だぶるばいせっぷす 新館

ホワイトカラーではないブルーカラーからの視点

【MHXX】 ソロ攻略 G1~ラオシャンロン撃退まで

前回までは、ソロでG級突入までを書いてきましたが、今回からは本格的にG級ソロ攻略について書いていきます。
前回の記事はこちら。
kimniy8.hatenablog.com
集会所【下位・上位】の攻略は、前作のMHXのソロ攻略を参考にしていただければ幸いです。
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 前編
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 中編
【MHX】 モンスターハンター クロス ソロでハンターランク解放への道 後編

ディアブロス討伐でG級クエストが開放されるわけですが、G1~2に関しては、拍子抜けと言って良いほど簡単だったりします。
集会所☆7までソロで進行されている方は、簡単にG2緊急クエに到達できるでしょう。
装備は上位装備をそのまま使用することも出来ますが、G級の追加で新たな武具も追加され、採取で簡単に作れるものも有るので、作っておくのも良いでしょう。

チャージアックスでお勧めなのは、エルダー装備。
素材が鉱石など採取ツアーで揃えられるものにも関わらず、攻撃力が上位とは段違い。
前作のMHXでの最強と呼ばれていた武器の攻撃力が220白ゲージ榴弾ビンだったのに対し、こちらは260白ゲージ榴弾ビンと上位互換。

村クエを少し進めると出て来るベルナ村の吹き出しクエを中心に依頼を受けて頑張ればG1で、普通に進行していてもG2到達で簡単にレベルアップも出来る為、G級序盤では主力武器に出来ます。
G1はソロでも1狩り10分程度で終わる為、さっさとG2に上がりましょう。

キークエはこんな感じ
【G1】
・ドスの威信を賭けた戦い  ・つつかれて、またつつかれて  ・奪われて、追いかけて
・砂中からのサブライズ  ・水獣たちの争い
【G2】
・遺群嶺の緑の女王  ・転んで跳ねて七転八倒  ・砂漠の水面に潜む影  
ババコンガのキノコ品評会  ・おのずと岩は動き出す  ・ネルスキュラの生態研究

G2に上がると、そこそこ使えるG級防具が作れます。
私が最初に作ったのは、ファルメルXシリーズ。
必要素材が主に昆虫で、採取ツアーだけで作れるのに王鎧玉までの強化で防御力が130になり、全身で650まで防御力があげられる。
発動スキルは、見切り+2・会心強化・納刀研磨の3つ。納刀研磨は敵が怒り時に納刀すると確率で切れ味が戻るというもので、属性解放やガードで切れ味が落ちやすいチャージアックスとは相性が良い感じ。
私の場合は、これにスロットや護石を利用して砲術王を付けました。

この装備はG2攻略用、G3になると敵の攻撃も激しくなる為、プレイヤースキルが低い私では少し厳しい装備。
G2ではナルガクルガが登場するので、そいつを狩りまくってナルガXを作るとG3以降が少し楽になります。
ナルガXは、一式を揃えても回避距離10p・達人14p・回避性能8pとスキルポイントが微妙に足りず、まともにスキルを発動させようとすると、護石や珠で補う必要が有ります。
ただ、足りないポイントを補って回避性能+2・回避距離のスキルを付けると、ダメージそのものを喰らわなくなる為、生存率が高くなります。
ダメージを喰らわないということは薬を飲む回数も減りますしダウンもしない為、攻撃する時間が単純に増える、結果的にクリアーが簡単になるので良い感じ。

G2のキークエを完了すると緊急クエに突入するわけですが、ここがソロでの最初の難関になると思います。
緊急クエでの相手はラオシャンロン
とてつもなく大きな竜で、クエスト内容はラオシャンロンから砦を守りきれば成功です。
時間は35分で、その間に討伐するか、何とか持ちこたえなければなりません。

私の場合、最初は火力の高いチャージアックスで挑んだのですが、こいつは歩く度に地面が揺れる為、耐震装備を持たない私では攻撃そのものがしにくい状態。という事でリタイア。
そこで次は、足部分に近寄らなくても攻撃が出来る弓に変更。
G級で作れる攻撃力250のエルダーボウで挑戦してみましたが、3回程挑戦して全て砦を破壊されて失敗。
エルダーボウは拡散の為にクリーンヒットしにくい感じなので、試しに上位装備のテオ弓を担いで再度挑戦。防具はフィリアS。
そしてスタイルもブシドーからブレイブに変更です。

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結果としては、砦耐久値50%残して、装備変更後1発でクリアー。
弓タイプが拡散から集中に変わったのが良かったのか、テオ弓の爆破属性が良かったのか、それともブレイブの火力がすごいのかは謎ですが、とにかく、この組み合わせで撃退に成功しました。

具体的な手順としては、開始後、アイテム箱から爆弾などを回収。この際、バリスタは取らなくて良い。
マップ1に出て直ぐに大砲に3発弾を込め、すぐにラオシャンロンの下に走り寄ると、ちょうど頭を地面すれすれでの状態で歩いてきてる最中なので、爆弾2個を置いて顔面の位置で爆破。
その後は、納刀キャンセル攻撃を当ててブレイブ状態に。
まだラオが顔を上げずに這っていれば顔面に向かって矢を打ち続け、立った場合は足か腹に向かって撃ち続ける。
頭を狙うのは部位破壊目的なので、頭破壊に成功した後は、特に狙わなくても良い。
ラオがゆっくり進行していき、大砲の位置に差し掛かったら大砲に移動し、大砲を起動させて3発連続で打ち、即、移動させて移動先で弾を3発込める。その後はラオの下に急いで戻り、先程と同じように下に降りて、頭や腹・足を弓で撃ち続け、大砲位置まで来たら大砲をぶっ放す。

大砲は2回使用したらこの場で捨て置き、次は地面に円が書かれている場所までは弓を撃ち続ける。
ラオが地面に書かれたサークルに入りそうになったら、砦にある高密度滅龍炭を撃つ。ラオが円に入りきってない場合は、マップに落ちてるバリスタを拾って撃つなど時間稼ぎしてれば良い。
高密度滅龍炭を撃ち終わったら、すぐに下に戻って弓を撃ち続ける。
ダメージを与え続けると、高密度滅龍炭のクールタイム5分ぐらいでラオが後ろに下がり始めるので、もう一度砦に戻って高密度滅龍炭を撃つ。理想的には2発充てるのが良いが、撃退狙いなら2発外しても問題はないと思う。
固定式拘束は使っても使わなくてもどちらでも良い。
その後は、ラオがマップ移動するまで弓を撃ち続け、マップ2に移動。

マップ2に入ると直ぐに、近くにある大砲に弾を3発込めて橋の上に移動する。
その後、入口付近に有るバリスタの弾を回収し、その下にあるバリスタで攻撃。
落ちてる弾が5発なので、撃ち尽くしたら下に降りて弓で撃ち続ける。この時、バリスタと反対側にいないと、ラオのバリスタ台を壊すための攻撃に巻き込まれて死ぬ可能性が有るので注意。

ラオの頭が橋に差し掛かり始めたら、橋に移動させた大砲の場所まで移動する。
ラオが、橋から広い背中が見える場所まで移動したら、ラオの背中に飛び移って、3回剥ぎ取りした後に爆弾2個仕掛けて大砲の場所まで戻る。
戻る頃にはラオが大砲で狙える位置まで移動していると思うので、事前に込めてあった弾を全弾撃ち尽くし、橋の近くにある大砲の弾も込めて全弾撃ち尽くす。

その頃にはラオが砦の前まで迫ってると思うので、ラオが槍の射程範囲で立ってるなら槍を起動し、遠いなら、ベースキャンプに有るバリスタの弾を拾ってきて撃ちまくる。
やりを起動した後は、落ちてるバリスタとキャンプのバリスタを、拘束弾含めて全て打ち尽くして、時間を稼ぐ。
全て打ち尽くしたら、下に降りて納刀キャンセル攻撃でブレイブ状態になり、ひたすら剛連射。
砦を35分守り抜けば、クリアーです。

弓撃ち続ける時間が結構長いため、強走薬か、キノコ大好きを付けてクタビレダケ10個持っておくのは必須です。

私の感覚では、弓を撃ってる間はラオは砦に近づくことすら出来ない状態で前進・後退を繰り返してる感じなので、大砲などのギミックを使わなくても弓を撃ってるだけで撃退は可能なのかもしれませんが、35分間撃ち続けるというのは、それはそれで苦行。
という事で今回は、マップに点在するギミックを使用しての攻略となりました。
これで晴れてG3。ココらへんから難易度が上がってきますが、この攻略はまた次回に。

遊びから体験 観光としてのゲーム

私は子供の頃からゲーム好きで、結構、ゲームをプレイしていました。
しかし、社会人になってからは時間が作れないことが多く、少し遠ざかっていたのですが…
ここ最近になって再びゲーム熱が再燃し、ゲームの世界に戻ってきました。

いざ!戻ってみるとビックリ!私が少し離れていた間にゲームの進化は相当進んでいたようで、度肝を抜かれてしまいました。
私が慣れ親しんでいたものとは全くの別物と言ってよいほど進化。
単に遊ぶものから体験するもの

最新のゲーム、特に洋ゲーと呼ばれるジャンルをプレイして感じたのは、『今までとは全く別世界』
ゲームの作りとしては昔からあったものをアレンジしたりブラッシュアップしたものなんですが、ハードの性能が上昇している為に映像のクオリティーが半端じゃない。
スマホの影響で日本でもゲーム人口はそれなりの人数はいらっしゃるでしょうが、スマホゲーのそれとは全くの別物。
同じゲームとしてのカテゴリーで括ってはもう、駄目だろう思う程の違いが有ります。

その中でも凄いなと思えるジャンルが、オープンワールド系のゲーム。
このジャンルの特徴として、非常に大きな箱庭(世界)がゲーム内に作られていて、その中を自由に探索できるというのが有ります。
タイトルによってマップの大きさは変わるのですが、THE CREWというレーシングゲームでは、デフォルメしたアメリカ大陸が再現されており、その広さは日本の千葉県と同じぐらいの広さが有るようです。
ゲーム内の車は300キロオーバーというかなりのスピードで進むのですが、そのスピードで飛ばしたとしても外周を一周するのに4時間を要する。単純な横断でも1時間程かかるらしく、箱庭の大きさが結構とんでもない事がお分かり頂けるのではないでしょうか。


今のゲーム市場では、このオープンワールド系をベースにしてシューティングやRPG(ロールプレイングゲーム)が発売されていて、一定の人気を獲得しています。

このオープンワールドというのが、私のゲーム観を一変。
プレイするものから、体験するものへと変わりました。

先程も書きましたが、ゲームというのは元々はパズル的なものであったり、小説などのストーリーにビジュアルを加えたものだったりと、ただ、あらすじを追うものだったりと、従来からあるインドア的な遊びを電子化したものでした。
しかし、オープンワールドというジャンルが登場してから、体験するものに変化しました。
体験というのは簡単に説明すると、旅行のようなもの。
旅行とは、今まで自分が生まれ育った地域から離れることで非日常感を得られ、旅行先の文化等に触れることで今までにない感覚(カルチャー・ショック)を受ける事が楽しみの大半だと思われます。
その体験と同じようなことが出来るのが、オープンワールド系のゲームだったりします。

旅行に行って実際に行うことってなんだろうと考えると、観光地を回ったり、道行く人を観たり、店に陳列しているものを観たり…と、基本的に行うことは観て回るだけ。
中には、バックパッカーのように安宿に泊まって同じ旅行者と情報交換したりして親密になったり、現地の人と仲良くなってその人の家に泊まるなんて事をする方もいらっしゃるとは思いますが、そんなのは少数派。
大抵の人は日本で信頼できるホテルを予約して、1日目は現地のホテルへ移動する事で終わり、2日目からは事前に調べていた観光スポットを見て回るだけでという、いつものルーティーンに。
そして観光スポットに到着すると、『写真で見たとおりやわ!』といつも観ている動画や画像と現実の景色が同じことを確認し、次のスポットに足を向ける。

これと同じような事が出来るのが、オープンワールド系のゲーム。

ゲーム好きの方からすると、オープンワールド系のシューティングゲームは操作等のシステムも同じだし、違うのは舞台・景色だけ。『やることは毎回同じで変化がない』なんて批判を聴く事があります。
しかし私が思うに、オープンワールドに求められている事っていうのが正にこれ。
先ほど例に挙げた旅行の楽しみ方を、もう一度思い返してみましょう。
旅行なんて行き先が違うだけでやることは同じ、観て回るだけです。地域によってはウィンタースポーツをしたりスキューバーダイビングをするなんて選択肢もありますが、観光をメインとした旅行で行う事は、観て回るだけ。

こうして考えると、ゲームだからタイトル毎に全く違った楽しみ方が無ければいけないなんて事はありません。
旅行と同じ様に用意された設定を理解した上で、箱庭の中を見て回るだけで良い。
こういった視点でゲームを見直すと、実はゲームは非常にリーズナブルに非現実体験が出来るツールだったりする。

考えてもみてください。実際に旅行に行こうと思えば、近場の安いプランでも数万円が飛んでいきます。
しかしゲームの場合はどうでしょう。その旅行1回分の金額で、最新のハード(PS4 pro等)が購入できます。
一度ハードを購入してしまえば、そこから先はタイトル1本あたり6~8000円程度で、最新のゲームがプレイ可能。中古なら更にプライスダウンしたものを手に入れる事が出来ます。

