうが、実際には実現が不可能。

というのも、マルクスが想定する人間は精神的にかなり成熟していて、自分の外に客観的な目線を持ち、社会にとって良いと思えることを実践できる事が前提となっています。
しかし、いざ人間を観察してみると、これを書いている私も含めて人間は基本的に自分のことしか考えられません。
そういう人間たちでは、この主張を正確に実践する事は不可能なのでしょう。
ちなみに資本主義も、大前提として多額の利益を得る資本家層が、客観的な視点を持ち、社会に貢献することが前提となっています。
しかし現実に目を向けてみると、資本家は自分たちの私腹を肥やすことしかしない為、システムに不具合が出ていたりします。

少し話題がずれてしまったので軌道修正をし、マルクスの主張からみてみましょう。
前回も書いたことですが、私はマルクスが青年期に書いたものを訳した『経済学・哲学草稿 マルクス』しか読んでおらず、資本論は読んでおりません。
そのことを踏まえた上で、お読みください。

共産主義の失敗の原因といえば、全員が公務員で、一生懸命働いてもサボっても同じ給料しか貰えないため、皆がサボった為に生産性が下がり、経済的に破綻したといわれています。
では何故、全員、公務員なのかというと、資本下層を一掃したからです。そして所有を禁じ、全ての資産は国のものとしました。
当然、企業も国のものとなる為、そこで働く人たちは全員、公務員となるわけです。

ではマルクスは、全てのものを国のものとすべきと主張しているのかといえば、先程紹介した草稿では、そんなことは言っていなかったりします。
確かに所有が悪だという考えはありますが、だからといって全ての資本は国のものとは主張していない。
というか、全てを国のものとしてしまうと、結局は国が『所有』している状態になっている為、所有が悪という考えとは矛盾します。
国が土地や企業などを所有し、国が全員公務員として労働を強制するというのは、結局のところ資本家が行う搾取構造と何ら変わらない。

誰かが資本を所有をする事で、所有できない人間を奴隷のように扱っている状況に異を唱えたのがマルクスなので、国がすべての資産を所有するという状況は、共産主義国家の指導者が、自身に都合の良い様にマルクスの主張を曲解して作ったと言っても良いのでしょう。
労働者にとってみれば、資本家も国も労働を強制するもの。資本家は自身の利益を最優先し、他の資本家に負けない為に、労働市場を使って労働者の条件をより厳しくする事で稼ぎやすい状況を作るが、共産主義国家では国が唯一の資本を持つものである為、競争も起こらない。
当然、労働市場もない為、矯正される仕事を行っても行わなくても報酬が同じであれば、多くの人は働かなくなる。

では、マルクスは何を主張していたのかというと、人間が人間である為に必要なのは、『労働』としています。
しかし資本主義社会での『労働』は、本来の『労働』からは疎外されて別のものになっている。
そのため市民は、本当の意味での『労働』を取り戻さなくてはならないと主張しています。

労働が疎外されて別のものになっているとは、どういうことか。
資本主義社会では全ての問題をお金で解決する為、衣食住など最低限のものを揃えて生きていく為には、お金を稼がなければならなりません。
資本家は投資によって財産を得ることが可能ですが、資本を持たない人間は労働者にならざるをえず、他に選択肢はありません。
選択肢のない状態で労働する事を強制させられる為、当然のように、やりたくない仕事を嫌々せざるを得ない人達も出てくる。
生産性の上昇のためには、分業が必要になる為、嫌々やる仕事は増える傾向にあり、それを矯正させられるというのは本来の労働からはかけ離れているということ。

例えば、個人でパン屋を経営する場合は、自分で材料を仕入れてパンを作り、それを販売することで対価を得ることが出来ます。
自分の作った商品を喜んで買ってくれる方達をみる事で、精神的な喜びも感じることが出来るでしょう。
もし何らかの失敗をした場合も、社会から何らかの反応を受けることで、社会の一部であることが実感することが出来ます。

しかし、これが、パンを製造する大企業の場合はどうでしょう。
大量生産する為に業務は分業化され、倉庫から材料を運んでくるだけの人・材料を混ぜ合わせるだけの人・生地をこねるだけの人・形を整えるだけの人・焼くだけの人・パンを売り込む営業をするだけの人・不良品があった際にクレームを受けるだけ人…
この様に、それぞれの業務が細切れにされる事で効率は大幅に上がるのですが、分業化されて単純化されることにより、社会とのつながりは立たれることになります。
細切れにされて単純化された労働は自分ひとりがいなくても成り立ちますし、自分の替えはいくらでもいる状態になります。
製造チームは単純化された作業を強いられる為、製造機械の一部のように振る舞わなければなりませんし、営業は自分が作ったものでもないものを他人に売り込まなくてはならない。
クレームを受ける人は、自分が作っておらず売ってすらいないものの文句を、ただ、ひたすらに聞かされる。
この様な労働には、労働そのものが持つ喜びや楽しみが奪われている為、本来の労働からはかけ離れているということです。

マルクスは、人は社会を形成する生物とし、人が社会の一部と実感して受け入れられて生きていく為に欠かせないのは『労働』だとし、人々が客観的な目線から社会には何が足りていないのかを考え、自ら社会に対して貢献する為に労働すべきだとしています。
地域に食料が足りてない状態がわかっていて、土地を耕して作物を作りたい人がいれば、作れば良い。この場合、土地を誰かが所有しているとその行動がとれない為、所有せずに成り立つ社会を目指していたのでしょう。
また、この様に国民が客観的な目線から、社会が何を必要としているかを感じ取り、その需要を埋めるように自発的に動けるのであれば、そもそも貨幣という概念すら必要ないし、更にいえば国も必要ないかもしれない。
社会貢献の為に相互に助け合い、それによって社会とのつながりを感じて幸福感をえれるのであれば、そもそも財産を所有する意味がなくなります。

では、崩壊した共産圏では、このような事を考慮して国家運営が行われていたのでしょうか。
当然、されていません。すべての財産は国が所有し、国が職場を斡旋し、強制的に労働させていた。
この状態で、働いても働かなくても給料が同じとなれば、サボる人も出てくるでしょう。

つまり崩壊した共産主義国家は、二極化が進んで少数の資本家と大多数の貧民層に分かれた国で、共産党が支持を集める為に資本主義に反対しているマルクスの名を出し、『搾取してきた資本家から、自分たち労働者のもとに財産を取り戻そう!』と主張した結果、多くの人達に支持された。
支持を得た共産党は、資本家から取り上げた財産を自分達のものとして、唯一の大資本家として振る舞ったという事で、マルクスは直接は関係ない。

では、マルクスが主張する社会は実現可能なのか。
長くなってきたので、この話はまた次回。

【本の紹介】 経済学・哲学草稿 マルクス

久しぶりの本紹介。今回紹介する本は、『経済学・哲学草稿 マルクス』です。


      

共産主義の父と呼ばれているマルクス
資本主義者からは批判されることも多く、『マルクス』という名前を出すだけで、一部では極左扱いされる感じの方ですが、具体的にどんなことを主張されているのかを知らなかったため、今回この本を読んでみました。

訳された方が当時の話し方や原文を忠実に訳そうとされているからか、途中、非常に読みにくい部分なども多々あり、学がない私が理解出来ているかどうかは分からず、誤解して解釈してしまっている部分も多くあるとは思いますが、そんなことは気にせずに、簡単な感想や内容を書いていきます。
この本では、賃金・土地といった経済的なことから哲学的なことまで書かれていますが、今回は経済を中心に書いていきます。

マルクスといえば、冒頭でも書きましたが、アンチ資本主義で共産主義の父なんて呼ばれている方で、経済方面で有名な哲学者。
経済といえば、現在は世界中に失業者が溢れ、失業率が低いと言われている日本では二極化が進み、貧困層の収入がより下がる悲惨な状態になっています。
この様な現状を前に、テレビの経済系コメンテーターなどは、『デフレなんて現象は教科書に乗ってない異常な状態!』なんていってますが、この本を読めば、これらのコメンテーターやアナリストが単なる無知・勉強不足であることがよくわかります。
というのも、マルクスは今から170年も前に資本主義の矛盾に気づき、デフレ経済になって二極化が進み、貧困層がより貧しい生活を送らなければならないことを指摘していたからです。

マルクスが指摘する資本主義の矛盾を、簡単に観ていきましょう。
まず大前提として資本主義社会では、資本家が資金を投資しなければ事業が起こらないわけですが、その資本家が『投資をする』という判断を下すのは、儲けが出る時に限ります。

例えば、金利が6%の場合。(今でこそ超低金利だが、金利6%は高金利ではなく通常の金利
資本家は何も行動を起こさなくても、金融機関にお金を預けるだけで6%の利益を得ることが出来ます。
この資本家が投資をして事業を起こす判断を下す場合、最低でも6%より多い利益を出さなければ、投資する意味がありません。
事業の失敗などのリスクを考慮した場合、最低でも10%超の利益がないと事業を起こす意味が無いということ。
仮に、1億円の資金を投資して事業を起こす場合、投資家が手にする利益は最低でも1000万円以上でないと意味がない。当然、利益は多ければ多いほど良い。
これが大前提。

次に、事業を起こした場合、実際に作業を行う人間を雇わなければなりません。
この際、当然のように人件費が発生するわけですが、この人件費は、考えられる限りで最低の値段に抑えられることになります。
というのも、投資家が受けとる利益は、売上から材料費やその他諸々の経費を差し引き、そこから人件費を差し引いたものであるため、資本家が最大の利益を手にしようと思えば、人件費は最低の額に抑えなければならない。
当然、引き下げすぎると必要な人員が集まらない為、必要な人員が集まるギリギリのラインというものは存在するが、そのギリギリラインに給与額は落ち着くことになります。

この様に資本家は、必要な経費をより低くする事で自身の利益を最大化出来るわけですが、この資本家の間でも競争が起こります。
需要と供給の関係で、市場に供給するものが少なくて需要が多い場合は問題ないですが、供給が勝る供給過多の状態になった場合、似たような商品間で販売競争が起こります。
大抵の場合は値段の勝負になる為、自社の商品のシェアを伸ばすためには、商品価格を引き下げなくてはなりません。
商品価格を引き下げる為に必要な事は原価の削減。材料費などをは大量購入する事である程度は安くなりますが、それでも限界は有る。となると、経費削減対象は最も高い固定費である人件費ということになります。
製造機械の導入や、賃下げ・サービス残業の強要などで製品価格を引き下げる事で市場シェアを奪い、資本家は他の資本家に勝とうとする。