これだけ説明しても、『実際の旅行とは臨場感が違う』と反論される方も多いことでしょう。
それは、その通りだと思います。実際にその地に行くことで感じられる空気感やちょっとした緊張は、ゲームでは得られない体験だと思います。
では、ゲームは現実の観光の完全下位互換なのかというと、そうでもありません。
ゲームの強みは、現実世界では絶対に不可能な場所を探索可能という点です。

例えば、このブログでも紹介したFallout4は、今から核戦争が起こって文明が崩壊した後の、200年以上未来の世界を自由に歩いて探索できます。


アサシンクリードシリーズでは、フランス革命時のフランスやアメリカ独立戦争前夜のアメリカ・ボストン。産業革命期のイギリス・ロンドンなどを探索可能。

日本では、ゲームと言えばスマホゲ。据え置き機やPCでプレイするゲームはかなりマニアックな印象があり、距離を取っていて情報が全くないなんて方も多いと思います。
しかし実際には、ゲーム機の処理能力がとてつもなく進化。
それによって、複雑な操作をせずとも簡単な操作で景色や雰囲気を楽しむといった体験型ゲームが増えてきています。
未知の体験や手軽に非現実感を味わいたい方は、一度、ゲームに目を向けてみては如何でしょうか。

【映画紹介】 劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール

先日のことですが、『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール』を観に行った所、ここ最近見たアニメ映画の中では一番感動したので、今回はこの作品の紹介文を書いていきます。
一応最初に書いておきますが、この作品は様々な前提条件をクリアーした方のみ、本当に楽しめると思います。
何の予備知識も無い状態で観たとしても、作品を本当の意味で楽しむことが出来ないと思われるので、その点だけご注意ください。

この作品ですが、ラノベ原作がアニメ化したもの。


      

既に地上波で2期分のアニメが放映済みの作品で、今回は地上波アニメの続きという位置づけなので、最低でもアニメの方を観ていなければ、登場キャラクターを理解することが出来ません。
地上波アニメの方は、AmazonビデオやNetflixに加入されている方なら観ることが可能なので、観た事がない方は、こちらを観てから劇場版を観ることをオススメします。

またこの作品では、VRやARといった最新技術をテーマにしています。
その為、このあたりの技術を使ったコンテンツ。例えばPSVROculus Rift、ARに関しては、世間でも話題になったポケモンGOなどについて少しでも知っていないと、劇場内で語られている事や演出などが全く理解できなかったりします。
他には、作品内では人工知能がベースとなったバーチャルアイドルが活躍し、世間から圧倒的な支持を得ています。この設定も、初音ミクなどが一部で受け入れられていて、実際の社会でもライブが開かれているという現状を認識していなければ、リアリティーを感じられないかもしれません。

作品を本当の意味で楽しむためには、これらの前提となる知識が必要になる為、ハードルは結構高めだと思います。
しかしそれを乗り越えた先には、感動が待っている事でしょう。

簡単なストーリーとして先ず、地上波アニメ版の内容を軽く説明すると、フルダイブ型のVRゲーム『ソードアート・オンライン』をプレイしていた人々が、そのゲームの開発者によってゲームの中に閉じ込められる。
現実世界へ生還する為の唯一の方法は、ゲームをクリアーすること。
しかし、開発者によって設計されたシステムによってゲーム内での死が現実の死とリンクしてしまい、ゲームだからと思いきった行動が取れないプレイヤー達。
勇気のあるものはゲームクリアーの為に命をかけて先に進むが、それ以外の人達はゲームの中の世界で日常生活を送りつつ、冒険に役立つアイテムなどを生産することでアシストしていく。
主人公のキリトは様々な人達の手を借りて、現実世界へ戻るために奮闘する。
って感じの話が、地上波アニメの1期の途中までの話。

今回のゲームでは、このVRゲームから生還した人達に焦点が当てられる話です。
フルダイブ型のVRゲームによって悲惨な事故が起こった為、より安全性を高めたARゲームの開発が盛んになった後の世界が舞台になります。
フルダイブ型VRとARの違いは、フルダイブ型はヘルメットやゴーグルのようなものを被ってベットに寝てゲームとリンクすると、現実世界の体の自由は一切奪われて全身麻痺のような状態になります。
そして意識の方だけがゲーム世界に飛び、その中で自由に動くというスタイル。
一方でARの方は、人間の聴覚や視覚に情報を追加する形なので、実際の人間は意識も有るし体を自由に動かすことが出来る。
その為、ゲーム世界に入ったまま現実世界に戻ってこれないなんて悲劇は起こらない。
ARについては既に実社会でも開発がされているので、それを観た方が理解が早いかもしれませんね。

今回の映画では、当然といえば当然ですが、このAR技術で問題が起こります。
どんな人がどんな思惑で問題を起こすのかというのは重要なネタバレになるので控えますが、主人公達はその問題に巻き込まれる形で関わっていくことになります。

作品内のセリフで、『VRは仮想世界を現実化させるが、ARは現実世界を仮想化させる』というセリフが出てきますが、この作品内で語られるテーマは正にこの言葉通りだったりします。
仮想的なものも、現実にある様に振る舞っていれば現実として受け入れることが出来るのか。仮想世界の出来事は現実に影響を与えないのか。
ある特定の技術が進んだ先には、どのような問題があって世界が広がっているのかという想像を画面を通して魅せるという、正にSFって感じの作品です。

作品の全体的な印象ですが、テーマになっているのが最先端技術であったり、それに付随する問題という少々重いものだったりするせいか、それとバランスを取ろうとしているのか、ゲーム内の世界では結構ぶっ飛んだアクションやアニメ的な展開がふんだんに盛り込まれています。
その為か日常パートは当然の様に、ラノベ原作のアニメに有りがちなハーレム的な展開になってたり萌え要素が入っていたりもするので、その辺りに馴染みのない方は、若干引いてしまうかもしれません。
しかし一方で戦闘パートでは、そのお約束感が良い方向に働いています。
『こんな展開になってほしいな。』と思うようなことを一通りやってくれているので、展開としてはベタベタですが、かなり楽しんで見れると思います。
ちなみに私は、最後のベタベタなストーリー展開で若干泣いてしまいました。

先程も書きましたが、万人が楽しめるという作品ではないと思います。
しかし、今後、世の中に広まって更に影響を与える可能性の高いVRやARといった新技術の可能性。それにまつわる問題や利点などを丁寧に描いているので、SF好きの方は結構楽しめると思います。
事前に地上波アニメを見ていないとストーリーが理解し難いというハードルはありますが、アニメとしてのストーリーを無視し、VR・ARの可能性に焦点を絞って観ても、十分に楽しめる作品だと思います。

公開から結構時間が経っているので、そろそろ劇場公開も終わりそうなので、興味がお有りの方は是非、観に行ってみては如何でしょうか。

【MHXX】 ソロでG級に挑戦

2017年3月18日、モンスターハンターダブルクロスMHXX)が発売されましたね。


      

私は正直、購入する気はそんなに無かったのですが、近くの人が購入するということで、話のネタ的にAmazonで予約してみました。
予約してからは、勘を取り戻すためにMHXを引っ張り出してきてプレイしてみたり、折角なら目標を作ろうと新たな武器を作ってみたり、ファミ通の特集を呼んだりと気分を高める事に努めていたら、不思議と18日が物凄く楽しみになってきて、『人間は行動を起こすと気分まで変わるんだな』と実感した次第であります。

そして発売日。
土曜日は仕事ということで朝からプレイはできなかった為、仕事が終わってからプレイ。
前作のデータを引き継いでスタートです。
引き継ぎは有りましたが、ハンターランクは8まで巻き戻し。G級追加ということで、ハンターランク解放はG旧解放後なんでしょうね。

MHXは何だかんだでソロでハンターランク解放。それをブログに書いたら結構な人が見に来ていただいている感じなので、今回も味をしめてソロ攻略を中心に書いていく予定です。
MHXX』から始めたという方は、前作の攻略がそのまま使えると思いますので、読んでいただければ幸いです。
kimniy8.hatenablog.com
kimniy8.hatenablog.com
kimniy8.hatenablog.com

さて、今回の追加要素は新たなスタイル『ブレイブ』『レンキン』スタイルの追加。
『レンキン』については、ほぼマルチ専用みたいなスタイルなので、とりあえず様子見。
『ブレイブ』は、納刀アクションがガードの様に使え、且つ、納刀アクションをキャンセルして専用技を出せる。
攻撃すればする程にブレイブゲージが溜まっていき、MAXになるとブレイブ状態になり、相当強くなるという攻撃特化のスタイルです。
ただ、ブレイブゲージが貯まるまでは攻撃に制限がかかっていて、ブレイブ前とブレイブ後で操作がけこう変わる為、ゲームに慣れていない人にとっては複雑に感じてしまうスタイルですね。

前回の攻略ではチャージアックスエリアルスタイルでの攻略を書いてきましたが、せっかくの新スタイル。
という事で、今回からはチャージアックスのブレイブスタイルをメインとした攻略で書いていく予定です。
それともう一つ。
MHXXを予約後にMHXを引っ張り出してきてプレイしたと書きましたが、その際に弓の装備を制作しました。
理由としては、せっかくガンナーという選択肢が有るのでガンナーもやってみたいと思ったのと、近接だと攻略しにくい敵がいるように感じた為です。
弓のスタイルですが『ブシドー』を選択しています。
ブレイブも一度プレイしてみたのですが、ブレイブゲージが貯まるまでの制限された行動で剛射が打てない事と、納刀キャンセルからの攻撃が結構当てづらい事にストレスを感じてしまいました。
また、ブレイブは納刀アクションが非常に遅いので、ピンチの時に逃げ辛いというのも個人的には致命的な感じ。
絶えず離れて戦うガンナーとしては、とっさの時に攻撃を避けれる上に間合いを離せるブシドーが一番合っている気がしますので、このブログでは弓の際はブシドーをメインで使って行く予定です。

チャージアックスのブレイブを、もう少し詳しく観ていきましょう。
先程も書きましたが、ブレイブゲージが溜まってない状態のチャージアクスは、かなりの制限がかかります。
使ってて一番鬱陶しいと思うことは、変形斬が使えない事。
チャージアックスは剣で攻撃する事でエネルギーを貯め、チャージアクションを行う事でビンにエネルギーをチャージしていきます。
剣を使うのは主にビンを貯める為だけで、大ダメージ狙いは斧が基本。
『X』では、剣で攻撃してチャージからの斧への変形斬、からの属性解放などを使用していたのですが、ブレイブ状態でなければその連携が使えないのは面倒くさい。
使えないというのは語弊があって、変形斬りは納刀キャンセル攻撃に設定されている為、納刀アクションを挟む事で変形斬りは可能なのですが、操作に慣れてない現状では戸惑うことが多い。
また、納刀アクションを挟む為に攻撃発生が結構遅れるというのもテンポが悪い。

その他には、今までは使えていた属性解放コンボが使えない。
前作までは、斧の切り上げ、もしくは叩きつけから属性解放Ⅱにつなげ、高出力に移行せずにxボタンを押す事で斧の切り上げにつなげ、その後に属性解放Ⅱにつなげるというループが存在していましたが、ブレイブモードでは使えません。
切り上げや叩きつけからの属性解放Ⅱまでは続くのですが、コンボはそこで終わって仕切り直しとなります。
単純な火力低下。相手がダウンや拘束した時の攻撃が制限される為、正直、一番痛い変更だと思われます。

ただ、これらの制限はブレイブゲージが溜まってない状態での話。
ブレイブゲージが貯まると別キャラの様に強化されることになります。
具体的には、ブレイブ状態の時には常に属性強化状態となる為、他のスタイルの様にビンを貯めてから属性強化をして、再度ビンを貯めるという手間がなくなります。
次に、今まで制限されていた変形切りなどの攻撃手段が復活します。
その他には、剣撃によるエネルギー蓄積量が上がるようで、簡単なコンボ1回で赤ゲージまで貯められる貯め、常に瓶がある状態をキープしやすくなります。

そして一番の変更点は、回避アクションがステップに変更すること。
このステップが非常に使い勝手が良い。簡単に表現すると、斧を構えた状態でダッシュできる感覚に近い。
回避アクションなのでスタミナは消費しますが、敵の側面に回り込んだり一旦距離を置くと行った事が武器を構えた状態で簡単に行うことが出来ます。
しかもスキが少なく連発できる。敵のダウンを奪ったけれども距離が離れてるというときでも、その方向に連続ステップするだけで簡単に間合いを詰められると使い勝手が非常に良い。

そしてブレイブ時のみに使用できる属性解放コンボが強すぎる。
非ブレイブ時は使い勝手が悪かった属性解放斬りですが、ブレイブ状態だと属性解放ⅡからⅢ派生し、その後にAボタンを連打するだけで更にⅡに派生。つまり、ボタン連打でⅡ→Ⅲ→Ⅱ→Ⅲ…と続けられる為、ダメージがもの凄い事になります。

…と、前置きが長くなってしまいましたが、そろそろ本題のG級開放へ。
G級ですが、MHXでハンターランク解放まで進めている方は、データを引き継ぎしてゲームを始め、フキダシの出ている人に話を聴いていくと自然と緊急クエが発生します。
エストが受けられる場所は集会酒場。緊急クエはディアブロスです。
こいつは動き回る上に突進してくる為、ソロプレイだと結構時間がかかりがち。
その為、罠や麻痺武器・音爆弾などを持てるだけ持って動きを止める事を意識しましょう。
側面から攻撃する事を意識して立ち回れば、前作で獰猛化ソロなどをしていた人達は難なくクリアーできると思われます。

これがクリアーできれば、やっと今回本編と言って良いG級クエに突入です。
長くなってきたので、今回はこの辺りで、続きはこちら
kimniy8.hatenablog.com