この一方で効率化によって起こることは、従業員の価値の低下です。
今まで、1個制作して5000円の手間賃を貰っていた従業員がいたとしましょう。
これを、生産工程を細切れにして効率を高める分業によって5倍の生産が可能になった場合、商品1個の制作に対する手間賃は1000円以下に引き下げられます。
単純作業を機械によって自動化し、機械に出来ない部分を人間が補うことで更に10倍の生産が可能になった場合、商品1個辺りの手間賃は100円以下にまで引き下げられる。
この様に、効率化・合理化が進めば進むほどに労働者が制作するものの価値は下がり、労働者は技術を持つ職人ではなく、生産設備のパーツとなり下がる。
資本家は上手く動かないパーツは他のバーツと入れ替えることで最高の生産体制を手に入れようとし、その一方で労働者は『いくらでも変えのあるパーツ』となる。
これは、人が、労働市場で売買されるパーツという商品に変わるということです。

当然のように、資本家間の戦争で不利に立たされた資本家は、より、労働者に過酷な条件を突きつけて働かせることになる。
従業員はこれに逆らうことが出来ず、従うしか無い。
何故なら、自分が属する資本家がその戦争に負けた場合、資本家は投資した資本を失うだけだが、労働者は収入源を失うことになるからです。
資本主義社会では、あらゆるものがお金によって取引される為、生存する為に、お金を手に入れ無ければならない。
資本を持たない人間は投資によって稼ぐことが出来ないため、お金を手に入れる為には労働せざるをえない、選択の余地はない。
選択の余地がない人間は資本家によって安価で買われ、資本家間の戦争の兵隊とされる。

唯一、労働者が資本家に対して強く慣れる環境は、供給不足で人員の獲得合戦が行われている状態だけですが、この状態も『効率化』によって、直ぐに解消されてしまいます。

資本家間の戦争に負けた資本家は、一部の資本を失ってしまう。撤退時期を見誤った資本家は資本全てを失い、生存する為に労働者とならざるをえない。
小資本家は中資本家に食われ、中資本家は大資本家に食われ、そして大資本家同士の戦争となる。
負けた資本家とその奴隷である労働者は、再び労働市場に投入される為、需要と供給の関係から労働者の価値はドンドン下がっていく。
その一方で戦争に勝った資本家は安価な奴隷を買い放題となる為、その環境を利用して更に収益を高めることが可能となる。

結果として世界は、大多数の貧困にあえぐ労働者と、一握りの資本家の二極化状態になる。

今の先進国の状態を箇条書きで説明しているかのようですが、冒頭にも書きましたが、これは170年前にマルクスによって指摘されている資本主義システムの欠陥です。
その指摘方法も、需要と供給という経済において最もシンプルで分かりやすいもので批判されていて、かなり分かりやすい。

こんな風に絶賛した感じの感想を書くと、『社会主義国家はことごとく悲惨な運命を辿っているだろう!』なんて指摘をドヤ顔でカマしてくる人間もいるのでしょうが、この本でも書かれている『労働』についての記述をみると、崩壊の原因はマルクスの主張が間違っているというより、マルクスの主張の中から自分たちにとって都合のいい部分だけを取り上げて改造して採用したからでしょう。
長くなってきた為、そのことを踏まえた感想はまた次回という事にさせて頂きますが、ここまで読んで興味をもった方は、一度読んでみることをオススメします。

【MHXX】 ソロ攻略 G4 そしてハンターランク開放へ

今回はG4のソロ攻略について書いていきます。

G3以前の記事はこちら。
kimniy8.hatenablog.com
kimniy8.hatenablog.com
kimniy8.hatenablog.com
集会所【下位・上位】の攻略は、前作のMHXのソロ攻略を参考にしていただければ幸いです。
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 前編
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 中編
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 後編

G4に上がると敵の強さも当然上がっているので、当然、対策が必要になってきます。
G3の緊急クエでの報酬で上手く行けばラオシャンロン素材で作れる武器がレベルアップできるので、しっかり強化しておきましょう。

では、この武器を担いで最後まで行けるのかと言えば…
プレイヤースキルが高い人は行けるんでしょうが、私の力量では難しい。
という事で、これを担いで新たな武器制作に取り掛かりました。

制作するのは、ベルターアームズから派生する【31式飛竜鎮圧用盾斧】を限界突破して作る【コンポジットボーダー】です。
スペックは、攻撃力330 水属性24 防御力25
匠+2で紫が出ます。
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他の属性武器のように、Xまでの最終進化系をいきなり作ることは出来ないようで、ベルターアームズから地道に進化させるのが必要のようで、若干面倒くさかったりします。
また、最終進化させる為にはG級の獰猛化パブルポッカを狩る必要があるのですが、それでもこの制作を進めるのは、これが有るのと無いのとでソロ攻略の難易度が変わってくるからです。
回復などを基本的に一人で行うソロの場合は、クリアタイムが縮めば縮む程、生存確率は上昇します。
そのために必要なのが攻撃力。
G1・G3で作ってきた武器をレベルアップさせたとしても、G4に上がったばかりの状態では攻撃力は290とか320ぐらいまでしか上がりません。その上、白ゲージが殆ど。
しかし、この武器は330で匠+2で紫ゲージになり、その上、水属性までついています。
G4のキークエで2体同時狩猟クエでは、2体とも水属性が弱点クエもある為、ハンターランク解放を目指す上で、是非、欲しい装備ですね。

武器を手に入れた後は、防具制作をはじめます。
作るのはG級ディノバルド素材で作れる、ディノX。
ディノバルドは水属性が弱点なので、先程作ったコンポジットボーダーと相性が良い相手。
基本的に側面に回るようにし、尻尾叩きつけの後のスキに攻撃を打ち込むようにすれば楽に勝てるので、乱獲して素材集めをしましょう。
装備製作にはドスマッカオの素材も必要なので、モンニャン隊でドスマッカオが出た際は、円とモンニャン隊の色を合わせて派遣するようにしましょう。
それでも足りない場合は、G1の『不潔者の大集合』クエを受けましょう。
MAPに2体のドスマッカオがいるので、両方狩ったら、サブクエクリアー(ドスマッカオ1体の狩猟)で抜けると効率が良いです。

この装備は、装備だけで匠+2が付く為、先程作った武器との相性が良い。その上、砥石使用で1分間切れ味が落ちない剛刃研磨も付きます。
チャージアックスは、防御や属性解放で切れ味がドンドン落ちますが、このスキルによって切れ味が紫で保ちやすくなる為、火力を維持し続けることが出来ます。
また、回避性能も4pついてるので、お守りなどで底上げすれば回避性能も付けられます。
末永く使える装備ですね。

続いて、モンス別の簡単な攻略。
ディアブロスは、突進でツッコんでくる時はリスクが高いので、適当に回避などでやり過ごす。
角でかち上げた時はスキが出来るので、攻撃しても良い。
適当にやり過ごしているとバテて動きが止まるので、ここぞとばかりにラッシュを繰り返すと簡単に倒せます。

ディガレックスも同様、怒って走り回っている時は無理せずにやり過ごし、止まった時に攻撃を当てるようにすれば楽に倒せる。
被ダメが高くないため、難易度的には非常に楽。

イビルジョーは股下が安置なので、股下の安置を維持出来るように立ち回りながら攻撃を当てていく。
防御DOWNを付けられた用に、忍耐の種は必須。起こった状態が面倒くさいなら、マップい移動してやり過ごすのも良いが、やりすぎると時間が足りなくなる。
基本的に攻撃が大振りなので、回避性能を付けて注意深く立ち回っていれば死ぬことはない。

ラージャンは、ガンナー用装備を整えているのであれば、ガンナーの方が楽かもしれない。(ビームとローリングアタックを避けれる前提で)
近接の場合は、素早い上に振動によって攻撃が遮られるので、耐震が有ると少し楽。
基本は斜め後ろから攻撃し、深追いはしないようにすることで、生存率が上がる。

斬鉄の剣、不壊の鎧(ディノバルド,グラビモス)は、地底火山での同時狩猟。こやし玉は必須。
両方、水属性が弱点の上、2体同時なので体力も大したことはないので、余裕を持って1体づつ対処しましょう。
地底火山は移動が楽なので、モドリ玉を調合分も含めて持っていくと、回復薬が無くなるなんて事がなくて良いかも。

戈と槌は相いれず(アグナコトル,ドボルベルク)は、闘技場での同時狩猟。
真ん中にある策で2体の敵を分離した状態で戦うことを意識しましょう。
このクエストもモンスターの体力は低めなので、焦って柵を起動させる必要はないので、ちゃんと見極めて柵を使う事を心がければ、難しいことはないでしょう。

そして最後の【緊急】蠢く墟城(アトラル・カ)戦
私は2回目の挑戦で何とかクリアーしましたが、薬的・時間的にギリギリの戦いでした。
この敵は、通常状態+障害物・巨大ロボ状態・通常状態+障害物+槍・巨大ロボ・通常状態+障害物+槍+車輪の5段階で戦います。
巨大ロボ状態の時は金糸野部分しかダメージが通らないので、そこに攻撃。
変形する毎に攻撃力が上がっていく感じなので、薬をがぶ飲みしているとあっと言う間に薬がなくなる。
秘薬・回復薬Gは必須で、調合分も持っていく方が良い。それでも足りない場合は、スキルに『キノコ大好き』を付けてマンドラゴラ10個持っていくと良いかも。

砥石使用や、回復のスキに攻撃を受けるのを避けるため、モドリ玉を調合分も含めて持っていくと、結果として薬の使用回数を減らせます。
こいつを倒せば、晴れて、ハンターランク解放です。
お疲れ様でした。

【おすすめPodcast紹介】 心理学ニュース

私の独断と偏見のPodcast紹介コーナー。
第回。

過去に書いた投稿
タイトル紹介はこちら
エピソード紹介はこちら

今回は、【心理学ニュース】

心理学ニュース

心理学ニュース

  • 心理学ニュース
  • 社会科学
  • ¥0
です。


今回紹介するwebラジオは、【心理学ニュース】
この番組を知ったのは、アプリのPodcastのホームページで、新着として名前が挙がっていたからです。
心理学って、人の心を覗き見出来るイメージがあって、結構、興味がある人が多いと思います
テレビなどでも心理学者などが悩み相談をしていたりと、学問のはずなのに、人のコミュニケーションに密接に関係があり、どことなく親しみやすいイメージ。
そんなイメージから興味が出て、聴き始めました。

配信されている方々は、全員、現役で研究や実験などを行っている心理学者の方たち。
更新間隔はまちまちで、1週間で配信されることも有れば2週間空くこともあります。
放送時間は20分前後で、気軽に聞ける感じが良いですね。

気になる放送内容ですが、普通の心理学系とは少し違う感じです。
何を持って普通というのかにもよりますが、タイトルに『心理学』と銘打っている物の多くが、心理学を利用して悩みを解決したり、恋愛を成就したりと人の心を覗き見ることで人間関係をなんとかしようとするものだったりします。
これはラジオやテレビに限らず書籍として発売されているものも、この様な用途を想定して販売されているものが多いと思います。

しかしこのPodcastは、そういった意味ではちょっと違います。
番組の流れとしては、事前にメンバーの一人が事前に論文を選んで下調べをしておき、その方が皆の前で読みます。
その論文を聴いて、他のメンバーの方が思ったことや疑問をぶつけて行くというスタイル。
論文をテーマにした議論が中心の、心理学の学問面を全面に押し出したような放送です。

では、勉強系の番組にありがちな構成になっているのかというと、これも少し違います。
勉強系にありがちなのが、先生役の人と生徒役の人がいて、生徒役の方が話をより理解しやすくする為に質問をするという形式。
難しい用語や解説が出てきた時に、生徒側が質問をする事で先生役が解説の機会を得て、少し堀下げて話す。
解説が難しいが重要な部分では、生徒側が自分で理解した簡単な解釈を先生側に伝えて、あっているか間違っているかを確かめることで、より理解しやすいように伝える番組。

今回の番組は、そういった番組とは違い、お題として取り上げられた論文について、研究者の人が自分で思った疑問についてガンガンぶつけていきます。
つまり、先生役に対する生徒役はおらず、立ち位置としては皆同列といった感じで議論は進行。
メインテーマとなる論文の内容が、自身の現在・過去の研究内容と類似する内容があった場合、『過去にこんな実験をした際には、この様な結果が出ているのですが、今回のケースにも当てはまるのか?』といった感じで質問がぶつけられます。
これを受けて、事前に論文を読み込んでいる幹事の研究員が、答えられる部分には答え、答えられない部分は素直に分からないと答えていく感じ。
授業というよりは、心理学者同士の座談会のような感じで進んでいきます。

これが、かなり面白い。
授業形式であったり従来の心理学を使った相談モノの番組の場合は、学問的な『正解』というものがあり、そのガイドラインに沿って話を進行していきます。
心理学を応用した人生相談も同様で、心理学的には相手がこう思っているから、それを想定して行動を取るほうが良いといった解決をする場合が大半。これも、心理学的な正解をベースにしてのアドバイスになっています。
どちらも、心理学的な正解がある事が前提なのですが、この形式の番組の場合、その正解が本当に合っているのかどうかというのが重要になってきますが、その部分について触れられることは少なかったりします。
その為、疑り深い私の様な人間は『その心理学的な前提は、全てのケースについて当てはまるのか?』といった疑問を持ってしまいがちで、良くて話半分程度にしか聞かなかったりしてしまいます。
しかし、この番組では、その疑いがある部分を現役の研究員がズバズバとツッコんでくれます。

例えば、第21回では『ドラマは思い出をよみがえらせる?』というタイトルで、「自己への役割:自伝的記憶の自発的でない想起に対する引き金といてのメディアコンテンツ」という論文を紹介されていました。
結構難しい感じのタイトルですが簡単に書くと、人は、自発的に自身の過去の思い出を思い出すことも出来ます。その一方で、何かの映像を見た際に、それがトリガーになって意識せずに自分の思い出が思い出されるということも有ります。
この『映像がトリガーになって記憶が思い出される』という現象が、どのような時に起こるのかという研究です。

メインテーマはこの論文になるのですが、映像の種類といった基本的な質問から、その映像が人に及ぼす影響などを各研究員が自身の経験から予想したり、気になる部分について質問をしたりします。
こんな議論をしている内に、話は『動画を楽しめた人ほど、過去の記憶を思い出される事が多かった』という話に変化していきます。
当然この話にも、『原因と結果が逆で、動画を見て過去の記憶が思い出されて感情移入できたから、結果として楽しめたのではないか。』といった鋭いツッコミが入ったりします。

こんな感じで、一つのテーマを取り上げて議論し、質疑応答を繰り返していくことでテーマを掘り進めて、より理解を深めるという構造になっています。
結構、新しい論文を取り扱うことが多く、この知識をそのまま生活に活かすことが出来るかといわれれば、正直、疑問は残ります。
しかし、心理学者がどんな事を研究テーマに据え、そんなアプローチをしているのか。その実験を通してどんな疑問を持ち、疑問を解決するためにどんなアプローチが必要なのかというのが、表面的ではありますが知ることが出来ます。

『心理学を応用して、相手の気持を手玉に取ってやろう!』って感じの方は、期待はずれの番組かもしれません。
しかし、心理学がどのようなものか、根本的な部分に興味をもっている方にとっては、楽しめる番組ではないでしょうか。

【MHXX】 ソロ攻略 G3 今作メインのバルファルク戦まで

今回はG3のソロ攻略について書いていきます。

G3以前の記事はこちら。
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集会所【下位・上位】の攻略は、前作のMHXのソロ攻略を参考にしていただければ幸いです。
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 前編
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 中編
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 後編

G3になると、G1~2の『上位よりも簡単なんじゃないか?』といったレベルから、難易度が一気に上昇します。
その為に必要になってくるのが、備えです。

先ずは武器。
前回のラオシャンロン攻略では頭部破壊を推奨していましたが、理由は武器制作に有ります。
かなりの高性能と噂のラオ武器ですが、素材に『老山龍の剛角』が必要なのですが、それには頭破壊が必須。

チャージアックスでの性能はご覧のとおりで、防御が30上がるのが地味に嬉しい龍属性武器。
G3は、これを担いでクリアーを目指します。

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キークエで戦う敵は、グラビモス・ベリオロスとXから追加された4種の新モンス。
攻略の基本として全てのモンスターにいえる事ですが、モンスターの正面には立たないようにしましょう。
そして攻撃の際は、モンスターの大ぶりの攻撃を避けた際に2発程度当てて様子見をするようにすると、被弾が防ぎやすくなります。近づいたからと言って欲張りすぎないようにしましょう。

個別で観ていくと、ベリオロスに関しては、体感的にはナルガの完全下位互換って感じなので、ナルガX装備を作れる程の腕前なら、特に注意する点もないでしょう。
前足のスパイクを破壊すると更に弱体化するようなので、最初はピンポイントで狙って攻撃を当てていくと良い感じ。

グラビモスは、移動しながらの火弾を狙い済ませて撃ってくるので、離れ過ぎずに横に張り付くようにすると良い感じ。
レーザー攻撃を撃つ時は絶好の攻撃タイミングなので、逃さず大ダメージを与えていきましょう。
睡眠ガス用に元気ドリンコがあると便利です。
足の下は安置の用で安置じゃないので、懐に入り込みすぎず離れすぎず、適度な距離を取ることが重要。

タマミツネは、突進などの大技の後に眺めの硬直が有るので、走り回りながらスキを誘って攻撃を確実に攻撃を当てていくと、苦もなく倒せるでしょう。
ダメージも低く即死も無いため、難易度はわりと軽め。

ガムートは、正面に立つとかなりやっかいな的なので、基本的に後方から攻撃を当てていく。
一発一発のダメージが大きいので、攻撃を食らったら無理せずに距離を取って回復していく。
体が大きくてノロイからと無茶な攻撃をせずに、様子を見ながら一発一発確実に攻撃を当てていけば、苦戦する相手ではないでしょう。
ただ、こいつの素材を使った武具は大抵、正面から攻撃して部位破壊しないと駄目だったりするので、素材目的なら立ち回りは変わるかもしれない。
しかし、クリアー目的なら安全に後ろから攻撃すれば大丈夫でしょう。

ディノバルドは、火力の高い攻撃が多くてやっかいなように見えて、慣れると一番戦いやすい相手。
噛みつきは正面にいなければ当たらないし、尻尾叩きつけはスキがデカイので、反撃の絶好の機会。
即死の可能性がある尻尾大回転斬りに関しては攻撃モーションがかなり長いので、納刀状態なら見てから逃げても十分間に合う。
武器を出してる状態でも、ブレイブモードだと納刀継続でイナせるので、冷静に対処すれば恐れることはありません。
保険として狩技に絶対回避を入れておけば、体力が低いときでも何とかなります。

ちなみにG4ではディノバルド素材を利用したディノXを防具として使用するので、素材が揃うまで狩りまくりましょう。
何回か挑戦すると動きも見えてくると、強敵からカモに変身します。
この時点での連続討伐が難しいなら、G4に上がってからだと武器も変更できて、楽ができます。

そして最後にライゼクスですが…個人的に一番辛かったのがこいつ。
距離を取ってると物凄い勢いで飛行して突進してくるし、近くに張り付いていると尻尾からの放電にやられる。
翼による連続叩きつけは、こちらの動きに合わせて行ってくる感じで、非常に鬱陶しい。
私はG3に上がって一番最初にこいつに挑戦しましたが、2回挑んで2回3乙くらってしまいました。