自分の預金を引き出し拒否される お年寄り達

今日、仕事で銀行に訪れた際、自分のお金を引き出すことが出来ない老人に遭遇しました。
この現場を見て色々と思うことがあったので、今回はこの事について書いていきます。

私の職場は仕入先の支払いが20日の為、その数日前には毎月銀行に行かなければなりません。
私個人としては、ネットで振込の方が時間的にも労力的にも楽なのですが、ネットで振り込む際には電子取引口座の様なものが必要で、その口座維持に月々お金が必要ということで、このサービスは利用していません。
また、振込と同時に集金した約束手形を銀行側に預ける必要も有るので、毎月、足を運ばなければならないんです。

今月もその時期がやってきたので、いつもの様に銀行に行った所、隣の窓口でお年寄りが『猫が庭に入り込んで~』といった感じで世間話をしていました。
この時は、『銀行員も世間話を笑顔で聞かないといけないし、大変だな』と思っていたのですが、少し時間が経って、少々雰囲気が変わってきました。

窓口で一旦話し終わったお年寄りは窓口受付が終わったようで、私の隣に座ってきました。
すると、支店長クラスの人がその老人のもとに駆けつけて名刺を渡し、深々と頭を下げた後に、また、老人と『猫の話』をし始めました。
それを真剣に聞く銀行員。私は、『何で、何回も猫の話をしてるんだ?』と疑問に。
老人は耳が若干悪いようで少し大きめの声で話し、銀行員もその方に聴こえるように大きな声で話されていた為、隣りに座っていた私は聞き耳を立てるまでもなく自然と会話内容が耳に入ってくる。

その話を聴いて、老人は世間話をしていたのではなく、銀行員の『引出した資金を何に使うのか』という質問に答えていたことがわかりました。
簡単な会話内容は、老人の住む家には野良猫が多く、その猫が頻繁に家の敷地内に入ってくる。
単に入ってくるだけでなく猫はそこら中で暴れまくり、結構うるさい状態になっていて対策をしないと生活がし辛い。
自分で飼っている猫なら我慢も出来るが、野良猫なので我慢も出来ず。家族と相談した結果、自分達の敷地内を塀を増設・修繕して対処しようという事になった。
敷地内を囲むような塀を自分で設置するのは困難なので、業者に頼んで見積もりを取ると結構な値段に。その支払いの金を事前に準備する為に、家族の中で時間が有る老人が単独で銀行を訪れて引き出しの手続きをしようとした。
それを聴いた銀行側が、振込詐欺防止のためのチェックリストを用意し、老人に尋問していたのが私が窓口で観た姿であって、老人は別に世間話をしていたわけではありませんでした。

普通の人なら、『自分の金を下ろすのに、何故、ここまで尋問されなければならないのか?』と疑問に思い、中には気分を悪くする人も出てきそうですが、振込詐欺が増えている現状では、この様なチェックも必要なのでしょう。
お年寄りは銀行員の質問に丁寧に答え、チェックリストを全て消化した後で私の隣に座ってきたのですが、そのチェックリストを確認した責任者が改めて尋問に来たという流れ。

再び訪れた銀行員にも、気を悪くすることもなく質問に答えるお爺さん。
答えている内容は先ほど窓口で答えていた内容と全く同じ様子だが、老人は丁寧に笑顔で質問に答える。しかし銀行員は、全く金を用意する気配すら無い。
そこで、銀行員側を注意深く聴いてみることに。

銀行の主張としては、引き出しの理由は非常によく分かるが、その老人の言っている事が本当かどうかわからない。
後から認知症だったと家族からクレームを受けるのは嫌だから、この場ではビタ一文払い戻す気はない。
どうしても本日引出しを完了したいのであれば、銀行営業中に、頭のハッキリしている息子や娘をここに呼べ。
出来ないのであれば、金の引出しを許可することは出来ない。

話し方自体はオブラートで何重にも包んだような柔らかい口調で、下手に出ているように話し続ける銀行員。
しかし発言内容を整理すると、かなり失礼な内容。

この話を受けてお爺さんは
『そちらの言いたいことも分かる。確かに、テレビでも振込詐欺が流行っているという話は耳にしている。だから、わざわざ声掛けをして頂いて、有り難いと思っている。
だが、私はわけの分からない場所に振り込むのではなく、工務店に支払う為のお金を予め用意しておきたいだけだから、その心配はない。
それに、そちらは最初にチェックリストを用意して、質疑応答を強制してきたでしょ?
私はその質問に答え、全ての項目について説明を受けたとを確認する署名欄にサインしましたよね?
この状態で仮に私が詐欺にあったとしても、それは私の自己責任であって、銀行さん側の過失ではないのだから心配する必要はありません。
だから、私の預けたお金を引き出させてください。』

ぐうの音も出ない正論で、流石に銀行側も折れてお金の引出し処理をするのかと思いきや、頑なにそれを拒否する銀行側。
これまたオブラート10枚ぐらいで包んだ様な言い回しで、『何度もいうけど、一人で引出しにきたとしても無理だから。金を引出したきゃ息子を呼べ。後、本当に工事が行われるかも怪しいし、見積書も持参しろ。じゃなきゃ、云々…』といった内容を優しい口調で態度は下手で告げる行員。
銀行側の主張の最後の方が若干聞き取れない状態で、私が銀行側に頼んだ処理が終わのか、窓口に呼び出される。

窓口から戻り、銀行出るまでにその老人の前を通ることになったのですが、その頃にはお爺さんはすっかり興奮した様子で、『じゃぁ警察呼べ!』とお怒りの様子。
私が聞き取れなかった銀行側の最後の主張は、『息子を呼べないのなら警察を呼ぶ』というものだったようです。

ちなみに、この間50分。単に自分の金を引き出すだけで平行線のこんな議論を吹っかけられて警察まで呼ばれるといわれれば、普通の人なら怒って当然ですよね。
クレーマーって、こうやって生まれていくんでしょうね。
『50分も黙って聴いてたの?』と思われるかもしれませんが、私が銀行に依頼した得意先への振込と約束手形の預かり処理だけで、銀行が50分の時間を要したんだから仕方ありません。

これを目撃した私の感想としては、年を取ったら行動がかなり制限されるんだなということ。
このお爺さんの場合は子供がいたので、最悪の場合は仕事中の子供に頭を下げて銀行まで来てもらう事でお金を引き出すことは可能です。(お金の引出しすら出来ないと子供に思われる可能性が有り、プライドは傷つきますが。)
しかし、仮に子供も無く、配偶者がいたとしても死別していて一人暮らしだったとしたらどうでしょう。大きな買い物をする際にお金を引き出そうとする度に、警察を呼ばれることになります。
ATMに毎日通って限度額まで引き出すという方法も有りますが、年を取った状態でこれを行うのは非常に面倒くさい。
でも、現状では『警察を呼ばれる』所までワンセットじゃないと、お金の引出しは出来ないようです。

ちなみに、これは銀行側が決めた対処法というよりも、警察に要請されて行われているようです。

この出来事は私的にちょっと衝撃を受けたので、珍しくSNSで『自分の金の引出しを拒否されてるお年寄りがいたので、ブログに書いてみる』と投稿した所、振込詐欺防止の為に警察が銀行に要請しているという情報を頂きました。
で、試しに『銀行 引出し 警察』で検索すると、悩み相談サイトなどで同じ様な出来事でお怒りの親族からの書き込みが多数発見できました。
それらによると、警察が来てから2時間程、尋問を受けるのがセットになってるようです。

警察としては、実際に詐欺被害にあってから捜査をするより、現金を引き出す段階で事件を未然に防いだ方が被害も少なく、手間もかからないので、銀行に要請しているのでしょう。
少し引いた目線でみれば、預金者も銀行も警察も、振込詐欺のとばっちりを受けた被害者なんでしょうね。
しかし私が観ていた範囲内でいえば、今回の出来事は銀行に非がある様に思えます。

というのも銀行側は、平行線の議論をふっかけておきながら、ゴールを用意していないんです。
預金者が何を発言しようと、銀行側は息子か警察が同伴じゃないと引き出しには応じないと態度が決まっている状態。
であるならば、高齢者の預金者が窓口に行った最初の段階で、この事を告げておくべきだったのではないでしょうか。
当然、自分のお金を引き出せないわけで、怒る人も少なくないでしょう。しかし、40~50分も平行線の議論を行った末に切り出されるよりは、怒る人は遥かに少ないでしょう。

この出来事は実際問題として起こっていることで、対応が改善されない限り、誰にでも降りかかる出来事だと思います。
これを読まれている高齢者の親を持つ世代の方は、もし親から『銀行にお金を引出しに行くから、ついてきてくれ。』といわれたら、嫌な顔をせずについていってあげてください。
もし高齢者の方が読まれている場合、現金以外の決済方法を常に意識しながら行動した方が良いかもしれません。

一番良いのは、振込詐欺がこの世からなくなって、誰でも自由にお金が下ろせる世の中になることなんでしょうけどね。

利益独占ではなく共存共栄社会へ

ここ最近思うことは、世の中で結構、無駄な事が多いなと。
無駄というか、協力して行えば良いのに個々が利益を独占しようと動くので、重複したサービスや施設、手間が多過ぎる気がする。
もう少し効率的に行えば、世界全体として仕事も減らせるのではないか。
という事で今回は、この事をもう少し具体的に考えていきます。

先日、私が書いた投稿がバズって、個人ブログでは結構な数の購読者とリアクションを頂きました。
kimniy8.hatenablog.com
ここでは、ヤマトの経営について苦言を呈す形で書いたわけですが、社会全体で観ると、非効率的な事が行われた結果、皆が困る事になっているのではないでしょうか。

例えば、Amazonによる通信販売の発達によって、本屋を始めとする小売業の業績が圧迫されているという話をよく聴きます。
こんな現象が起こるのは、Amazonが利益を独占する形で事業展開しているからで、暴れまわる象の下で右往左往する有りのように、小さい企業は淘汰されていっています。
誤解の無いように書いておくと、Amazonが行っていることは資本主義で競争社会の社会では当然の行動で、悪い事ではありません。むしろ、潰れないように創意工夫をしていない方が攻められる立場に成るでしょう。

しかし、この構図って、かなり効率が悪いんですよね。

Amazonというのは、広い目で見れば小売店というよりも倉庫業
全国各地の安い土地に倉庫を構え、そのスペースにメーカー品を大量に溜め込み、それをネット経由で消費者に販売する。
その倉庫の賃料として、売上から数%抜いたり、実際に1平方メートル辺り幾らという感じで貸し出している。

一見効率的に見えるシステムですが、社会全体で観ると、どうなんでしょう。果たして効率的なのでしょうか。
Amazonの様な小売店倉庫業としてみるのであれば、街に溢れる小売店や量販店も、倉庫を兼務しているとみることが出来ます。
これらの小売店を倉庫として見立てた場合、わざわざ遠い場所に新たに倉庫を建てる必要があるのかという疑問が浮かんで来ないでしょうか。

そう、郊外の安い土地にわざわざ倉庫を建てるのではなく、街に溢れる小売店を倉庫として使えば良い。
Amazonというのは、商品ページの閲覧回数やページ毎の滞在時間を計っていて、頻繁に見たり長時間ページを観ている商品は買う可能性が高いとして、予め近くの倉庫まで運んでおくという事までしているという話を聴いたことが有ります。
そのシステムをそのまま活かし、例えば特定の本を買いそうな人の住んでいる地域の提携している本屋に商品を送り、そこから購入してもらうというシステムを導入する。
こうする事で、町の便利な場所にある小売店を倉庫として使える。必要に応じて、本屋や電気屋と行った小売店の営業が近所の人達に配達をすれば、運送業者の過度な仕事増加と行ったことも防げる。
また、近所の小売店に商品が届くということであれば、仕事帰りに取りに行くという人も増えるでしょう。

このシステムを採用する事で、街の小売店はネット産業に潰されることが無くなりますし、荷物の受取の選択肢も増えて客も楽。
運送業者も、個別で個人宅に配達するケースが減る為、これらの産業に携わっている従業員の方にとっては良い環境になる。

不可能に思える方式ですが、実は既に導入している企業があったりします。
それは、文具の通信販売を手がけるASKUL
アスクル - Wikipedia
ASKULは、文具メーカーでありながら通販も手がけている為、本来であれば町の文房具屋とは競合してしまうことが予測されます。
しかし実際には、ASKULは提携する町の文具屋に料金の徴収などの一部業務を委託しており、共存共栄が図られています。

他には、少し前のことになりますが、確かWBSで報じられていた中国の例なども有ります。
中国では、一部の地域に限定されているのかもしれませんが、ネットで購入をすると数時間以内に家に届くというサービスがあるようです。
最近になって日本でも行われはじめたサービスですが、日本の場合は特定の商品を乗せた車を常時は知らせていて、注文があったらその家に行くという方式。しかし中国の場合は、システムが根本的に違います。ネットで注文すると、注文した商品が最寄りの商店街から配達されるんです。
日本でも、ネット注文に対応したスーパーが配達するというサービスは有りますが、商店街の様に様々な店舗の集合体が、一つのページでネットで売られているというのは無いのではないでしょうか。
楽天の様な仮想商店街はあるが、実際の店舗が隣接している地域の商店街が一つのページにまとめられているサイトは少ない)

既に多く存在する小売店を倉庫として再利用することで、より効率的で便利な様の中を実現できるように思えます。
もちろん、乗り越えるべき壁は多いでしょう。本のように定価が決まっていて、安売りできないような商品であれば、商品の融通などは比較的簡単に出来ますが、その他の商品は同じものであったとしての店ごとに提示している価格が違う場合が大半なので、この部分をどのように調整するのかというのは難しい問題だと思います。