そこで対策として制作したのが、前回の投稿で推奨したナルガXシリーズ。

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回避性能+2で回避による無敵時間が伸び、さらに、回避距離UPで翼による連続叩きつけや飛行による突進の攻撃範囲から容易に逃げることが可能。
プレイヤースキルの低い私では今まで対処できなかった攻撃が、回避ボタン1個で回避できるようになりました。
ナルガxに装備を変えてからは、他のモンスト同じように相手の動きを見ながらスキに対して、側面からの斧攻撃を1~2発程度叩き込んで距離を取る感じでやれば倒せます。

そして最後に緊急クエ。
相手は、今回から新しく加わったバルファルクです。
時間は35分以内での討伐か、一定ダメージを与えることでの撃退でクリアー。
私の場合は、相手が疲れて眠るところまで追い込んだのにも関わらず、時間切れで撃退クリアーでした。
スキを確実に逃がさない・火力スキルを積みまくるなどの対処をしないと、初見での討伐クリアーは難しいイメージですね。

こいつの特徴は、離れた間合いからの、腕伸ばしや振り回し等の範囲が広い攻撃。
相当距離を取っていても攻撃が当たるため、ガンナーにとっては辛い相手かもしれません。
しかし、近場を攻撃する手段が少ないためか、近接の場合はそれ程でもない。彗星アタック意外は被ダメも多くはない為、他の敵と同じく側面から攻撃を確実に当てていくと楽に対処が出来る。
たまにミサイル弾のようなものを足元に向けて撃ちまくることは有りますが、くらっても致命傷にならないので、落ち着きながらもガンガン攻撃しても事故死は少なそうです。
G2の緊急に比べるとかなりのイージーモードなので、ここまでソロでクリアーできた方なら初見クリアーも難しくない為、さっさと倒してG4に上がりましょう。

G4の攻略は、また次回。
kimniy8.hatenablog.com

労働者の所得は本当に増えているのだろうか

先日WBSをみていると、日本の労働者の所得は増えているので、どう使わせるのかが重要といった感じの話をされていました。
人手不足が深刻化し、各企業は人材の獲得合戦をせざるを得ない状況になり、給料は上昇してきているそうな。

しかし実際に世間で感じるのは、そんな話とは全く無縁の世界。
ここ数年で生活が豊かになったなんて人には会ったことがないし、私が合う範囲の人は、仕事が無いか、もしくは忙しいが儲からないといった話しかしません。
ただ、私の暮らしている環境が異常なだけで、世間一般では違うかもしれない。
という事で調べてみると、厚生労働省の統計がヒットしました。

それを見て分かったことは、私が実社会で感じる実感と同じで給料が増えているなんてことはない。
むしろ、所得が減った人達の割合は年々増えていて、人々が豊かになったなんてことはありませんでした。
その図がこちら。

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平成12~21年までしか無いのは、この記事を書く為に都合の良いグラフを探してきているわけではありません。
厚生労働省が、グラフを作ったり作らなかったりしているせいで、これしか発見できなかったからです。
というか、こういうグラフや過去の数字は、毎回同じ形式で作らないと比べようがないと思うのですが…優秀と言われている省に勤めている役人がこれを行わないというのは、比べられては困るからかそれとも、そんな深い意味は無く単に読む人間のことを全く考えてないからか…
理由は分かりませんが、とにかく都合の良いフラフを採用しているわけではなく、グラフがなかったからです。

このページを見てみれば、年度毎・もしくは数年ごとにフォーマットが変わってる事が理解できると思います。
国民生活基礎調査|厚生労働省

話がそれたので、元に戻しましょう。

先程のグラフですが、ピンク枠で囲った一番上のカッコ内に書かれているのが平均所得額で、平成12年は616万円だったのに対し、平成21年では549万円に減少。
では、ニュースで盛り返してきていると報道されている最近のデータはというと、平成27年度調査で541万円と微妙に減少しています。
何故、盛り返しているなんて報道がされているのかというと、25年・26年の状態は更に悪かったのが、ここ最近で少し持ち直しているから。もしくは、データにない28年度が異常なほど良かったのか…
平均所得の推移を見ると分かりやすいですが、20年前をピークとして下がっているのが確認できます。

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大幅に下がったところから観ると小反発しているが、大きな目で観ると下がっているという状態です。

そして、このグラフのいちばん重要な点は、低所得者層の割合が増加しているという点。
平均年収以下しか貰っていない人は全体の61%程度と一定水準を保っていますが、500万円以下で平均年収以上という、グラフで言うと上澄み部分の白い層が圧縮されていっているのがわかります。
その一方で、200万円以下・300万円以下の所得の人達が増加しています。
これから分かることは、平均所得以下という枠組みの中でも二極化が進んでいるということです。

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比較的最近のデータである27年度の所得階級別の相対分布はこんな感じ。
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グラフが違うのでわかりにくいと思うので、数値を比較するとこんな感じです。
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低所得者層の数値が増え、所得が高くなるほど数値が減っているのがわかると思います。

こういうことを書くと、政治家や企業の肩を持ちたい人達から『平均所得が下がったのは、団塊ジュニア世代が大量退職。しかし65歳はまだ若くて働ける上、今までの経験や知識・技術をムダにするのは勿体無いので、安い値段で嘱託として働いている人が増えたから』といった言い訳を聴きます。
一見すると、まともでしっかりした意見のようにも聞こえます。
しかし見方を変えると、定年まで働いて身につけた技術・知識・経験・ネットワークを退職したからという理由で現役世代の何分の一という値段で買い叩いているだけなので、これはこれで問題。
また、本来なら退職する人が安い値段で仕事を引き受けるということは、そのしわ寄せは何処かに向かいます。

何処に向かうのかというと、若い労働者。
『あの先輩は、お前の給料の半分なのに、効率が良いから2倍の能率が上がってる。』なんて理不尽な事をいわれ、昇給されないなんてケースも有るでしょう。
人の評価なんて相対比較ですから、質の高い仕事を安い賃金で引き受けてくれる人がいると、普通の仕事を適正価格で行っている人が割高に見えますしね。
結局、その理不尽な意見によって空いた穴はサービス残業という形で埋められるわけで、日本企業のブラック化の一翼を担っているようにも思えます。

また個人的な意見を言わせてもらえれば、退職したのに働かないと生活できない、もしくは、仕事以外に何もする事がない社会というのも、どうかと思いますけどね。
国としては、学校を出たら死ぬまで働いて税金を収めてくれる方が良いのでしょうが、それが人の生き方として正解なのかと聞かれれば甚だ疑問です。

これらのグラフからも分かる通り、日本の労働者の賃金は決して上がってはおらず、平均所得は大きな目で観ると減少傾向です。
その上、平均所得以下という括りの中でも二極化が進んでいる。国内の格差がよく分かる『相対的貧困率』で見ると、微増とはいえ年々増加している事からも、このことがよく理解できると思います。

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ここまで書いても、まだ、『不景気だから、企業も大変なんだよ!』と、企業・資本家の味方をしたい人もいらっしゃるでしょう。
そんな人は、このニュースを観てください。
3日前の日経新聞の記事です。
www.nikkei.com
これによると、企業の所得である法人所得額は、過去最大の57兆円に達したようです。
増加は今回に限ったことではなく、6年間連続で上昇中。

当然といえば当然ですよね。労働者を以前よりも安い値段で買い叩いているんだから、同じ業務をして同じ売上があげられるのであれば、人件費節約分がそのまま利益として上がります。
また、人件費を抑制することで損益分岐点も下がる為、今までは不可能だった仕事だって引受けることが出来ます。
ただ当然といえば当然ですが、こんな事をすればブラック企業になってしまいます。しかし、今の日本は大抵がブラックで、ブラックが普通となりつつ有るので、麻痺してわかりづらい状態にはなっているんでしょうけどね。

現状では、企業・資本家が一方的に勝っていて労働者は辛酸を舐めさせられている状態。特に現場に近い程、つらい状態になっています。
本来なら辛い職場や下請けの人達は、報酬に不満が有ればストライキなどの行動を起こして交渉する必要が有るのでしょうが、ストライキが効果的なのは供給不足の時か、需給バランスがとれている状態のときのみ。
今の供給過多の状態では、『そんな値段で仕事は受けられない!』って突っぱねたら他の業者に話を持っていかれるだけなので、それも出来ない状態なんですよね。

今回紹介した様々なグラフでは特に改善に向かってるなんて傾向は見られませんし、今後も現場に近い労働者は更に苦しい立場に立たされることになるんでしょうね。
重要なのは再分配なんですが、我が国では首相が『トリクルダウン! 金持ちがより金持ちになれば、お金を使ってくれるから格差が無くなる!』なんて言ってるわけで…
悲しいことですが、この国は、行くところまで行かないと駄目なのかもしれませね。

【MHXX】 ソロ攻略 G1~ラオシャンロン撃退まで

前回までは、ソロでG級突入までを書いてきましたが、今回からは本格的にG級ソロ攻略について書いていきます。
前回の記事はこちら。
kimniy8.hatenablog.com
集会所【下位・上位】の攻略は、前作のMHXのソロ攻略を参考にしていただければ幸いです。
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 前編
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 中編
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 後編

ディアブロス討伐でG級クエストが開放されるわけですが、G1~2に関しては、拍子抜けと言って良いほど簡単だったりします。
集会所☆7までソロで進行されている方は、簡単にG2緊急クエに到達できるでしょう。
装備は上位装備をそのまま使用することも出来ますが、G級の追加で新たな武具も追加され、採取で簡単に作れるものも有るので、作っておくのも良いでしょう。

チャージアックスでお勧めなのは、エルダー装備。
素材が鉱石など採取ツアーで揃えられるものにも関わらず、攻撃力が上位とは段違い。
前作のMHXでの最強と呼ばれていた武器の攻撃力が220白ゲージ榴弾ビンだったのに対し、こちらは260白ゲージ榴弾ビンと上位互換。

村クエを少し進めると出て来るベルナ村の吹き出しクエを中心に依頼を受けて頑張ればG1で、普通に進行していてもG2到達で簡単にレベルアップも出来る為、G級序盤では主力武器に出来ます。
G1はソロでも1狩り10分程度で終わる為、さっさとG2に上がりましょう。