しかし、現状のままで良いのかというと、そんなことはないでしょう。人的資源は限られているわけですが、その資源を重複したモノ・サービスに使うよりも、他のものに使用したほうが効率が良い。
『他に割り当てる仕事がないから、重複した仕事を作って仕事を創造している』と主張する方もいらっしゃるでしょうが、そんな無駄なことをするぐらいなら、一人当たりの労働時間を短縮して休みの時間を増やすほうが良い。

人の時間は24時間と決まっているわけで、労働時間が増えれば増える程、消費に回すための時間は削られることになります。
日本の産業構造は75%が第三次産業のようですが、この部分の産業の多くは人の余暇を消費させる仕事です。残業に追われて自由な時間がない状態では、これらの産業にお金が使われることもありません。
結局は、重複した産業を大量に作って競争すればする程に労働者は疲弊し、消費に回される時間も無くなり、結果的に国が疲弊する。

これを回避するためには、共存共栄の方向に舵をきる必要があるのではないでしょうか。
今までのように利益の独占を狙う競争社会では、もう先は見えています。ただこの方向転換は、従来の資本主義を見直すことになるので、それこそ簡単なことではないのでしょうね。

大ヒットした作品は良作なのだろうか

少し前に公開されたアニメ映画『君の名は』ですが、ここ最近ではかなりのヒット。
邦画の歴代ランキング上位に食い込む状態になりましたが、その一方で、この作品に対して有名な方々が批判的な意見をいう、なんて事も結構出てきていますね。
私もこの映画を劇場に観に行ったのですが、正直にいうと、周りの雰囲気についていけない側だったりするので、批判的な方の意見もよく理解できたりします。
この事をキッカケに、世間で持ち上げられているものは本当に優れているのかについて考えたので、今回はこの事について書いていきます。

結論から書くと、必ずしもそうとはいえない。

なぜ?多くの人が認めたからヒットしたんだから、優れているんじゃないの?と思われる方も多いと思います。
その理由を簡単に書くと、大ヒットする為に最も必要な事は、優れていることではなく『誰にでも理解できたと思えること』だからです。

芸術にしても娯楽にしても、あらゆるものは理解する為に前提知識が必要とされます。
例えば美術館に飾ってある絵画等も、これまでの美術の歴史や、書かれた時代そのものの歴史。生活習慣・信仰といったものを理解していなければ、そもそも正しく理解することが出来ません。
この前提知識がない場合、絵画の単純なビジュアルのみでしか評価できません。
また美術館の場合は、美術的に優れているものだけを飾っているわけではなく、美術としては優れていないが歴史的な価値が有るものも、同時に飾られています。
館内では至る所に説明文が書かれていて、企画展等では入口部分で音声説明の為の機器が配られていたりもしますが、これもそれなりの前提知識がないと理解できないレベルのものだったりします。

では、これらの前提知識を皆が持っているのかといえば、そうではありませんよね。
美術関連の書籍なんて、学校に通っていた時に教科書で読んだだけって人も、かなりの割合でいらっしゃるでしょう。
興味があって、本を2~3冊ぐらい読んで、たまにネットで検索するといった、私レベルの人も多いと思います。
その一方で、美術のことが大好きで、美術関連の事を調べる事がライフワークになっている人もいるでしょう。

人数の割合としては、美術に興味がない、もしくは、ほぼ知らないといった人が一番多く、次に、興味があってたまに調べるけど、詳しくはない人。
そして一番少ない割合が、美術に対して非常に詳しい人になるのではないでしょうか。

これを踏まえて、もう一度、多くの人に受けいられれる為に必要な前提条件を見直してみましょう。
『誰にでも理解できること』
つまり人から受け入れられる為には、その分野の知識が殆ど無い人にも認められる必要があるわけで、そういったものの多くは、見栄えは良いが底が浅いものが多く、優れてはいない事が多い。

もっと身近な例として、音楽で考えてみましょう。
音楽は発売される時期にもよりますが、オリコン上位を維持しているのは、EXILE・ジャニーズ・AKB48関連のグループなどが常連だったりします。
これらに関連する人達は確かにテレビでも良く見ますし、影響力も大きいと思います。ファンも実際に多いのでしょう。
しかし、日本の音楽の代表がこの方達で、音楽的に一番優れているかと問われれば、少し違う気がしないでしょうか。

ゲームでもそう。コンシューマーのハイエンド機であるPS4やxbox、これらを上回るスペックのPCなどでは、今でも数多くのゲームがリリースされています。
大型タイトルともなれば、制作費に百億を超える予算が注ぎ込まれ、数年かけて開発されることも珍しくはありません。
映画並の規模の開発費が投じられている為、クオリティーもかなり高く、内容的にも単純に楽しいだけでなく、考えさせられるものが多く有ります。
操作感やバランス調整などもかなり考えられており、リリース後もユーザーの反応を見つつアップデートを重ねると行った対策までされています。

しかし、実際に日本で売れているゲームはなにかといえば、パズドラやモンスト、ポケモンGO等のソーシャルゲームアプリだったりします。
先程挙げた3つのタイトルがどれ程の予算と人員で作られたのかは分かりませんが、一般的なソーシャルゲームの開発環境を調べた所、大まかな経費が書かれているページを発見しました。
anond.hatelabo.jp
それによると、開発費は小規模で100~400万円。中規模で300~1000万円。大規模で1000~8000万円と、1億にも満たない金額。
開発人員は多くて10人で、少ないと2人。開発期間に至っては、最大でも4ヶ月程度。

人員や予算額が大きければ自動的に面白い作品が作れるかといえば、そんな事はないでしょう。ですが、余りに差が大きすぎる。
私が実際にプレイした感想も、大きく差を開けてハイエンド機の大型タイトルの方が優れていると言わざるを得ません。
というか、同じゲームという枠組みとして語って欲しくないとすら思う程です。
しかし、実際のプレイ人数という点で見ればスマホゲーの方が圧倒的に多く、大ヒットしているのはスマホゲーという事になります。

冒頭部分で話題に出した映画も同じでしょう。私は年間に10回ぐらいしか映画館に行かないような人間ですが、実はこれでも多い方で少数派のようです。
togetter.com
映画館への平均訪問回数は1.3回。これは月に何度も見に行く人も含めた数字で、実際には7割近くの人が年に1度も映画館に行っていない状態。
1回1800円の映画代が高いから映画館に行かず、レンタルで済ませているのかといえば、そうでもないでしょう。
多くの人はレンタルでも観ない。何もすることがなくて家にいる状態で、テレビを観ていると映画が始まったので観るという人が一番多いのでしょう。
この様な状態の中で大ヒットを実現しようと思うと、普段映画を観に行っていない人をターゲットにする必要があります。

もっといえば、大ヒットを狙うのであれば、絶対的な人数が少ないコアな映画ファン層ではなく、人口比率が一番多い映画館に行かない人に向けて作る必要があるということ。

これまで挙げてきた例と同じく、映画というのも多くのタイトルを見ていないと解らない様なネタが多く存在します。
また映画に限った事ではないですが、優れた作品を作る監督は優れた多くの作品を自身で観たり体験したりしていて、自身の映画内でそれらの展開を自分なりに解釈すると行ったことも行われています。
つまり本当に理解する為には、映画だけでなく最新のゲームもプレイしていなければならないし、漫画や音楽、小説などについても知らなければならないのですが、コンテンツを理解する為にこんな事をしている人が少ない。
正直、映画なんてお金を払って2時間座っていれば消費できるわけで、コンテンツを消費するという点に置いては、かなりハードルが低いもの。その消費すら行っていない人が日本で8500万人。
こんな状態で、更に映画よりも消費するのに労力がいる小説やゲーム、漫画・アニメなんてものを追いかけている人なんて、極少数派です。

そんな少数派に向けて作るより、前提となる知識が無くとも何となく楽しめる様な、ビジュアルや出演者に極振りした様な映画の方が食いつきも良くて客も呼びやすい。

ネットニュースで、電通社員の『TVCMは偏差値40の人にも理解できないとダメ。世間にはおそるべき量のバカがいて、それが日本の「普通の人」』という書き込みが炎上したようですが、実際には、こういう事なんでしょう。

【悲報】電通女子社員「CMは偏差値40の人にも理解できるように作ってます。世の中には恐るべきバカが沢山いる」 | やらおん!

試しに、自分の周りの人に『最近映画見た?本読んだ?おすすめ漫画は?ゲームした?』なんて事を聴いてみてください。意外に多くの人が、何もしてなかったりします。
こんな個人ブログの個人的な主張にまで目を通して情報を集めている読者さん達は、正直少数派。
テレビの経済ニュースなんかでも、テレ東や日経CNBCなどで放送している番組を見ているのは少数派で、実際に多く見られているのは、池上彰さんが解説する温めたミルクの上に張る膜の様に薄い表層的な話題を取り扱った番組だったりします。

こうして考えると、多くの人に認められる事と良作であるという事は別の話だということがわかります。
両者は完全に相反するものでもないので、勿論、良作でありながら大ヒットする作品も中には有るでしょう。
しかし、大ヒットする作品の多くは、見栄えが良くて何となく気持ち良くさせてくれる雰囲気の作品ってだけ。こんな作品が毎年大量に作られて、その内の幾つかがバズって大ヒットというのが流れ。

もう一度結論を書くと、大ヒットしたからといって、良作とは限らないという事でしょう。

【本の紹介】 ウェブ社会のゆくえ

今回紹介する本は、http://amzn.to/2lf1v0L




この本は、TBSラジオで放送されている『文科系トークラジオ LIFE』という番組でメインパーソナリティを勤めている、チャーリーこと鈴木 謙介さんの著書です。
どんな方かというと、テレビやラジオにも結構出演されいる社会学者の宮台真司さんの弟子のような方?で、この方も社会学者をされています。

知ったキッカケは、ラジオ(Podcast
私の趣味がラジオ・Podcastを聴くことで、『文科系トークラジオ LIFE』も人気でランキング上位だった為、このラジオをPodcastで聴いていました。
(今はTBSラジオの前番組がPodcastから撤退した為、別アプリのラジオクラウドでしか聴けない。)
その番組の中で、自身の本という事で頻繁に名前が出ていた為、試しに買ってみたというわけです。

本の内容は、前半と後半で書かれている内容が結構変わります。
前半部分は、ウェブの中でも特に人と人のつながりに関係するSNSやIT技術についての解説や、それにまつわる問題。
その他に、サブタイトルになっている『多孔化』についての解説となっています。

SNSにまつわる問題とはどのような物かというと、SNSを通して個人情報を抜かれるという問題。
ソーシャルメディアは、人と人の繋がりによって成り立つメディアなので、その構造上、人間関係が明らかにされる。
また、何処でどんな食事を食べたなどの情報を写真付きでアップロードするということは、その人物がどんな趣味趣向を持ち、どんな行動を行っているのかが筒抜けになります。
多くのSNS運営は無料で行われていますが、運営側はこの様な情報を元に効果的な広告を載せるなどの手段で利益を出す為、結果としてSNSは無料で使えるのではなく、個人情報を売却した対価として使えている云々。
その他には『携帯依存』『SNS疲れ』といった、利用者視点の問題の解説なども行われています。

多孔化とは、感覚として様々な場所に窓が空いている状態。
現代は、スマートフォンという機器が生まれて、いつでもどこでもウェブに繋がれる状態になっています。
例えば、人と会うという状態を考えてみましょう。一昔前では、人と会う状態では会っている人と同じ空間・時間を共有するしている感覚が強かった。
しかし今では、例え人と有っていたとしても、facebookTwitterといったSNSにアクセスする事が可能となっています。
この状態では、人と会っている状態でありながらWeb上の人達と繋がる事が可能になる。

言い換えるなら、人と会うというのは限定された空間を共有している為、一種の部屋に入っている状態ともいえます。
多孔化するとは、その部屋に数多くの窓が空いている状態。人と一緒の空間を共有しながら、窓を通して他のものとも繋がれる状態ということらしいです。

しかしこうなって来ると、現実としての空間の意味や役割といったものが薄れてしまう。

身近な例でいえば、現実社会で同じ空間を共有している状態。具体的には、デート中などで二人っきりの空間なのに、しきりに携帯電話を気にする・見るという行為。
携帯電話が無かった時代であれば、2人で同じ空間にいる時には、相手と話すぐらいしか選択肢がない。
しかし現在では、スマホという様々なつながりに瞬時にアクセス出来る機器が身近にある為、そちらの方に気が取られてしまう。
携帯に気を取られる度合いは人それぞれでしょうが、仮に注意を30%取られているとすれば、二人でいる空有間の意味は70%にまで低下してしまう。

これは当然で、昔は合わなければ近況報告すらまともに出来なかったのが、今ではSNSで気軽に出来る。
この為、昔に比べて話さなければならない事が圧倒的に少なくなる。
『この前、こんな事があって~』と話しはじめた所で、『facebookに書いてたよね』といわれて会話が終了してしまう。
またSNSは、多くの人ができるだけ多くの人から『いいね』を貰おうと、一生懸命、頑張って写真を取り、文章を考え、時には事実を盛ってまで注意を惹こうとしている為、そこそこインパクトの有る投稿が並ぶことになる。

しかし実際に会って話す場合は、目の前の人物しか聞く人がいない。
同一空間を共有している目の前の話し手は普通のテンションで話すので、聞き手はその会話に特に魅力を感じない。
この様な空気では、話し手もテンションが上がらないし、聞き手も退屈。SNSを見てる方が、まだ、面白いとなってしまう。
話し手側は、相手に聞き手という役割を押し付けているわけだが、聞き手はSNSに夢中になって役割を放棄する為、怒りが生まれる。
現実で会っている人物のどちらかに、SNSの投稿では伝わらない様な話し方や話題が有れば現実空間の意味も保てるのでしょうが、大半の人はSNS以上の話題も話術もない為、こんな事になってしまう。