キークエはこんな感じ
【G1】
・ドスの威信を賭けた戦い  ・つつかれて、またつつかれて  ・奪われて、追いかけて
・砂中からのサブライズ  ・水獣たちの争い
【G2】
・遺群嶺の緑の女王  ・転んで跳ねて七転八倒  ・砂漠の水面に潜む影  
ババコンガのキノコ品評会  ・おのずと岩は動き出す  ・ネルスキュラの生態研究

G2に上がると、そこそこ使えるG級防具が作れます。
私が最初に作ったのは、ファルメルXシリーズ。
必要素材が主に昆虫で、採取ツアーだけで作れるのに王鎧玉までの強化で防御力が130になり、全身で650まで防御力があげられる。
発動スキルは、見切り+2・会心強化・納刀研磨の3つ。納刀研磨は敵が怒り時に納刀すると確率で切れ味が戻るというもので、属性解放やガードで切れ味が落ちやすいチャージアックスとは相性が良い感じ。
私の場合は、これにスロットや護石を利用して砲術王を付けました。

この装備はG2攻略用、G3になると敵の攻撃も激しくなる為、プレイヤースキルが低い私では少し厳しい装備。
G2ではナルガクルガが登場するので、そいつを狩りまくってナルガXを作るとG3以降が少し楽になります。
ナルガXは、一式を揃えても回避距離10p・達人14p・回避性能8pとスキルポイントが微妙に足りず、まともにスキルを発動させようとすると、護石や珠で補う必要が有ります。
ただ、足りないポイントを補って回避性能+2・回避距離のスキルを付けると、ダメージそのものを喰らわなくなる為、生存率が高くなります。
ダメージを喰らわないということは薬を飲む回数も減りますしダウンもしない為、攻撃する時間が単純に増える、結果的にクリアーが簡単になるので良い感じ。

G2のキークエを完了すると緊急クエに突入するわけですが、ここがソロでの最初の難関になると思います。
緊急クエでの相手はラオシャンロン
とてつもなく大きな竜で、クエスト内容はラオシャンロンから砦を守りきれば成功です。
時間は35分で、その間に討伐するか、何とか持ちこたえなければなりません。

私の場合、最初は火力の高いチャージアックスで挑んだのですが、こいつは歩く度に地面が揺れる為、耐震装備を持たない私では攻撃そのものがしにくい状態。という事でリタイア。
そこで次は、足部分に近寄らなくても攻撃が出来る弓に変更。
G級で作れる攻撃力250のエルダーボウで挑戦してみましたが、3回程挑戦して全て砦を破壊されて失敗。
エルダーボウは拡散の為にクリーンヒットしにくい感じなので、試しに上位装備のテオ弓を担いで再度挑戦。防具はフィリアS。
そしてスタイルもブシドーからブレイブに変更です。

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結果としては、砦耐久値50%残して、装備変更後1発でクリアー。
弓タイプが拡散から集中に変わったのが良かったのか、テオ弓の爆破属性が良かったのか、それともブレイブの火力がすごいのかは謎ですが、とにかく、この組み合わせで撃退に成功しました。

具体的な手順としては、開始後、アイテム箱から爆弾などを回収。この際、バリスタは取らなくて良い。
マップ1に出て直ぐに大砲に3発弾を込め、すぐにラオシャンロンの下に走り寄ると、ちょうど頭を地面すれすれでの状態で歩いてきてる最中なので、爆弾2個を置いて顔面の位置で爆破。
その後は、納刀キャンセル攻撃を当ててブレイブ状態に。
まだラオが顔を上げずに這っていれば顔面に向かって矢を打ち続け、立った場合は足か腹に向かって撃ち続ける。
頭を狙うのは部位破壊目的なので、頭破壊に成功した後は、特に狙わなくても良い。
ラオがゆっくり進行していき、大砲の位置に差し掛かったら大砲に移動し、大砲を起動させて3発連続で打ち、即、移動させて移動先で弾を3発込める。その後はラオの下に急いで戻り、先程と同じように下に降りて、頭や腹・足を弓で撃ち続け、大砲位置まで来たら大砲をぶっ放す。

大砲は2回使用したらこの場で捨て置き、次は地面に円が書かれている場所までは弓を撃ち続ける。
ラオが地面に書かれたサークルに入りそうになったら、砦にある高密度滅龍炭を撃つ。ラオが円に入りきってない場合は、マップに落ちてるバリスタを拾って撃つなど時間稼ぎしてれば良い。
高密度滅龍炭を撃ち終わったら、すぐに下に戻って弓を撃ち続ける。
ダメージを与え続けると、高密度滅龍炭のクールタイム5分ぐらいでラオが後ろに下がり始めるので、もう一度砦に戻って高密度滅龍炭を撃つ。理想的には2発充てるのが良いが、撃退狙いなら2発外しても問題はないと思う。
固定式拘束は使っても使わなくてもどちらでも良い。
その後は、ラオがマップ移動するまで弓を撃ち続け、マップ2に移動。

マップ2に入ると直ぐに、近くにある大砲に弾を3発込めて橋の上に移動する。
その後、入口付近に有るバリスタの弾を回収し、その下にあるバリスタで攻撃。
落ちてる弾が5発なので、撃ち尽くしたら下に降りて弓で撃ち続ける。この時、バリスタと反対側にいないと、ラオのバリスタ台を壊すための攻撃に巻き込まれて死ぬ可能性が有るので注意。

ラオの頭が橋に差し掛かり始めたら、橋に移動させた大砲の場所まで移動する。
ラオが、橋から広い背中が見える場所まで移動したら、ラオの背中に飛び移って、3回剥ぎ取りした後に爆弾2個仕掛けて大砲の場所まで戻る。
戻る頃にはラオが大砲で狙える位置まで移動していると思うので、事前に込めてあった弾を全弾撃ち尽くし、橋の近くにある大砲の弾も込めて全弾撃ち尽くす。

その頃にはラオが砦の前まで迫ってると思うので、ラオが槍の射程範囲で立ってるなら槍を起動し、遠いなら、ベースキャンプに有るバリスタの弾を拾ってきて撃ちまくる。
やりを起動した後は、落ちてるバリスタとキャンプのバリスタを、拘束弾含めて全て打ち尽くして、時間を稼ぐ。
全て打ち尽くしたら、下に降りて納刀キャンセル攻撃でブレイブ状態になり、ひたすら剛連射。
砦を35分守り抜けば、クリアーです。

弓撃ち続ける時間が結構長いため、強走薬か、キノコ大好きを付けてクタビレダケ10個持っておくのは必須です。

私の感覚では、弓を撃ってる間はラオは砦に近づくことすら出来ない状態で前進・後退を繰り返してる感じなので、大砲などのギミックを使わなくても弓を撃ってるだけで撃退は可能なのかもしれませんが、35分間撃ち続けるというのは、それはそれで苦行。
という事で今回は、マップに点在するギミックを使用しての攻略となりました。
これで晴れてG3。ココらへんから難易度が上がってきますが、この攻略はまた次回に。

遊びから体験 観光としてのゲーム

私は子供の頃からゲーム好きで、結構、ゲームをプレイしていました。
しかし、社会人になってからは時間が作れないことが多く、少し遠ざかっていたのですが…
ここ最近になって再びゲーム熱が再燃し、ゲームの世界に戻ってきました。

いざ!戻ってみるとビックリ!私が少し離れていた間にゲームの進化は相当進んでいたようで、度肝を抜かれてしまいました。
私が慣れ親しんでいたものとは全くの別物と言ってよいほど進化。
単に遊ぶものから体験するもの

最新のゲーム、特に洋ゲーと呼ばれるジャンルをプレイして感じたのは、『今までとは全く別世界』
ゲームの作りとしては昔からあったものをアレンジしたりブラッシュアップしたものなんですが、ハードの性能が上昇している為に映像のクオリティーが半端じゃない。
スマホの影響で日本でもゲーム人口はそれなりの人数はいらっしゃるでしょうが、スマホゲーのそれとは全くの別物。
同じゲームとしてのカテゴリーで括ってはもう、駄目だろう思う程の違いが有ります。

その中でも凄いなと思えるジャンルが、オープンワールド系のゲーム。
このジャンルの特徴として、非常に大きな箱庭(世界)がゲーム内に作られていて、その中を自由に探索できるというのが有ります。
タイトルによってマップの大きさは変わるのですが、THE CREWというレーシングゲームでは、デフォルメしたアメリカ大陸が再現されており、その広さは日本の千葉県と同じぐらいの広さが有るようです。
ゲーム内の車は300キロオーバーというかなりのスピードで進むのですが、そのスピードで飛ばしたとしても外周を一周するのに4時間を要する。単純な横断でも1時間程かかるらしく、箱庭の大きさが結構とんでもない事がお分かり頂けるのではないでしょうか。


今のゲーム市場では、このオープンワールド系をベースにしてシューティングやRPG(ロールプレイングゲーム)が発売されていて、一定の人気を獲得しています。

このオープンワールドというのが、私のゲーム観を一変。
プレイするものから、体験するものへと変わりました。

先程も書きましたが、ゲームというのは元々はパズル的なものであったり、小説などのストーリーにビジュアルを加えたものだったりと、ただ、あらすじを追うものだったりと、従来からあるインドア的な遊びを電子化したものでした。
しかし、オープンワールドというジャンルが登場してから、体験するものに変化しました。
体験というのは簡単に説明すると、旅行のようなもの。
旅行とは、今まで自分が生まれ育った地域から離れることで非日常感を得られ、旅行先の文化等に触れることで今までにない感覚(カルチャー・ショック)を受ける事が楽しみの大半だと思われます。
その体験と同じようなことが出来るのが、オープンワールド系のゲームだったりします。

旅行に行って実際に行うことってなんだろうと考えると、観光地を回ったり、道行く人を観たり、店に陳列しているものを観たり…と、基本的に行うことは観て回るだけ。
中には、バックパッカーのように安宿に泊まって同じ旅行者と情報交換したりして親密になったり、現地の人と仲良くなってその人の家に泊まるなんて事をする方もいらっしゃるとは思いますが、そんなのは少数派。
大抵の人は日本で信頼できるホテルを予約して、1日目は現地のホテルへ移動する事で終わり、2日目からは事前に調べていた観光スポットを見て回るだけでという、いつものルーティーンに。
そして観光スポットに到着すると、『写真で見たとおりやわ!』といつも観ている動画や画像と現実の景色が同じことを確認し、次のスポットに足を向ける。