これと同様に、空間やシチュエーションの意味や役割というのは、新たな機器や時代によって変化して変わっていく。
例えば観光旅行なども同じで、ネットで大量に情報が得られる現在では、観光はより消費職が強くなる。
旅行前に事前に行きたい場所をピックアップし、旅行ではそのスケジュールをひたすらこなし、移動時間で更なる情報を得る為に、スマホにかじりつく。
旅ではなく、体験を消費しに行く事に置き換わり、『旅』が持つ意味はどんどん薄れていく。

これだけでなく、昔から続く儀式なども、時代を重ねる毎に役割や意味合いは薄れていき、その儀式の存在も薄れていく。
では、意味や役割の象徴でもある昔からある文化などは、どんどん時代から切り離されていき、存在意義を失ってしまうのか。

この解決策が、後半に書かれています。
詳しい説明は本に書かれいますので、詳しくは本を読んでいただきたいのですが、簡単にいえば、意味の上書きです。

様々な行動が生まれたのには、それなりの理由と役割が有ります。
それが時代が進むに連れて意味合いが薄れるのであれば、その意味を現代に合うように上書きすれば良い。

これまた、言うは簡単だが実行するには色々難しそうな解決手段。
著者である鈴木さんの意見は色々と書かれていますので、興味を持たれた方はそちらを読んでいただきたいのですが、私が勝手に解釈したものを先程のデートの際の携帯チェックの例に当てはめてみると、モンハン等が解決策になるのかもしれません。

二人っきりのデートなのに会話が弾まずに携帯から目が離せないのは、そもそも二人でいる事に刺激がないから起こる事。
じゃぁ、二人で居る意味をそこに付け加えれば良い。
モンハンというのはモンスターハンターの略で、巨大なモンスターを狩るゲームなのですが、ゲームの難易度が高くて一人で倒すには限界が有ります。
そこでこのゲームには、皆で集まって最大4人で協力プレイを行うことが可能です。
このゲームをプレイするという名目で集まれば、少なくとも、片方が携帯に夢中でもう片方が取り残されるなんて事は無くなるでしょう。

『携帯は見なくても、互いにゲーム画面ばかり見るんだから同じでしょ。』と思われるかもしれませんが、全く違います。
というのも、携帯の場合は多孔化により生まれた窓の先を見ているので、一緒にいながら意識は別のところに飛んで行くため、片方が取り残されるという現象が起こります。
しかしモンスターハンターのような協力ゲームの場合は、片方が窓の先に行くのではなく、常に共同作業を行っている状態なので、同じ目標を達成するために声を掛け合います。
困難な敵に何度立ち向かっても勝てない場合、ゲームを一旦側において、どうやったら勝てるかなどの会話も生まれるでしょう。

何度も書くようですが、片方が携帯を見るなど他の窓に逃げるのは、現実にいる空間がつまらないと考えているから。
共通の話題もないし、互いが知りたいと思うこともないから起こる現象です。しかし共通の目標を設定することで、現実空間に意味が出てきます。
コミュニケーションを取らなければならない理由が生まれます。
今の社会では、単に集まって近況報告をするのに実際似合わなければならない意味なんてありません。その空間を意味有るものに変えるためには、2人の共有空間に意味を付与するしか無いということなんでしょう。

私の読解力がなさすぎて、理解できていない所や間違った解釈をしている部分もも多々あるとは思いますが、全体として書かれていることは、web社会の登場によって社会が多孔化した事。
多孔化する事により、それぞれの空間の持つ意味や役割が変化、もしくは薄れてしまった。それを解決するためには、それぞれの空間の持つ意味を時代に会ったもので上書きして今日こにすべきって感じのことが書かれてます。

本の方では、この様な狭いブログスペースではなく多くのページ数を割いて解説されているので、興味をもたれている方は一度目を通してみてはどうでしょうか。

【ネタバレ ゲーム感想】 Fallout4 (フォールアウト4)

一年前の正月に購入したまま放置していたフォールアウト4(Fallout4)ですが、やっとメインクエストをクリアー(1周目)できたので、今回はその感想を書いていきます。
kimniy8.hatenablog.com
ネタバレ前回で書くため、興味はあってやってみたいと思ってる方は、読まないことをオススメします。
既にプレイ済み、または、プレイする予定は無いが内容に興味があるといった方は、そのまま読んでいただければ幸いです。


      

この物語は、1人の子供を持つ夫妻が、核シェルターの入居手続きをするところから始まります。
入居手続きとはいっても、世界は平和そのもので、まさか本当にそこに移り住むとは思っていなかった主人公。
しかし、契約を済ませて数分後、世界は核の炎に包まれます。
ニュースを見て、一目散で核シェルターであるボルト111に逃げ込む主人公一家ですが、除染ポッドに入れと促されて入った先が冷却ポッド。そのまま冷凍睡眠状態で保存されることになります。

そして、次に目覚めた時は、誰だか知らない人が配偶者と子供の入った冷却ポッドを開け、配偶者を殺して子供をさらう姿。
その直後に、また冷却が開始され、主人公は眠りにつくことになります。
次に目覚めた時は、Vault111は自分以外の人間は全て死に絶えている状態。そこから何とか抜け出した主人公は、初めて核戦争後の世界を目にすることになります。
戦前、ボストンと呼ばれていた場所は核戦争から200年たった今では連邦と呼ばれ、北斗の拳やマッドマックス的な世界へと変貌していました。

この世界、少し物語を始めると分かるのですが、人々はインスティチュートと呼ばれる都市伝説的な組織を恐れています。
インスティチュートは文明が崩壊した後にも科学力を保持しており、人間と見分けがつかないほど精巧な人造人間を作り、地上に派遣しています。
その派遣の仕方が問題で、街にいる人を拉致し、その人間と全く同じ外見の人造人間を作って入れ替えるというもの。
目的も不明で、人々は、ある日突然、知っている人間が人造人間に変わってしまうかもしれないという恐怖に怯えながら暮らしています。
日本の漫画でいうと、デビルマン寄生獣のような状態でしょうかね。

このインスティチュートと敵対する形の組織が、B.O.Sとレールロード。
B.O.Sは文明が崩壊した後も過去にあった科学技術を集め、その技術力を結集して軍隊をつくっています。
一応、連邦の平和を守るという名目で武装強化をしているので人々を守る行動を取るのですが、その人々からは胡散臭く思われている軍団。

レールロードは、インスティチュートがつくった人間に非常に近い第三世代人造人間の中で、自我に目覚めた人間を保護して救おうと考えている社会運動組織。
元ネタは、アメリカの南北戦争時代に、依然として黒人を奴隷として扱っていた南部から奴隷解放をした北部に黒人を逃がすという運動をしていた地下鉄組織のようです。
人造人間を製造して道具のように使い、自分達の意に沿わない動きをする人造人間を回収して再調整するインスティチュートに対して敵意を抱き、インスティチュートから人造人間を開放する為に地下で活動を続けています。
行動理念としては立派なのですが、取る行動が基本的にスパイやテロといった荒っぽい方法だったりします。

この他の組織としては、ミニッツメンが存在します。
普通にクエストを進めると一番最初に出会うであろう民間人のガービンが、ミニッツメンという団体の最後の生き残り。
この人物との交流を経て、ミニッツメンに加入できるようになります。ミニッツメンは、簡単に言うと農家の互助会の様なもの。
この世界では、北斗の拳のように『ヒャッハー!!』な人達が、食料や水を求めて近くの農家を襲う事件が頻発しています。
そんな無法者(レイダー)から身を守る為、自分が襲われた時には助けてもらえるが、仲間がピンチの時には助けに行くという協定を結んだ者達の集団です。
基本的にミニッツメンはインスティチュートを気持ち悪くは思っていますが、自分たちには直接関係がないので放置している状態。
ですが、メインクエストを勧めていってミニッツメンの規模が大きくなるとインスティチュートが人造人間を送り込んで戦争を仕掛けてくるので、ここで完全に敵対してインスティチュートの壊滅を目指します。

主人公は、インスティチュート・BOS・レールロード・ミニッツメンのどれかのメインクエストを進めることで、その派閥でのクリアーを目指すのですが…

これが、非常に良くてきている。
これらの組織は高い能力を持つ主人公を勧誘する為に、基本的に自分たちに有利な情報のみを主人公に伝えてきます。
敵が如何に極悪で、自分たちはその敵に打ち勝つ為に、どれほど苦労しているのか等。
裏表がないのは、ミニッツメンぐらい。

このゲーム、全ての組織と関わり合いにならなくてもクリアーできる為、ゲームを初めて間もないプレイヤーは一番最初に出会った組織の話を鵜呑みにして、その派閥クエストを進めてしまいがち。しかし、全ての組織に潜入して事情を聴いていくと、各組織がそれぞれ色んな問題を抱えています。
抱えてないのは、これまた主人公が最初の段階で将軍(パシリ)という最高位につける、単なる農家の互助会であるミニッツメンぐらい。

レールロードは、人造人間の開放のみに集中している為、その後の政治や連邦の行方などには特に興味はない。
また、救い出した人造人間が住み辛い連邦に絶望し、市民に迷惑をかけるレイダー(ヒャッハーな人達)のリーダーになったとしても、知らんぷり。

BOSはどうかというと、人間以外は全て抹殺対象なので、人造人間や連邦中に生息している放射能の影響を受けて変異してしまった人間であるスーパーミュータント(ハルクみたいな緑の巨人)や、グールという、ゾンビではなく全身が焼けただれた姿をしているが、実際にはゆっくりと老化しているだけの生きている人間なども抹殺対象。
しかし主人公が旅をしていく中で、放射能によって変異しても人の心を失わないグールやスーパーミュータント達と出会い交流していくと、『全員抹殺しても良いのか?』と疑問が湧いてくる。

では、連邦中の人達から敵視されているインスティチュートはどうなのかというと、都市伝説でも何でもなく、正体は単に地下で住み続けているCIT(MITがモデル)の科学者達。
戦前の発達した科学を保有し、より発達させてきた人類の未来という事を知る。
じゃぁ人類の味方なのかというと、大まかに言うと人類の為に行動をしているのだが、インスティチュートが考える人類は汚染されていない地下で暮らす自分たちだけで、汚染されて崩壊した地上は対象外。
ただ、特定の勢力が大きな力を持ってしまうと自分たちに被害をもたらすかもしれないから地上の情報収集もするし、情報操作や人造人間によって勢力の調整もするという感じ。
ナウシカでいうところの王家の墓みたいな存在といえば分かりやすいのかも。
そして一番重要な事なのですが、インスティチュートの代表である60歳を超えるファーザーは、主人公の誘拐された赤ん坊が成長した存在だということ。
この地上で唯一の肉親が属している勢力は、連邦中の人達から敵視されている組織。

全員から嫌われている組織には、自分が探し求めてきた子供が所属し、その組織は連邦を見捨てようとしている。
しかし、その子供は生後何ヶ月、もしくは1年程で誘拐され、次にあった時は自分よりも年上の老人になっている。そしてそれまでの過程で主人公に力を貸してくれている存在は連邦の人達。
物語の都合上、主人公は連邦の民か自分の息子が守ってきたモノのどちらかを切り捨てる必要が有ります。
私は結婚もしてないし子供もいないので、子を持つ親の気持ちは理解しきれないのですが、子を持つ人はこの決断でかなり悩むんじゃないでしょうか。

インスティチュートに敵対する場合は、残りの3つの派閥のどれに肩入れするかで物語が変わってくる。
人造人間の開放を掲げているレールロードと、人類以外全て抹殺のBOSとは相容れないので、このどちらかを選ぶと残りの一方からは敵視される。

ミニッツメンを選ぶと、残りの2つとは敵対せずに仲良くやれるが、ミニッツメンは基本的には農家の集まりにすぎない。
基本戦力が治安維持をするには足りない感じで、過剰な権力や大き過ぎる組織を得た場合は、組織内の派閥や権力争いなどが起こる可能性も否定できない。現に、主人公が最初にミニッツメンと接触した際にはミニッツメンは内部崩壊していて、一部がレイダー化していたわけです。
しっかりとした指揮系統も規律もない為、将軍の求心力が落ちれば、いつ崩壊してもおかしくはない状態で、かなり不安定。

レールロードはそもそも社会運動家の集まりで秘密組織なので、政治には無関心。
となると…残りはBOSしかないが、これは先ほどから書いている通り、人類以外は認めないという一種の選民思想的を持つ集団。

何も知らない状態で最短でメインクエストを勧めた場合は、何も知らないがゆえに簡単に派閥を選んでエンディングまで進めるのでしょうが、世界設定やそこに住む人達と交流すればする程、決断が難しくなっていくゲーム展開は、正に人生そのものといった感じで非常に面白くも有り、悩ましくもあります。
私はアマちゃんなので、1週目はとりあえずミニッツメンルートで終わらせましたが、全ルートでエンディングを観ると、感想もまた変わってくるんでしょうね。

長くなってきたので、一周目の感想はこの辺りで。
また全ルートをクリアーした暁には、全派閥の言い分や方向性を踏まえた上で、感想を書いていきたいと思います。

ヤマト運輸 一部時間指定停止の件は Amazonと消費者が悪いのだろうか

最近、ヤマト運輸が一部の時間指定受付を止めるということで、少し騒がれましたね。
これを受けての世間の反応は、『ドライバーさんが可愛そうだから仕方がない。』といったものが多く、中には、通販に依存している自分たちを戒める人達まで出てきています。
多くはサービスを利用している私達が諸悪の根源の様な捉え方なのでしょうが、個人的にはこの考え方がよく理解できません。

という事で今回は、このニュースについての私の考えを書いていきます。

そもそもこの件に関しては、私達消費者は全く関係ありません。
その為、行動を改める必要もなければ、反省する必要もありません。
というのも、これらのサービスは私達が強要したわけではなく、会社側がサービス合戦の中で自ら作り出したサービスで、問題があるとすれば、無茶なサービスを安価で提供すると決定した経営陣です。

また、この件に関してAmazonを批判している方も見られますが、それも見当違いでしょう。
というのも、Amazonとヤマトの契約は双方の合意のもとに行われている為、嫌なら佐川のように受けなければ良いだけです。
『送料無料で届くことが異常!そのしわ寄せが、低賃金で働かされる配達員に行っている!私達、消費者も運送コストを負担すべき!!!』なんて言っている人もいますが、大抵は定価の方にそのコストが含まれています。

例えば、定価の決まっている家電などをヨドバシなどの実店舗で買うことを考えてみましょう。
大型量販店というのは、販売するためにレジや営業などの人員を配置しなければなりませんし、土地を借りているのであれば、その土地の賃貸料も必要です。
売り場をきれいに保つための費用や水道光熱費も必要なので、実店舗での販売は相当な経費が必要です。
しかし、ネット通販の場合は、その様な費用がかからず、必要なのは倉庫代と配送手続きをするスタッフだけになります。
実店舗のように駅前に店舗を構える必要もなく、誰も住んでいないようなタダ同然の安い土地を購入して倉庫にすることも可能です。
つまり、ネット通販の方が販売にかかる経費は遥かに少ないので、実店舗と同じ価格で販売したとしても、経費の差額分は儲けが増えることになります。
その増えた儲けの中から送料を捻出している為、実質無料と謳っているだけで、送料負担を運送業者に押し付けているわけではありません。

つまりヤマトの問題は、Amazonから安すぎる契約で仕事を受けてしまったという経営陣の責任であって、ネット通販を楽しんでいる私達には何の責任もありません。

こういうことを書くと、『では、今まで通りドライバーに負担をかけて良いのか!』なんて見当違いな反論をする方もいらっしゃるでしょうが、先程から書いている通り、これはヤマトの経営の問題なんです。
まず、この表を見てみましょう。
東洋経済オンラインの2015年1月の記事です。
toyokeizai.net

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これによると、ヤマト運輸の役員の平均年収は4360万円。従業員平均給料は838万円となっています。
年収200万以下のワーキングプアーが増えてきている現状では、相当な高給ということがわかります。
しかし当然のことですが、ヤマトで働く人全員が838万円も貰えているわけがありません。
本社勤務の人間と、実際に配達しているドライバーでかなりの差はあるでしょう。

別サイトによると
heikinnenshu.jp
ヤマト運輸の本社は入社したてで500万近い給料をもらい、係長で900万近く、部長になると1300万円とかなりの高待遇。
このサイトによると、先程紹介した平均年収838万円という数字は平成25年のもので、27年度は886万円と48万円増加していることが分かります。
また、ヤマトの公式サイトによると、ヤマトは2013年から連続増配中。
株主還元の方針・配当状況 | ヤマトホールディングス株式会社

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『人が集まらない!』『ドライバーに人間らしい生活をさせたい!』と主張するヤマトホールディングスだが、配達員の仕事が年々厳しくなる一方で、本社勤務の人間の待遇はかなり改善されていることが分かります。
ここから分かる事は、本社勤務の社員や役員の待遇を強化し、その上、株主配当を増額。
それらの財源は、会社の中でも底辺層のドライバーや請負業者から搾取する事で調達していたという事です。
まさに、雇われ経営者の鑑の様な行動ですね。

何度も書きますが、これは経営の問題であって、依頼主であるAmazonの所為ではなく、当然のことながら宅配便を利用している消費者が原因でもない。

ドライバーや請負に携わる数は多いので、ここの人件費は上げたくない。
しかし、このままの状態を放置すれば、大量離職やストライキが起こりかねないので、サービスを削るという、客側に負担を強いる方法を会社側が採用したというだけなんでしょう。

で、今回の経営者の対応が上手くいくのかというと、私は甚だ疑問です。
というのも、時間指定というのは見方を変えれば、荷物の受け取り側が『この時間なら家にいますよ』と教えてくれるサービスです。
それを一部の時間であっても止めるという事は、単純に客が家にいない確率が上昇するだけなので、再配達の数が増えるだけなんでしょう。
再配達時に別途料金を請求するというのなら話は変わってきますが、今まで通り再配達が無料の状態では、配達通知を見てから時間指定されて終了。
結果として、ドライバーの負担はそれ程変わらない、むしろ悪化するかもしれません。

経営者の仕事というのは、単に業績を伸ばすだけでなく、業務の効率化や労働環境の改善なども含まれているはずですが、今回の件は経営陣が業績のみに注視した結果起こってしまったことなのでしょう。
経営陣からすれば、業績を維持・もしくは伸ばせば自分たちの給料を増額する言い訳にもなります。
この決定に、唯一、上から文句を言えるのは株主だけですが、そこから文句が出ないように、株主の取り分である配当を増額する事も大切なことだったんでしょう。
結果、上層部と株主が潤って、現場で実際に動いている人間が犠牲になっているだけ。

要約すれば今回の件は、資本主義には良くある上層部による搾取でしかありません。
しかし、今回、悪質と思われるのは、その原因が上層部による搾取にも関わらず、会社側が顧客であるAmazonと最終顧客である我々に原因があるかのような言い方をしたことでしょう。
批判されるべきはヤマトの経営陣であって、顧客であるAmazonでもなければ買い物をしている私達でもないはずなんですが、それでも自分たち消費者を戒めようとする意見が多く聴かれるのは、自身が死ぬまで働く国民性のせいなのかもしれませんね。

モテるとはどういうことかについて考えてみた

私が愛聴しているネットラジオ『BS@もてもてラジ袋』にて、モテる方法といった感じのエピソードが公開されました。
このラジオを全く聴いたことがない方にとっては、『BS@もてもてラジ袋』なんて名前なんだから、モテ情報ばっかり更新してるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、実際の放送内容は社会派な感じだったりします。
そんなラジオで語られる『モテ』についてなので、色々と考えさせられる内容となっていたりします。
http://moteradi.com/20170218amoteradi.com
という事で今回は、モテについて考えていきます。

『モテ』や『人を好きになる・好きになる』については、私自身も今までに何度も何度も考えたことは有ります。
ただ、自分で考えるというのは、あくまでも主観の問題。客観的な目線がかけるわけですが、他の人の意見も聴くことで、見えてくるものがあったりもしますよね。

単純なモテについて考えると、余程の事がない限り、異性からモテまくるなんてことはありません。
余程の事というのは、芸能人・有名人であったり、多額の金を持っている・生み出せることであったり、容姿がズバ抜けて良い。等々。
人は差異を求め続けるなんて言いますが、これらの存在はレアである為、世間から求められ続けます。
当然のように、これらの能力が高ければ高い程にレア度が上昇していく為、モテるようになります。

その一方で、私の様な一般人はどうかというと、基本的にモテることなんてありません。
当然といえば当然。一般的過ぎて差異が無い為、レア度も無い。
ではこんな私の様な一般人がモテようと思った場合はどうすれば良いかというと、差異をつけるしか無い。

差異の付け方は人それぞれで、一生懸命に努力する人もいるでしょうし、楽して差異をつけようとガラの悪い人間のように振る舞い、ある人は変なバイクで暴走するなんて人もいる。
世間一般から見て変わっている人などは、無意識に差異を求めて行動する。その先に何を求めているのかといえば、異性との交流なんでしょう。
フロイトという人は全ての行動を性欲に結びつけて考えたといわれていますが、差異が無いと異性を惹きつけられないのであれば、これらの行動も納得の行くものなんでしょう。

しかし、差異というのは世間からズレる行動を取る必要が有るため、社会性の有る人間の多くはそんな行動を取れるわけもない。
そこで、差異ではなくコミュニケーションを駆使して解決しようと考え出されたのが、『モテ術』なんて呼ばれているものなんでしょう。

モテ術には様々な方法がありますが、基本的な部分で共通しているのは、声をかけること。
先ほど紹介したラジオ内でも語られていますが、バッターボックスに入ってバットを振らなければ、ボールを打つことは出来ません。
バットを振ったからといって確実にボールを打ち返せるわけでは有りませんが、少なくとも、打ち返せる確率は0%ではなくなります。
どんな下手な人間でも、何万回もバットを振り続ければ、まぐれ当たりでバットに当たるかもしれない。
しかし、バッターボックスに入らずに様子見を決め込んでいる人は、バットを振る機会が無いんだかから確率は永遠にゼロというわけです。

ラジオ内では、『こんな男は持てない』という記事が紹介され、女の人が実際に受け取ったメールの返信を例に話されていました。
その内容は、気のない男とのメールのやり取りが終わらない状態で、女性が『今からご飯』といった内容を男性に送信した所『じゃぁ、ご飯を消費しに行こうか?』というメールが送られてきたという話。
女性にしてみれば、メールを打ち切りたいからと送ったメールなのに、男性側が空気を読まずに『今からご飯を食べに、家に行っても良い?』と返ってきたのが鬱陶しく、『こんな男はモテ無い』と判断し、その内容が記事になったようです。。

しかしラジオ内でのパーソナリティーのお二人の見解は違い、むしろこの男の行動こそがモテ術。
というのも、この男はバッターボックスに立っている状態なので、この女に愛想を尽かされたとしても、他の女に同じメールを送った場合は別の反応が返ってくるかもしれない。
仮に100人の知り合いにこんなメールを送れば、その内1人ぐらいは『じゃぁ、今から来る?』って返すかもしれない。

先日、NHKの『ねほりんぱほりん』という番組で、ナンパ塾に通っている人がゲストで話されていましたが、ここでも方法としては同じでした。


片っ端から声をかけ、ダメだったら次に行く。重要なことは拒絶されても折れない心で、拒否されることを前提で数を撃つのが基本。
重要なのは、拒否されても折れない心で、それを鍛えるのが授業内容のようです。

先程の差異の話を踏まえて考えると、基本的に人間は差異がなければ相手から振り向いてくれることはないし、異性を引きつけるために差異を見に付けたいと思って入るが、それは困難な道なので大半の人間が諦めている。
大半の人間には差異がない。しかし、差異のない一般人からすると、声をかけられるという事は特別な体験になりうるわけで、声をかけられる自分には自分には気がついていないだけの差異があるのかもしれない、と思える。
そして、『自分には気が付かない差異を発見してくれた【この人』は私にとって特別な人。』と思う人間は一定数存在する。『そんな人間が引っかかれいいなぁ』と思いながら、バットを振り続けるのは、異性を見つけるという点では正論なんでしょう。

しかし、ここで私のようにバッターボックスに入るかどうかを迷っている人間は考えてしまうわけです。
『誰でも良いのか?』と・・・
私のように、バッターボックスに入れない人間の大半は、好きな人と恋愛関係になりたいと思っているわけです。誰でも良いわけではありません。
一般人の私でも、繁華街に行って朝から晩まで目につく異性に片っ端から声をかけ続ければ、一緒に食事に行ってくれる人ぐらいはその日の内に見つかるでしょう。
声をかけている内に慣れてきて、精神的苦痛も少なくなってくるでしょうし、次に同じ事をしようと思えば、更に効率良く出来るでしょう。
ですが、ここで思うわけです。『追い求めていたものはこれなのか?』と。
ゴールが単に一緒に寝ることであれば、『誰でも良い』のかもしれません。しかし目的が、『一生を添い遂げること』だったとしたら?
たまたま振ったらボールが当たった様な人で良いのでしょうか。

こういうことを書くと、ナンパ術の実践者やリア充の人は、『そういうのはボールが当たってから精査すれば良い』なんて答えるのでしょう。
しかし重要なことは、そのナンパ術を実践する段階で、自分の中で価値観の変化が起こってしまうことです。。
先ほど紹介した『ねほりんぱほりん』の動画に登場したナンパ師は、運命の人と呼ばれる人間が登場したのにもかかわらず、自身の仕事で転勤になった際、その女性をアッサリと切り捨てて別れてしまったようです。
出会いを求めてナンパ塾にまで通った人が、何故、あっさりと別れたのかというと、『転勤先でまたナンパすれば良いか』と思ったからだそうです。
また、ナンパをして一晩寝るまでなら自分を演出できるが、長期間にわたって演じきるのはストレスが溜まる為、高速回転している方が気が楽といったニュアンスのことも仰ってました。

つまり、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる作戦は実用的だし、実際に出会いのチャンスも飛躍的に増えるのですが、その一方で、鉄砲から打ち出された弾の一発一発に想いは込められなくなるし、把握も難しくなるということです。
人間関係は表面的になりますし、不都合が生まれれば関係を切り、次に向かうような考えになってしまいます。

それを求めているのかという話です。

またこのように考えていくと、金持ち・容姿が良い・有名人等の差異を持った人間でも、最終的には同じような疑問にぶち当たります。。
自身のレア度を高めていく事で、確かにモテる事は飛躍的に多くなるでしょう。しかし寄ってくる人間が、自分という人間を求めて来ているのか、自分が持つ差異のレア度に引き寄せられているのかの判断がつかなくなります。
少なくとも私が求めているのは、色んな要素を差し引いた素でいる状態の時に、受け入れてくれる人間だったりします。
そして相手に求めることも、相手が素の時に受け入れられるかどうかを重要視します。