これと同じような事が出来るのが、オープンワールド系のゲーム。

ゲーム好きの方からすると、オープンワールド系のシューティングゲームは操作等のシステムも同じだし、違うのは舞台・景色だけ。『やることは毎回同じで変化がない』なんて批判を聴く事があります。
しかし私が思うに、オープンワールドに求められている事っていうのが正にこれ。
先ほど例に挙げた旅行の楽しみ方を、もう一度思い返してみましょう。
旅行なんて行き先が違うだけでやることは同じ、観て回るだけです。地域によってはウィンタースポーツをしたりスキューバーダイビングをするなんて選択肢もありますが、観光をメインとした旅行で行う事は、観て回るだけ。

こうして考えると、ゲームだからタイトル毎に全く違った楽しみ方が無ければいけないなんて事はありません。
旅行と同じ様に用意された設定を理解した上で、箱庭の中を見て回るだけで良い。
こういった視点でゲームを見直すと、実はゲームは非常にリーズナブルに非現実体験が出来るツールだったりする。

考えてもみてください。実際に旅行に行こうと思えば、近場の安いプランでも数万円が飛んでいきます。
しかしゲームの場合はどうでしょう。その旅行1回分の金額で、最新のハード(PS4 pro等)が購入できます。
一度ハードを購入してしまえば、そこから先はタイトル1本あたり6~8000円程度で、最新のゲームがプレイ可能。中古なら更にプライスダウンしたものを手に入れる事が出来ます。

これだけ説明しても、『実際の旅行とは臨場感が違う』と反論される方も多いことでしょう。
それは、その通りだと思います。実際にその地に行くことで感じられる空気感やちょっとした緊張は、ゲームでは得られない体験だと思います。
では、ゲームは現実の観光の完全下位互換なのかというと、そうでもありません。
ゲームの強みは、現実世界では絶対に不可能な場所を探索可能という点です。

例えば、このブログでも紹介したFallout4は、今から核戦争が起こって文明が崩壊した後の、200年以上未来の世界を自由に歩いて探索できます。


アサシンクリードシリーズでは、フランス革命時のフランスやアメリカ独立戦争前夜のアメリカ・ボストン。産業革命期のイギリス・ロンドンなどを探索可能。

日本では、ゲームと言えばスマホゲ。据え置き機やPCでプレイするゲームはかなりマニアックな印象があり、距離を取っていて情報が全くないなんて方も多いと思います。
しかし実際には、ゲーム機の処理能力がとてつもなく進化。
それによって、複雑な操作をせずとも簡単な操作で景色や雰囲気を楽しむといった体験型ゲームが増えてきています。
未知の体験や手軽に非現実感を味わいたい方は、一度、ゲームに目を向けてみては如何でしょうか。

【映画紹介】 劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール

先日のことですが、『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール』を観に行った所、ここ最近見たアニメ映画の中では一番感動したので、今回はこの作品の紹介文を書いていきます。
一応最初に書いておきますが、この作品は様々な前提条件をクリアーした方のみ、本当に楽しめると思います。
何の予備知識も無い状態で観たとしても、作品を本当の意味で楽しむことが出来ないと思われるので、その点だけご注意ください。

この作品ですが、ラノベ原作がアニメ化したもの。


      

既に地上波で2期分のアニメが放映済みの作品で、今回は地上波アニメの続きという位置づけなので、最低でもアニメの方を観ていなければ、登場キャラクターを理解することが出来ません。
地上波アニメの方は、AmazonビデオやNetflixに加入されている方なら観ることが可能なので、観た事がない方は、こちらを観てから劇場版を観ることをオススメします。

またこの作品では、VRやARといった最新技術をテーマにしています。
その為、このあたりの技術を使ったコンテンツ。例えばPSVROculus Rift、ARに関しては、世間でも話題になったポケモンGOなどについて少しでも知っていないと、劇場内で語られている事や演出などが全く理解できなかったりします。
他には、作品内では人工知能がベースとなったバーチャルアイドルが活躍し、世間から圧倒的な支持を得ています。この設定も、初音ミクなどが一部で受け入れられていて、実際の社会でもライブが開かれているという現状を認識していなければ、リアリティーを感じられないかもしれません。

作品を本当の意味で楽しむためには、これらの前提となる知識が必要になる為、ハードルは結構高めだと思います。
しかしそれを乗り越えた先には、感動が待っている事でしょう。

簡単なストーリーとして先ず、地上波アニメ版の内容を軽く説明すると、フルダイブ型のVRゲーム『ソードアート・オンライン』をプレイしていた人々が、そのゲームの開発者によってゲームの中に閉じ込められる。
現実世界へ生還する為の唯一の方法は、ゲームをクリアーすること。
しかし、開発者によって設計されたシステムによってゲーム内での死が現実の死とリンクしてしまい、ゲームだからと思いきった行動が取れないプレイヤー達。
勇気のあるものはゲームクリアーの為に命をかけて先に進むが、それ以外の人達はゲームの中の世界で日常生活を送りつつ、冒険に役立つアイテムなどを生産することでアシストしていく。
主人公のキリトは様々な人達の手を借りて、現実世界へ戻るために奮闘する。
って感じの話が、地上波アニメの1期の途中までの話。

今回のゲームでは、このVRゲームから生還した人達に焦点が当てられる話です。
フルダイブ型のVRゲームによって悲惨な事故が起こった為、より安全性を高めたARゲームの開発が盛んになった後の世界が舞台になります。
フルダイブ型VRとARの違いは、フルダイブ型はヘルメットやゴーグルのようなものを被ってベットに寝てゲームとリンクすると、現実世界の体の自由は一切奪われて全身麻痺のような状態になります。
そして意識の方だけがゲーム世界に飛び、その中で自由に動くというスタイル。
一方でARの方は、人間の聴覚や視覚に情報を追加する形なので、実際の人間は意識も有るし体を自由に動かすことが出来る。
その為、ゲーム世界に入ったまま現実世界に戻ってこれないなんて悲劇は起こらない。
ARについては既に実社会でも開発がされているので、それを観た方が理解が早いかもしれませんね。

今回の映画では、当然といえば当然ですが、このAR技術で問題が起こります。
どんな人がどんな思惑で問題を起こすのかというのは重要なネタバレになるので控えますが、主人公達はその問題に巻き込まれる形で関わっていくことになります。

作品内のセリフで、『VRは仮想世界を現実化させるが、ARは現実世界を仮想化させる』というセリフが出てきますが、この作品内で語られるテーマは正にこの言葉通りだったりします。
仮想的なものも、現実にある様に振る舞っていれば現実として受け入れることが出来るのか。仮想世界の出来事は現実に影響を与えないのか。
ある特定の技術が進んだ先には、どのような問題があって世界が広がっているのかという想像を画面を通して魅せるという、正にSFって感じの作品です。

作品の全体的な印象ですが、テーマになっているのが最先端技術であったり、それに付随する問題という少々重いものだったりするせいか、それとバランスを取ろうとしているのか、ゲーム内の世界では結構ぶっ飛んだアクションやアニメ的な展開がふんだんに盛り込まれています。
その為か日常パートは当然の様に、ラノベ原作のアニメに有りがちなハーレム的な展開になってたり萌え要素が入っていたりもするので、その辺りに馴染みのない方は、若干引いてしまうかもしれません。
しかし一方で戦闘パートでは、そのお約束感が良い方向に働いています。
『こんな展開になってほしいな。』と思うようなことを一通りやってくれているので、展開としてはベタベタですが、かなり楽しんで見れると思います。
ちなみに私は、最後のベタベタなストーリー展開で若干泣いてしまいました。

先程も書きましたが、万人が楽しめるという作品ではないと思います。
しかし、今後、世の中に広まって更に影響を与える可能性の高いVRやARといった新技術の可能性。それにまつわる問題や利点などを丁寧に描いているので、SF好きの方は結構楽しめると思います。
事前に地上波アニメを見ていないとストーリーが理解し難いというハードルはありますが、アニメとしてのストーリーを無視し、VR・ARの可能性に焦点を絞って観ても、十分に楽しめる作品だと思います。

公開から結構時間が経っているので、そろそろ劇場公開も終わりそうなので、興味がお有りの方は是非、観に行ってみては如何でしょうか。

【MHXX】 ソロでG級に挑戦

2017年3月18日、モンスターハンターダブルクロスMHXX)が発売されましたね。


      

私は正直、購入する気はそんなに無かったのですが、近くの人が購入するということで、話のネタ的にAmazonで予約してみました。
予約してからは、勘を取り戻すためにMHXを引っ張り出してきてプレイしてみたり、折角なら目標を作ろうと新たな武器を作ってみたり、ファミ通の特集を呼んだりと気分を高める事に努めていたら、不思議と18日が物凄く楽しみになってきて、『人間は行動を起こすと気分まで変わるんだな』と実感した次第であります。

そして発売日。
土曜日は仕事ということで朝からプレイはできなかった為、仕事が終わってからプレイ。
前作のデータを引き継いでスタートです。
引き継ぎは有りましたが、ハンターランクは8まで巻き戻し。G級追加ということで、ハンターランク解放はG旧解放後なんでしょうね。

MHXは何だかんだでソロでハンターランク解放。それをブログに書いたら結構な人が見に来ていただいている感じなので、今回も味をしめてソロ攻略を中心に書いていく予定です。
MHXX』から始めたという方は、前作の攻略がそのまま使えると思いますので、読んでいただければ幸いです。
kimniy8.hatenablog.com
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kimniy8.hatenablog.com

さて、今回の追加要素は新たなスタイル『ブレイブ』『レンキン』スタイルの追加。
『レンキン』については、ほぼマルチ専用みたいなスタイルなので、とりあえず様子見。
『ブレイブ』は、納刀アクションがガードの様に使え、且つ、納刀アクションをキャンセルして専用技を出せる。
攻撃すればする程にブレイブゲージが溜まっていき、MAXになるとブレイブ状態になり、相当強くなるという攻撃特化のスタイルです。
ただ、ブレイブゲージが貯まるまでは攻撃に制限がかかっていて、ブレイブ前とブレイブ後で操作がけこう変わる為、ゲームに慣れていない人にとっては複雑に感じてしまうスタイルですね。

前回の攻略ではチャージアックスエリアルスタイルでの攻略を書いてきましたが、せっかくの新スタイル。
という事で、今回からはチャージアックスのブレイブスタイルをメインとした攻略で書いていく予定です。
それともう一つ。
MHXXを予約後にMHXを引っ張り出してきてプレイしたと書きましたが、その際に弓の装備を制作しました。
理由としては、せっかくガンナーという選択肢が有るのでガンナーもやってみたいと思ったのと、近接だと攻略しにくい敵がいるように感じた為です。
弓のスタイルですが『ブシドー』を選択しています。
ブレイブも一度プレイしてみたのですが、ブレイブゲージが貯まるまでの制限された行動で剛射が打てない事と、納刀キャンセルからの攻撃が結構当てづらい事にストレスを感じてしまいました。
また、ブレイブは納刀アクションが非常に遅いので、ピンチの時に逃げ辛いというのも個人的には致命的な感じ。
絶えず離れて戦うガンナーとしては、とっさの時に攻撃を避けれる上に間合いを離せるブシドーが一番合っている気がしますので、このブログでは弓の際はブシドーをメインで使って行く予定です。

チャージアックスのブレイブを、もう少し詳しく観ていきましょう。
先程も書きましたが、ブレイブゲージが溜まってない状態のチャージアクスは、かなりの制限がかかります。
使ってて一番鬱陶しいと思うことは、変形斬が使えない事。
チャージアックスは剣で攻撃する事でエネルギーを貯め、チャージアクションを行う事でビンにエネルギーをチャージしていきます。
剣を使うのは主にビンを貯める為だけで、大ダメージ狙いは斧が基本。
『X』では、剣で攻撃してチャージからの斧への変形斬、からの属性解放などを使用していたのですが、ブレイブ状態でなければその連携が使えないのは面倒くさい。
使えないというのは語弊があって、変形斬りは納刀キャンセル攻撃に設定されている為、納刀アクションを挟む事で変形斬りは可能なのですが、操作に慣れてない現状では戸惑うことが多い。
また、納刀アクションを挟む為に攻撃発生が結構遅れるというのもテンポが悪い。

その他には、今までは使えていた属性解放コンボが使えない。
前作までは、斧の切り上げ、もしくは叩きつけから属性解放Ⅱにつなげ、高出力に移行せずにxボタンを押す事で斧の切り上げにつなげ、その後に属性解放Ⅱにつなげるというループが存在していましたが、ブレイブモードでは使えません。
切り上げや叩きつけからの属性解放Ⅱまでは続くのですが、コンボはそこで終わって仕切り直しとなります。
単純な火力低下。相手がダウンや拘束した時の攻撃が制限される為、正直、一番痛い変更だと思われます。

ただ、これらの制限はブレイブゲージが溜まってない状態での話。
ブレイブゲージが貯まると別キャラの様に強化されることになります。
具体的には、ブレイブ状態の時には常に属性強化状態となる為、他のスタイルの様にビンを貯めてから属性強化をして、再度ビンを貯めるという手間がなくなります。
次に、今まで制限されていた変形切りなどの攻撃手段が復活します。
その他には、剣撃によるエネルギー蓄積量が上がるようで、簡単なコンボ1回で赤ゲージまで貯められる貯め、常に瓶がある状態をキープしやすくなります。

そして一番の変更点は、回避アクションがステップに変更すること。
このステップが非常に使い勝手が良い。簡単に表現すると、斧を構えた状態でダッシュできる感覚に近い。
回避アクションなのでスタミナは消費しますが、敵の側面に回り込んだり一旦距離を置くと行った事が武器を構えた状態で簡単に行うことが出来ます。
しかもスキが少なく連発できる。敵のダウンを奪ったけれども距離が離れてるというときでも、その方向に連続ステップするだけで簡単に間合いを詰められると使い勝手が非常に良い。

そしてブレイブ時のみに使用できる属性解放コンボが強すぎる。
非ブレイブ時は使い勝手が悪かった属性解放斬りですが、ブレイブ状態だと属性解放ⅡからⅢ派生し、その後にAボタンを連打するだけで更にⅡに派生。つまり、ボタン連打でⅡ→Ⅲ→Ⅱ→Ⅲ…と続けられる為、ダメージがもの凄い事になります。

…と、前置きが長くなってしまいましたが、そろそろ本題のG級開放へ。
G級ですが、MHXでハンターランク解放まで進めている方は、データを引き継ぎしてゲームを始め、フキダシの出ている人に話を聴いていくと自然と緊急クエが発生します。
エストが受けられる場所は集会酒場。緊急クエはディアブロスです。
こいつは動き回る上に突進してくる為、ソロプレイだと結構時間がかかりがち。
その為、罠や麻痺武器・音爆弾などを持てるだけ持って動きを止める事を意識しましょう。
側面から攻撃する事を意識して立ち回れば、前作で獰猛化ソロなどをしていた人達は難なくクリアーできると思われます。

これがクリアーできれば、やっと今回本編と言って良いG級クエに突入です。
長くなってきたので、今回はこの辺りで、続きはこちら
kimniy8.hatenablog.com

自分の預金を引き出し拒否される お年寄り達

今日、仕事で銀行に訪れた際、自分のお金を引き出すことが出来ない老人に遭遇しました。
この現場を見て色々と思うことがあったので、今回はこの事について書いていきます。

私の職場は仕入先の支払いが20日の為、その数日前には毎月銀行に行かなければなりません。
私個人としては、ネットで振込の方が時間的にも労力的にも楽なのですが、ネットで振り込む際には電子取引口座の様なものが必要で、その口座維持に月々お金が必要ということで、このサービスは利用していません。
また、振込と同時に集金した約束手形を銀行側に預ける必要も有るので、毎月、足を運ばなければならないんです。

今月もその時期がやってきたので、いつもの様に銀行に行った所、隣の窓口でお年寄りが『猫が庭に入り込んで~』といった感じで世間話をしていました。
この時は、『銀行員も世間話を笑顔で聞かないといけないし、大変だな』と思っていたのですが、少し時間が経って、少々雰囲気が変わってきました。

窓口で一旦話し終わったお年寄りは窓口受付が終わったようで、私の隣に座ってきました。
すると、支店長クラスの人がその老人のもとに駆けつけて名刺を渡し、深々と頭を下げた後に、また、老人と『猫の話』をし始めました。
それを真剣に聞く銀行員。私は、『何で、何回も猫の話をしてるんだ?』と疑問に。
老人は耳が若干悪いようで少し大きめの声で話し、銀行員もその方に聴こえるように大きな声で話されていた為、隣りに座っていた私は聞き耳を立てるまでもなく自然と会話内容が耳に入ってくる。

その話を聴いて、老人は世間話をしていたのではなく、銀行員の『引出した資金を何に使うのか』という質問に答えていたことがわかりました。
簡単な会話内容は、老人の住む家には野良猫が多く、その猫が頻繁に家の敷地内に入ってくる。
単に入ってくるだけでなく猫はそこら中で暴れまくり、結構うるさい状態になっていて対策をしないと生活がし辛い。
自分で飼っている猫なら我慢も出来るが、野良猫なので我慢も出来ず。家族と相談した結果、自分達の敷地内を塀を増設・修繕して対処しようという事になった。
敷地内を囲むような塀を自分で設置するのは困難なので、業者に頼んで見積もりを取ると結構な値段に。その支払いの金を事前に準備する為に、家族の中で時間が有る老人が単独で銀行を訪れて引き出しの手続きをしようとした。
それを聴いた銀行側が、振込詐欺防止のためのチェックリストを用意し、老人に尋問していたのが私が窓口で観た姿であって、老人は別に世間話をしていたわけではありませんでした。

普通の人なら、『自分の金を下ろすのに、何故、ここまで尋問されなければならないのか?』と疑問に思い、中には気分を悪くする人も出てきそうですが、振込詐欺が増えている現状では、この様なチェックも必要なのでしょう。
お年寄りは銀行員の質問に丁寧に答え、チェックリストを全て消化した後で私の隣に座ってきたのですが、そのチェックリストを確認した責任者が改めて尋問に来たという流れ。

再び訪れた銀行員にも、気を悪くすることもなく質問に答えるお爺さん。
答えている内容は先ほど窓口で答えていた内容と全く同じ様子だが、老人は丁寧に笑顔で質問に答える。しかし銀行員は、全く金を用意する気配すら無い。
そこで、銀行員側を注意深く聴いてみることに。

銀行の主張としては、引き出しの理由は非常によく分かるが、その老人の言っている事が本当かどうかわからない。
後から認知症だったと家族からクレームを受けるのは嫌だから、この場ではビタ一文払い戻す気はない。
どうしても本日引出しを完了したいのであれば、銀行営業中に、頭のハッキリしている息子や娘をここに呼べ。
出来ないのであれば、金の引出しを許可することは出来ない。

話し方自体はオブラートで何重にも包んだような柔らかい口調で、下手に出ているように話し続ける銀行員。
しかし発言内容を整理すると、かなり失礼な内容。

この話を受けてお爺さんは
『そちらの言いたいことも分かる。確かに、テレビでも振込詐欺が流行っているという話は耳にしている。だから、わざわざ声掛けをして頂いて、有り難いと思っている。
だが、私はわけの分からない場所に振り込むのではなく、工務店に支払う為のお金を予め用意しておきたいだけだから、その心配はない。
それに、そちらは最初にチェックリストを用意して、質疑応答を強制してきたでしょ?
私はその質問に答え、全ての項目について説明を受けたとを確認する署名欄にサインしましたよね?
この状態で仮に私が詐欺にあったとしても、それは私の自己責任であって、銀行さん側の過失ではないのだから心配する必要はありません。
だから、私の預けたお金を引き出させてください。』