ただ、こういうスタンスの場合、結局はバッターボックスに入らずにボールの行方を見守る事になる為、良い球が来たとしてもバッターボックスに入って無いので打つことも出来ない。
ではどうすればよいのかというと、『妥協』するしか無いのでしょうね。
とりあえずバッターボックスに入り、全ての球を振るのではなく、見逃し三振まで想定した状態で良さそうな球が来たら振っていく。
来る球全部を振るよりかは確率は一気に下がりますが、バッターボックスに入ら無いよりかは遥かにマシという状態を作っていくしか無いのでしょう。

PS4PROを買ってみた (テレビのアップデート PS4のデータ移行の話など

先日のことですが、2016年の11月に発売されたPS4Proを購入しました。
購入を決めた一番大きな理由としては、今年(2017年)の正月にHDR対応4Kテレビを購入したからです。
kimniy8.hatenablog.com
最近のゲーム、特に洋ゲーは、ゲーム内に出てくる本やメモ・スマホといった細かい文字を見刺されるケースが多くなってきました。
元がPCゲームという事もあるのでしょうが、この細かい文字をテレビで見るのが結構つらい。そんな思いから、テレビを購入したんです。

テレビを購入すると、次に気になるのがゲーム機。
丁度、私が現在プレイ中のフォールアウト4や、DLC全部同梱して新たにリメイクされた、Skyrim Special Edition。
現在買おうと思っている、Horizonなどが4kのproに対応したという話も聴き、非常に気になっていたんです。


            

気にはなっていたけど、決して安い買い物ではない。
という事で、リサーチしまくった所、以下のことがわかりました。
私が調べた所、一番多くて深刻な問題は、テレビとの相性が悪いと4kもHDRも使えないというもの。ちなみに私の持っているテレビ(UH6500)は、微妙に対応してないっぽい。
折角購入するのに、一番の売りである部分が使いないのは、正直辛すぎる。
また、実際に購入しようとしても、Amazonなどでは品薄なのか定価で買えない状態になっている。
ただでさえ高い買い物なのに、転売屋に更にプレミアム料金上乗せしてまで書いたくない。
結果、一旦、様子見を決め込むことになりました。

しかし、様子見を決め込んでいる間も気になって、ネットに繋いでいる時は常に『ps4 pro 比較』などで調べてしまう状態。
『これは色んな意味で、購入しないと駄目だな。』と思い、前向きに調べてみると、テレビの方でps4proに対応したシステムアップデートソフトを配布しているという情報をキャッチ。
早速、LGの公式サイトに行ってみると、本当にソフトウェアが更新されている。
しかしテレビの方でバージョンアップをかけてみると、アップデートが出来ない。
どうやら、アップデートの為のソフトは配布しているが、自動アップデートには対応できていない様子。
USBで接続出来る記憶媒体が有れば手動アップデートが可能とのことなので、、早速、手動でのアップデートに挑戦。

ソフトウェアの入手方法は、LGの公式サイトに行って、右上の【サポート】という項目をクリック。
すると、新規窓でサポート項目がズラっと出てくるので、一番左下の【ソフトウェアダウンロード】をクリック。
製品の型番を入力する画面になるので、そこに型番を入れればOKです。

最初は、『ダウンロードしたzipファイルを入れたusb機器を差し込めばよいだろう。』と簡単に考えていたのですが、これではアップデートは不可能。
ネットで検索するも、方法は自動アップデートの方法しか出てこない。
そこでダウンロードしたzipファイルを解凍、その後、アップデートファイルっぽいものだけを取り出してテレビに認識させるも、不発。
途方にくれていると、ダウンロード画面にはシステムファイルだけでなく、pdfもあることに気がつく、しかし、それを開くと、全部英語…
『無理やん』と脱力感に襲われるも、注意深く見ていくと、全部英語ではなく、全部違う言語で書かれているっぽいことが分かる。
『これは、探せば日本語があるかも!』と思って下の方にスクロールすると、見事に日本語ページを発見。

それによると、zipファイルで配布されているシステムファイルを回答してusb記憶媒体に書き込むわけですが、この際、記憶媒体の方に新規フォルダを制作し、フォルダー名を『LG_DTV』にする必要が有るようです。
この手続をしないと、外部ストレージを接続しても、写真や動画閲覧の選択肢しか出てきません。

何とか無事にテレビの方のアップグレードも済み、残りは買えるかどうかだけ。
先程も書きましたが、ただでさえ高いものをプレミアム料金を払ってまで書いたくないんです。
しかし、Amazonでは一向に定価販売にはならない。
そこで、ダメ元で近所の古本市場に行ってみると…普通に在庫がある!何台も!

ps4proは、品薄とはいってもPSVRまでではないようで、普通に店舗に行けば在庫はあるっぽいですね。
これで、テレビの相性問題と購入問題が解決してしまったことで、買わない理由がなくなってしまいました。
格言でも、『買わない理由が値段なら買え』というものがありますし、このまま買わずにいた場合、proに買い替えたらどれほど改善するのかを検索し続けるんでしょうし、その時間も勿体無いということで、購入しました。

後、私のようにノーマルからproに買い換える人の為に注意点を書いておくと、ps4とproは、繋げればデータ移行も簡単!との触れ込みでしたが、私の場合は同じネット回線につなげてもデータ移行は出来ませんでした。
症状としては、新しいps4の方でネットワークに繋がった旧ps4を見つけられないというもの。
説明書によると、旧ps4をpsnにログインした状態で立ち上げ、その後、ps4proを立ち上げてデータ移行を選べば問題なく出来ると書いてありましたが、実際にはネットワークに繋がったps4は見つけられず。
また、一度データ移行の作業を行うと、proの方でもpsnにログインしてしまうようになり、その度に旧ps4psnからはじき出される為、旧ps4psnにつながっている状態を維持できない状態になるんですよね。

ただ、私の場合はps plusに加入していた為、セーブデータはオンラインストレージにアップロードされていた為、proの方にプレイしたゲームをインストールすればセーブデータはダウンロードできる為、プレイする上で支障はないんですけどね。
データ移行の場合は、1時間ぐらい本体を放置すれば全ての作業を自動でやってくれる一方で、こちらの方法はソフトを手動でインストールしなければならない分、手間はかかりますけどね。
PS4のシステムは今後アップデート予定で、外付けHDDにゲームのインストールやセーブができるようになるらしいので、そうなると、移行はもっと楽になるから、この点は気にしなくて良いかもしれませんが。

実際にプレイした感想ですが、劇的に改善しているのかといえば、そうでもない感じがします。
プレイ画面を間違い探しのように、目を皿のようにして比較しまくれば違いは見つかるんでしょうけども、普通にプレイしている感じでは、『描写が全く違う!』って印象は受けませんでした。
ただ、遠くのオブジェクトまで描画できるようになっているようで、より『そこに居る感』は増したような気がします。
また、事ある毎に『綺麗だなぁ。』と景色やシーンに見とれることも有るので、かなり綺麗になっているのかもしれない。
その他には、ノーマルps4では建物が多くて人口が多いところなどは、カクカクなる事も有ったのが、そんな事は一切なくなった感じでしょうかね。
これから発売されるソフト、特にAAAと呼ばれるソフトは、pro用にハイレベルなグラフィックを使ったソフトを出してくるでしょうし、今から新規で買う人がいれば、proをオススメしますね。


       

現金は必要なのだろうか

こんなタイトルで投稿を書くと、このブログをずっと観ている方(そんな人がいるかどうかは知らないが)は、『また、脱資本主義とか左系の記事だよ』なんて思われるかもしれませんが、今回の内容は少し違います。
今回テーマになる『お金』ですが、概念やツールとして必要ないとか脱却すべきなんてことを主張したいわけではなく、実物としての現金が必要があるのかという話です。

こんなことを考えるようになったキッカケは、少し前に放送されていたWBSという経済ニュースです。
どんなニュースかというと、北欧の(確かスウェーデン?)では、国民が現金を全く使わないので、中央銀行としても通貨を刷らない事も検討しているというもの。
誤解して読み解く人も出てくると思いますので、もう少し丁寧に書くと、経済が停滞して国民が消費を出来ないという話ではありません。
電子決済の普及により、現金決済が必要無くなったという話です。
日本では絶対に起こらないようなことも、北欧のような小さな国では容易く実行できてしまうのでしょうか。ともかく現金決済がなくなり、ほぼ全てと言って良い経済活動が、電子決済に移行したようです。
txbiz.tv-tokyo.co.jp
これって、かなり凄いことですよね。日本は現金主義で、基本的な取引は、ほぼ、現金で行われます。
しかし冷静になって普段の生活を振り返ってみると、その現金主義が非常に面倒くさいことに気が付きます。
そして更に発展して考えると、現金決済には様々なデメリットも存在します。
という事で今回は、キャッシュレス社会について考えていきます。

日本に住む私達は現金決済に慣れていて、基本的な決済は現金で行います。
しかし現金決済を行うためには、結構な準備が必要になってきます。

売店を例に考えてみましょう。
店側は、客が毎回きっかりと払ってくれるわけではない為、『お釣り』の為の小銭を用意する必要が有ります。
その『お釣り』を用意する為に、開店前の忙しい時間に銀行に両替に行くという手間がかかります。
客の立場の場合、1万円を出して嫌な顔をされるのが嫌な場合は、事前に千円札でお金を用意していく必要が有ります。
現金決済をしている所為で、面倒くさい作業や気遣いが必要になってきます。

またこの小売店が食材を売っているような業態の場合、決済の為に汚いお金に触るのも、小さいながらもリスクです。
お金というのは、色んな人から人に渡ってきているもので、どんな人がどんな扱いをしているかわからない代物です。
地面に落ちたこともあるでしょううし、トイレに行って手を洗わずに扱う人もいるでしょう。財布に入れず、長期間選択していない服にそのまま突っ込んでいる人もいるでしょう。
そんな状態で何十人、何百人、下手をしたら数千・数万回も人から人に渡ってきているものです。
良く、パソコンのキーボードは便器より汚いなんて言いますが、お金はそれ以上に不衛生なものでしょう。
そんなものを、食材を扱い店が取引の度に触るというのは、結構、不衛生です。

その他には、犯罪面からも危ない。
現金決済ということは、その店の売上は一定期間は店のレジに保管されます。
店に多額の現金が絶えずあるということは、強盗被害のリスクも有ります。常時一人で営業させるワンオペで有名な牛丼屋は、強盗の格好の的になっていましたよね。
また、店から金融機関に運ぶ際に襲われるということも有ります。

外からの強盗が無かったとしても、多くの人が入れ替わりでレジを担当するような店だと、従業員・バイトがお金を盗むという事件も有るでしょう。
従業員のモラルが高く、レジから金を抜く人間が全くいなかったとしても、レジ担当のミスによって売上と現金が合わないなんて事は有るでしょう。
しかし全てが電子決済化されれば、金の受け渡しミスが無くなる為、こんなミスも少なくなるでしょう。

別の例で簡単に書くと、タクシーでの現金支払いです。
客として乗り込む場合、財布に1万円しか無い状態だと、事前にコンビニなどで買いたくもない小物を買って崩す必要が有ります。
この際、下手をするとコンビニ定員にも嫌な顔をされる可能性が有ります。にも関わらずこんな行動を取らなければならないのは、タクシーで1万円を出すと、もっと嫌な思いをするからです。
またそのタクシーは、現金を絶えず持っている上に運転手一人で営業ということで、絶えず強盗の危険と戦わなくてはなりません。

こうして一つ一つ考えていくと、現金決済というのはIT技術が進んだ現代では、かなり面倒くさい上にリスクの高い決済方法だったりします。

その一方で、電子決済の場合はどうでしょう。
電子決済なので、店側がお釣りを用意するなんてことも必要ありませんし、客側も『1万円札しか無いよ』なんて事は考えなくても良い。
また、店に売上金が貯まることもない為、強盗が入る心配は激減します。何故なら、店には現金はないんですから。
当然、現金を扱わないため、不衛生な現金に触る必要もありません。

この他にも、全てを電子決済で行うことで、何を購入したかという明細が簡単に確認できるようになります。
これにより、家計簿ソフトなどと連動させれば、簡単に月の収支を知ることも出来ます。
事業の場合は会計ソフトと連動させる事で、税金関係の帳面作成などが飛躍的に楽になることで、更なる恩恵が得られるでしょう。正に会計士要らず。

完全に電子決済化した状態でマイナンバーと口座を結びつければ、金の流れがほぼ完全に把握できる為、マネーロンダリング等の不正もしにくい。
そもそも裏金や、その洗浄なんてものは実物としての現金が有るから行いやすいわけで、金の流れがクリアに見渡せるようになれば、この手の犯罪も減るでしょう。
国としても、今まで不正によって未納だった税金が回収できることになり、これによって貧困層に対する負担が大きい消費税なども廃止に出来るかもしれない。

また、中国などではATMから偽札が出てくるなんて事も結構あるようですが、電子決済によって実物の現金が無くなると、偽札の心配もなくなります。

客観的な立場から冷静に今のシステムを見てみると、不正や犯罪・ミスは決済に現金が絡んでいるから起こっているようにしか見えません。
電子決済を導入することで、様々なリスクや不正を減らすことが出来、より効率的な社会になるように出来るのではないでしょうか。

勿論、電子決済ならではのリスクも出てくるとは思います、しかし、だからといって、古いシステムにしがみついて良いということにはなりませんよね。
新たに出た課題は課題として解決していく必要は有りますが、より進んだシステムがあるのであれば、それに移行していくほうが効率的で良いのではないでしょうか。