ぐうの音も出ない正論で、流石に銀行側も折れてお金の引出し処理をするのかと思いきや、頑なにそれを拒否する銀行側。
これまたオブラート10枚ぐらいで包んだ様な言い回しで、『何度もいうけど、一人で引出しにきたとしても無理だから。金を引出したきゃ息子を呼べ。後、本当に工事が行われるかも怪しいし、見積書も持参しろ。じゃなきゃ、云々…』といった内容を優しい口調で態度は下手で告げる行員。
銀行側の主張の最後の方が若干聞き取れない状態で、私が銀行側に頼んだ処理が終わのか、窓口に呼び出される。

窓口から戻り、銀行出るまでにその老人の前を通ることになったのですが、その頃にはお爺さんはすっかり興奮した様子で、『じゃぁ警察呼べ!』とお怒りの様子。
私が聞き取れなかった銀行側の最後の主張は、『息子を呼べないのなら警察を呼ぶ』というものだったようです。

ちなみに、この間50分。単に自分の金を引き出すだけで平行線のこんな議論を吹っかけられて警察まで呼ばれるといわれれば、普通の人なら怒って当然ですよね。
クレーマーって、こうやって生まれていくんでしょうね。
『50分も黙って聴いてたの?』と思われるかもしれませんが、私が銀行に依頼した得意先への振込と約束手形の預かり処理だけで、銀行が50分の時間を要したんだから仕方ありません。

これを目撃した私の感想としては、年を取ったら行動がかなり制限されるんだなということ。
このお爺さんの場合は子供がいたので、最悪の場合は仕事中の子供に頭を下げて銀行まで来てもらう事でお金を引き出すことは可能です。(お金の引出しすら出来ないと子供に思われる可能性が有り、プライドは傷つきますが。)
しかし、仮に子供も無く、配偶者がいたとしても死別していて一人暮らしだったとしたらどうでしょう。大きな買い物をする際にお金を引き出そうとする度に、警察を呼ばれることになります。
ATMに毎日通って限度額まで引き出すという方法も有りますが、年を取った状態でこれを行うのは非常に面倒くさい。
でも、現状では『警察を呼ばれる』所までワンセットじゃないと、お金の引出しは出来ないようです。

ちなみに、これは銀行側が決めた対処法というよりも、警察に要請されて行われているようです。

この出来事は私的にちょっと衝撃を受けたので、珍しくSNSで『自分の金の引出しを拒否されてるお年寄りがいたので、ブログに書いてみる』と投稿した所、振込詐欺防止の為に警察が銀行に要請しているという情報を頂きました。
で、試しに『銀行 引出し 警察』で検索すると、悩み相談サイトなどで同じ様な出来事でお怒りの親族からの書き込みが多数発見できました。
それらによると、警察が来てから2時間程、尋問を受けるのがセットになってるようです。

警察としては、実際に詐欺被害にあってから捜査をするより、現金を引き出す段階で事件を未然に防いだ方が被害も少なく、手間もかからないので、銀行に要請しているのでしょう。
少し引いた目線でみれば、預金者も銀行も警察も、振込詐欺のとばっちりを受けた被害者なんでしょうね。
しかし私が観ていた範囲内でいえば、今回の出来事は銀行に非がある様に思えます。

というのも銀行側は、平行線の議論をふっかけておきながら、ゴールを用意していないんです。
預金者が何を発言しようと、銀行側は息子か警察が同伴じゃないと引き出しには応じないと態度が決まっている状態。
であるならば、高齢者の預金者が窓口に行った最初の段階で、この事を告げておくべきだったのではないでしょうか。
当然、自分のお金を引き出せないわけで、怒る人も少なくないでしょう。しかし、40~50分も平行線の議論を行った末に切り出されるよりは、怒る人は遥かに少ないでしょう。

この出来事は実際問題として起こっていることで、対応が改善されない限り、誰にでも降りかかる出来事だと思います。
これを読まれている高齢者の親を持つ世代の方は、もし親から『銀行にお金を引出しに行くから、ついてきてくれ。』といわれたら、嫌な顔をせずについていってあげてください。
もし高齢者の方が読まれている場合、現金以外の決済方法を常に意識しながら行動した方が良いかもしれません。

一番良いのは、振込詐欺がこの世からなくなって、誰でも自由にお金が下ろせる世の中になることなんでしょうけどね。

利益独占ではなく共存共栄社会へ

ここ最近思うことは、世の中で結構、無駄な事が多いなと。
無駄というか、協力して行えば良いのに個々が利益を独占しようと動くので、重複したサービスや施設、手間が多過ぎる気がする。
もう少し効率的に行えば、世界全体として仕事も減らせるのではないか。
という事で今回は、この事をもう少し具体的に考えていきます。

先日、私が書いた投稿がバズって、個人ブログでは結構な数の購読者とリアクションを頂きました。
kimniy8.hatenablog.com
ここでは、ヤマトの経営について苦言を呈す形で書いたわけですが、社会全体で観ると、非効率的な事が行われた結果、皆が困る事になっているのではないでしょうか。

例えば、Amazonによる通信販売の発達によって、本屋を始めとする小売業の業績が圧迫されているという話をよく聴きます。
こんな現象が起こるのは、Amazonが利益を独占する形で事業展開しているからで、暴れまわる象の下で右往左往する有りのように、小さい企業は淘汰されていっています。
誤解の無いように書いておくと、Amazonが行っていることは資本主義で競争社会の社会では当然の行動で、悪い事ではありません。むしろ、潰れないように創意工夫をしていない方が攻められる立場に成るでしょう。

しかし、この構図って、かなり効率が悪いんですよね。

Amazonというのは、広い目で見れば小売店というよりも倉庫業
全国各地の安い土地に倉庫を構え、そのスペースにメーカー品を大量に溜め込み、それをネット経由で消費者に販売する。
その倉庫の賃料として、売上から数%抜いたり、実際に1平方メートル辺り幾らという感じで貸し出している。

一見効率的に見えるシステムですが、社会全体で観ると、どうなんでしょう。果たして効率的なのでしょうか。
Amazonの様な小売店倉庫業としてみるのであれば、街に溢れる小売店や量販店も、倉庫を兼務しているとみることが出来ます。
これらの小売店を倉庫として見立てた場合、わざわざ遠い場所に新たに倉庫を建てる必要があるのかという疑問が浮かんで来ないでしょうか。

そう、郊外の安い土地にわざわざ倉庫を建てるのではなく、街に溢れる小売店を倉庫として使えば良い。
Amazonというのは、商品ページの閲覧回数やページ毎の滞在時間を計っていて、頻繁に見たり長時間ページを観ている商品は買う可能性が高いとして、予め近くの倉庫まで運んでおくという事までしているという話を聴いたことが有ります。
そのシステムをそのまま活かし、例えば特定の本を買いそうな人の住んでいる地域の提携している本屋に商品を送り、そこから購入してもらうというシステムを導入する。
こうする事で、町の便利な場所にある小売店を倉庫として使える。必要に応じて、本屋や電気屋と行った小売店の営業が近所の人達に配達をすれば、運送業者の過度な仕事増加と行ったことも防げる。
また、近所の小売店に商品が届くということであれば、仕事帰りに取りに行くという人も増えるでしょう。

このシステムを採用する事で、街の小売店はネット産業に潰されることが無くなりますし、荷物の受取の選択肢も増えて客も楽。
運送業者も、個別で個人宅に配達するケースが減る為、これらの産業に携わっている従業員の方にとっては良い環境になる。

不可能に思える方式ですが、実は既に導入している企業があったりします。
それは、文具の通信販売を手がけるASKUL
アスクル - Wikipedia
ASKULは、文具メーカーでありながら通販も手がけている為、本来であれば町の文房具屋とは競合してしまうことが予測されます。
しかし実際には、ASKULは提携する町の文具屋に料金の徴収などの一部業務を委託しており、共存共栄が図られています。

他には、少し前のことになりますが、確かWBSで報じられていた中国の例なども有ります。
中国では、一部の地域に限定されているのかもしれませんが、ネットで購入をすると数時間以内に家に届くというサービスがあるようです。
最近になって日本でも行われはじめたサービスですが、日本の場合は特定の商品を乗せた車を常時は知らせていて、注文があったらその家に行くという方式。しかし中国の場合は、システムが根本的に違います。ネットで注文すると、注文した商品が最寄りの商店街から配達されるんです。
日本でも、ネット注文に対応したスーパーが配達するというサービスは有りますが、商店街の様に様々な店舗の集合体が、一つのページでネットで売られているというのは無いのではないでしょうか。
楽天の様な仮想商店街はあるが、実際の店舗が隣接している地域の商店街が一つのページにまとめられているサイトは少ない)

既に多く存在する小売店を倉庫として再利用することで、より効率的で便利な様の中を実現できるように思えます。
もちろん、乗り越えるべき壁は多いでしょう。本のように定価が決まっていて、安売りできないような商品であれば、商品の融通などは比較的簡単に出来ますが、その他の商品は同じものであったとしての店ごとに提示している価格が違う場合が大半なので、この部分をどのように調整するのかというのは難しい問題だと思います。

しかし、現状のままで良いのかというと、そんなことはないでしょう。人的資源は限られているわけですが、その資源を重複したモノ・サービスに使うよりも、他のものに使用したほうが効率が良い。
『他に割り当てる仕事がないから、重複した仕事を作って仕事を創造している』と主張する方もいらっしゃるでしょうが、そんな無駄なことをするぐらいなら、一人当たりの労働時間を短縮して休みの時間を増やすほうが良い。

人の時間は24時間と決まっているわけで、労働時間が増えれば増える程、消費に回すための時間は削られることになります。
日本の産業構造は75%が第三次産業のようですが、この部分の産業の多くは人の余暇を消費させる仕事です。残業に追われて自由な時間がない状態では、これらの産業にお金が使われることもありません。
結局は、重複した産業を大量に作って競争すればする程に労働者は疲弊し、消費に回される時間も無くなり、結果的に国が疲弊する。

これを回避するためには、共存共栄の方向に舵をきる必要があるのではないでしょうか。
今までのように利益の独占を狙う競争社会では、もう先は見えています。ただこの方向転換は、従来の資本主義を見直すことになるので、それこそ簡単なことではないのでしょうね。