【働き方改革】年間の労働時間720時間は妥当なのだろうか。

先日ニュースを見ていたら、『働き方改革会議』という話し合いで、時間外労働時間の上限を決めるという話が報道されていた。
ここで話されていた内容としては、月の上限を60時間にする方針だが、企業側は繁忙期の事を考えて、100時間超を希望している云々という話。

この話を聴いた私の正直な感想としては、『繁忙期だけ極端に忙しい業種とか有るから、企業側が求める100時間も分かる気がする。』といった印象でした。
ただ話し合いの結果、月の上限は60時間と決まったようで、これを聴いても『妥当かな。』という印象しか受けませんでした。
しかしこの後、『月の時間外労働時間を60時間とするので、年の時間外労働時間の最大は720時間とします。』という発表を聴いて、『は?』と思ってしまいました。
これ決めたやつ、小学生かと。

という事で今回は、労働時間について考えていきます。

私の考えを書くと、1日8時間労働として、月の残業時間が60時間や100時間になるのは、仕方のないことなのかなと思います。
しかし、年トータルで考えると残業は無しを理想にすべきだと思います。

月の残業は認めるが年の残業は認めないというのは矛盾する事なので、もう少し詳しく書いていきましょう。

私は京都に住んでいて、観光に関連する仕事をしています。
京都の観光客は春と秋に集中する為、関わり合いのある業者は春と秋は残業をしているところも結構多い。

京都に限らずとも、日本は4月に人の移動が集中している為、引越し業者や不動産屋などは、2~4月に売上が集中する。
これに伴って家電の売上なども変わってくるでしょうし、メーカー側も、この時期に新作を発表する為に企画・開発などを行うでしょう。
また、経理部門などは決算期には忙しくなりますし、上場企業だと4半期ごとに忙しい時期が来ることも理解できます。

それぞれの業界や部門によって繁忙期と閑散期がある為、『繁忙期は仕事が沢山有るから、残業してでも片付けて欲しい』という企業の思いは理解できます。
人を雇えという反論もあるとは思いますが、配達などの単純労働の場合は人も入れやすいでしょうが、専門技能が必要な業種の場合は人を入れるのもかんたんでない場合が多い為、『一定期間だけ頑張って働いて!』という要望は、仕方のないことだと思います。
これらを考慮すると、月に60時間とか100時間の時間外労働を求める気持ちも、解らなくもない。

しかし、年間720時間というのは何なんでしょうか。
誰が観てもわかると思いますが、720時間という時間は単純計算によって出された時間です。
『1ヶ月60時間で、1年は12ヶ月あるんだから、60×12=720で、年間720時間ね。』
この数字を見た時、『掛け算を覚えたての小学生か!』と思わずツッコんでしまいましたよ。

先程も書きましたが、多くの業者が繁忙期と閑散期が有り、繁忙期だけ人数を増やすことが困難な場合は、『その期間限定で時間外労働をしてね』という言い分は理解できます。
しかし、年720時間という時間設定は、毎月60時間の残業をすることを前提の数字。
毎月60時間の時間外労働が必要なのであれば、それは単純に人が足りてないので、経営者は人を雇うべきなんです。それが、経営者の仕事です。
冷静になって考えてみてください。時間外労働というのは、割増料金が支払われます。
慢性的に時間外労働が必要なのであれば、業務を効率化することで仕事量を減らす。限界まで仕事を減らしているのに時間外労働が必要なのであれば、人数を増やして仕事を割り振ることで、経費を削減することが可能です。
10人のスタッフを雇って毎日3時間の時間外労働を全員に強いて、残業代として2割増しの料金を支払うのであれば、4人の新スタッフを雇って仕事を割り振って全員が定時で帰る方が、2割増しの残業代分の経費が浮くことになります。
少ない人数で慢性的に時間外労働を強いるというのは、固定費の観点からみても非効率です。

これを考慮すると、『毎月60時間の時間外労働』というのはあり得ない事が理解できると思います。
ですから、60時間×12ヶ月=720時間というのは、考え方が根本的におかしい。
繁忙期と閑散期が半年づつと仮定して、年の時間外労働時間は360時間とかなら、まだ理解できる。

しかし個人的には最初に書いた通り、年間の残業代はゼロを目指すべきだと思います。
ゼロを目指すとはどういうことかというと、繁忙期には残業するんだから、閑散期には早く帰らせろという話です。
繁忙期に毎日12時間働くのであれば、閑散期の労働時間を4時間にすれば、年平均で観るとバランスが取れます。

この考えは正確に書くと、時間外労働を何時間に設定するかという話ではなく、一年間の労働時間の上限を決めろという話です。
年間200日働くとして、基準となる労働時間を1日8時間に設定する場合、年間で働く労働時間の上限を1600時間に決める。
こうしておけば、繁忙期に12時間や、それ以上働いて会社で寝泊まりするなんて期間が一定期間続いたとしても、繁忙期さえ過ぎてしまえば、長期的な休みや一日4時間労働なんて素敵な日常が待っていることになります。

現在の日本は大手企業ですらもブラック化し、長時間労働が増えて自殺者なんて出ている状態ですが、人が死ぬまで追い詰められるのって、ゴールが見えない状態で酷使されるからなんですよね。
明確にゴールが決まっていれば気持ちに余裕も出来てきますし、少々厳しい状態だとしても、期間限定とわかっていれば耐えられるケースって少なくないでしょう。

というか、社員を死ぬまで働かせないと利益が出ない時点で、経営者として失格です。経営者の仕事は組織を効率よく動かす事。
今はIT技術も進んできているので、社内向けの余計な書類制作なんて業務はITの導入によって省くことが可能。
他にも効率化出来る部分は非常に多くなってきているわけで、新たな使えそうな新技術を導入することで仕事量を減らし、同時に不必要な経費も削減していく。
これらの努力を一切せず、膨れ上がる仕事を社員の労働時間の引き伸ばしという手段でしか解決出来ない時点で、無能と自ら主張しているようにしか聞こえない。

こんな無能な経営者たちと、世間の常識から外れた感覚の政治家が会議をしているから、『年間の時間外労働時間720時間』なんて意味不明な数字が出てくるのでしょうね。
このブログでは何度も書いてますが、可処分時間が増えないと消費も増えません。経営者の怠慢で時間外労働を増やせば増やすほど、自分たちの首も絞めていることに気付くべきです。
年間の労働時間の上限を決めるということは、社員のライフワークバランスを整えるだけでなく、消費を増やす視点からも必要だと思うのですが、どうでしょうか。

【ゲーム紹介】 Fallout4 (フォールアウト4)

今回紹介するゲームは、今更感が結構強い『Fall out 4 (フォールアウト4)』です。


      

この作品、2015年の年末に発売し、私は2015年中に購入したのですが、今更の紹介です。
何故、1年以上も紹介が遅れたのかというと、単純に、面白さに気がついたのが最近だったからです。

先ずは、簡単にゲームの舞台設定を紹介していきましょう。
舞台となるのは今から200年先の未来の話。主人公は、1970~80年台ぐらいの古き良きアメリカと、未来のロボット技術が織り交ざったような環境のアメリカ・ボストンに住んでいたのですが、そのアメリカで内戦が勃発。
各地に核爆弾が落とされる事になります。
爆弾投下直前にVault-Tec社が運営する地下シェルターに家族(配偶者と赤ちゃん)と共に逃げ込めた主人公は、そこで冷凍睡眠状態にされ、200年間の眠りにつきます。

そして次に目が冷めた直後に見たものは、何者かが自分の配偶者を撃ち殺し、自分の赤ちゃんを誘拐する姿。
その後再び冷凍状態にされて眠りにつき、ようやく目が冷めて地下シェルターから抜け出した主人公が目にした姿は、荒廃した文明が崩壊した世界。
日本で例えるなら『北斗の拳』 映画で例えるなら『マッドマックス』の様な世界に突然、放り出された主人公は、その世界で何とか生き抜き、自身の子供を取り戻すために奮闘する。という話です。

舞台となる荒廃したボストンの作り込みや描写は素晴らしく、そのデータ量はPS4でも処理が重くなるほど。
設定の作り込みも非常に細かく、ゲームをプレイする時間が増えるに比例して没入していく作り。
非常に素晴らしい作品です。

何故、こんな素晴らしい作品に、発売から1年も経過してから熱中し始めたのかというと、このゲームの作りが非常に不親切で、面白さを発見する前に1度挫折してしまったからです。
不親切というか説明不足で、物凄く単純で基本的な操作の説明すら殆どない為、本当に探り探り。
発売当初は攻略サイトも充実していなかったせいか、本当に自分自身で操作を体感して覚えていかなければならないのですが、その作業が面白くない。

例えば、このゲームでは拠点開発をする事が出来、家や家具などの構造物を自分で作ることが可能です。
そのチュートリアルの様なクエストが初期にあるのですが、チュートリアルなのに説明不足で分かり辛い。
最初のチュートリアルを乗り切ったとしても、どのアイテムにどんな効果があるのかの説明や使用方法の説明がない為、チュートリアル以外の応用の仕方がわからない。
結果として、クラフトの楽しさを知る前に拠点開発を諦めてしまう。

次に難易度。
このゲーム、基本的にはFPSなのですが、初期に出てくる虫等の敵が結構小さい上に動き回るので、攻撃そのものが当て辛い。
FPSが苦手な人向けに、時間の流れがゆっくりになって特定部位を指定して攻撃するVATSというシステムがあるのですが、これはスタミナを使う為、連発が出来ないにも関わらず、敵はかなりの量で攻め込んできたりする。
結果として、すぐに死ぬ。
また、このゲームはオープンワールド。初期の状態から全てのマップに行くことが可能なのですが、変な場所に足を踏み入れると、いきなり強い敵に囲まれて蜂の巣にされる。
序盤を乗り切り、ある程度自由に動くためには、適切なレベル帯のクエストを受けて完了する必要があるのですが、そのクエストが何処で発生するかもわからない。

まとめると、操作の説明が不親切なうえ、オープンワールドで何処にでも行ける(逆に何処に行ってよいかわからない)ので、基本的に探り探りで試行錯誤しなければならないにも関わらず、序盤は装備も能力も低いので、とにかく死にまくる。
こんなゲームの為、購入してある程度ゲームを勧めた所で飽きてしまい、放置してたんです。

ですが、1年も放置を続けていると、他の人達は既に遊び尽くしている状態。自分のプレイや実績などをブログや動画で紹介する人達も増えてきました。
攻略サイトも充実し、『最初にやるべきこと』といった記事も増えてきた為、『折角だし』とそれらの記事や動画に目を通してみる事に。すると、その中のクラフトを使った拠点紹介の動画や画像にハマってしまい、『自分でも思い通りの作りたい!』と思ったが最後、むくむくと創作意欲が湧いてきて、再プレイに突入してしまいました。
ただこのクラフトによる拠点づくり。クラフトで最初から作れるアイテムは意外と少なく、自分の目当ての物を作ろうと思うと、マップ中に散らばるクラフト用雑誌やパークと呼ばれるレベルアップ時に貰えるポイントを振り分けて身につけることが出来るスキルを持っていないと作れないものが多数。
これらのクラフト品を開放する為に、レベルを上げたりクエストをこなしたりしている内に、『もっとこの世界のことが知りたい!』と思い、ドンドンのめり込んでいくことに。

此処から先は、正に泥沼に足を突っ込むが如く、ズブズブとFallout4の魅力にハマっていくことになります。
レベルが上ってスキルを身につけることで、どんどん強くなっていくのが実感できる。
そしてクエストをこなす度に、『このスキルがあったら、もう少し楽ができるようになるのにな』なんて思うようになってくる。
必要なスキルを全て身に着けるためにはレベルがどれ位必要なのかを逆算することで、とりあえずのゴールも見えてくる。

やるべき事とやりたい事がドンドン積み重なっていき、気がついたら自由になる時間はずっと、Fallout4をやっている状態に。
そして、プレイすればする程、ゲームの世界観がつかめてきて、『この世界の中でどんな人生を過ごしたいのか』を考えるようになってきます。

少し具体的に書くと、このゲームには4つの勢力が存在します。
市民たちが相互に助け合う形で組織化された自警団的な『ミニッツメン』
文明崩壊前に作り出されたハイテク危機を集めつつ、人間以外の勢力を全て殲滅して平和を取り戻そうと考えている『B.O.S』
インスティチュートが作り出した人造人間の中で、自我に目覚めたものを助け出し開放する為に動いている『レールロード』
そして、すべての勢力から敵対視されている、都市伝説化している正体不明の組織『インスティチュート』

メインストーリーは、これら4つの組織の中から自分の考えと合う組織を見つけ出し、最終的には特定勢力に加担するわけですが、各勢力の考えていることがかなり複雑。
その為、各組織の考えを見抜く為に、各組織に関わり合いながら、それぞれの組織の本心を見極めていく必要があるのですが、それぞれの組織はそれぞれの正義のもとに動いている。
正義と悪の戦いなら選択は楽なのですが、皆が『自分たちのやっていることは正しい!』と信じて行動している為、本当の意味での正解はなく、プレイヤーの価値観に委ねられることになります。

各組織の人達は、それぞれの立場からプレイヤーに対して様々な問題を投げかけてくるのですが、その問に答えていく内に、ゲームをとして自分自身の性格が浮き彫りになっていく感覚が非常に面白いです。
ゲーム自体のボリュームが凄く長時間楽しめる為に、そこが逆に社会人にとってはハードルが上がってしまってる感のある作品ですが、プレイする時間があるのであれば、是非、試してほしい作品ですね。
時期的に、DLC全部込みバージョンとか出そうですが、それが出た場合は、買って損はない作品だと思いますね。